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カラスアゲハは冥府に舞う
日時: 2010/10/30 23:35
名前: レイル (ID: xqGPflk1)

素人文才、gdgd展開になると思いますが、大目に見居てくれると嬉しいです・・・

登場人物

『ボク』
職業:何でも屋(表の仕事から裏の仕事まで)
この物語の主人公。幼少の頃に捨てられ、それから一人で生きてきた為名前が無い。が、ロットンからは『カラスアゲハ』と呼ばれる。
長い間一人で生きていた為か、感情という概念が無い。
主な使用武器:FNファイブセブン、スプリングフィールドXD

ロットン・マッケンジー
職業:傭兵、要人警護など
軍隊上がりの傭兵。たまたま仕事でであった少年に『カラスアゲハ』というあだ名を与える。
料理が得意で、そこらのレストランとは比べるまでも無いほどの腕を持つ。
主な使用武器:デザートイーグル、スペツナズ・ナイフ

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Re: カラスアゲハは冥府に舞う ( No.1 )
日時: 2010/10/31 00:27
名前: レイル (ID: xqGPflk1)


・・・・・・世界っていうのは、どうしてこうも酷く醜いものなんだろう。
右を向けば暴力が、左を向けば殺人が、上を向けば自殺が、下を見れば死体が転がっているこの世界。

親を持たず、親戚も兄弟も持たないボクにとって、この醜い世界は酷く辛く、生きやすい世界だった。
そこにナイフがるのなら、近くの人を刺し金を盗み、
そこに銃があるのなら、遠くの人を撃ち恐怖を消す。
名前など、必要なかった。無くて不便だと感じた事も無い。

だからこそ、彼はボクをこう呼んだ。
『お前は死を呼び、故に純粋に血肉を漁る。
そう、それはカラスのように傲慢で、チョウの様に艶美な・・・お前まるで、カラスアゲハのようだ』、と—————

Re: カラスアゲハは冥府に舞う ( No.2 )
日時: 2010/10/31 21:53
名前: レイル (ID: xqGPflk1)

・・・・・・煙草の嫌な臭いが充満している。
やはり、ここはどうも好きにはなれない。
どうしてそんな場所にボクは来ているかと言われれば、それは単純に仕事を探しに来たにほかならない。
ここ、『バックフック』は、失業者が職を探しに来たり、暇人どもが賭け事に興じたり、ボクのような人間に依頼を頼みに来る奴しか集まらない、汚い人間の吹き溜まりだ。
・・・・・・もちろん、ボクも含めて。

「よう、『カラスアゲハ』。依頼を探しに来たのか?だとしたら残念だったな、今日は依頼なんて呼べるようなモノは何一つ無いぜ」

「・・・・・・ロットン」

こいつ、ロットン・マッケンジーは、何かとボクに喋り駆けてくる、一種の変り種だ。
以前、とある仕事でコイツと出会い、ボクに『カラスアゲハ』という呼び名を付けた。
・・・・・・ハッキリ言って、この上なくウザイ。

「・・・・・・ボクはお前みたいに仕事を選んでるわけじゃない。今日がしのげればそれでいい」

「ハッ、殺人鬼のいう事は違うねぇ。まぁ、オレはゆっくりとポーカーに勤しむさ」

ボクはそんな皮肉を言うロットンを後にし、見慣れた古ぼけた掲示板を見る。

『伝説の食材、モットウデニシルバーマクトカサダケの発見、及び回収の依頼 報酬30万』

『伝説のオーパーツ、レッド・デーモンズ髑髏の発掘補助 報酬50万』

『伝説の時計ブランド、グォレンダァの本社発見、壊滅 報酬70万』・・・・・・etc


・・・・・・確かに、どれもこれもある意味受けがたい依頼ばかりだ。
ボクはしょうがなく、バックフックを後にしようとした時。
バックフックの中に、パァン!と銃声が響く。
それまで、ガヤガヤと五月蝿かった室内が静けさに包まれる。見ると、机の中心に穴が開いている。
銃を撃ったのは・・・・・・確か、マイクとかいったっけ。ここらに最近来たばかりの奴だった。

「フザケンな・・・!テメェ、イカサマ仕組んだだろ!!」

マイクが睨んでいる目線の先に居るのは、例にもよってあのロットンだった。

「おいおい青少年。いきなり立ち上がって銃を撃ったと思ったら開口一番それかい?」

「うるせぇ、イカサマ野郎!だったら、なんで10回連続でおれはノーペアで、テメェは10回連続ロイヤルストレートフラッシュが出るんだよ!!」

「そりゃあ、キミ。たまたまオレの運が良くて、たまたまキミの運が悪かっただけじゃないか」

「うるせぇうるせぇうるせぇ!!!!
それじゃあテメェがイカサマじゃねぇっていう証拠はあんのかよ!!」

「・・・・・・それじゃあ、逆に聞くがコイツがイカサマしたって証拠はあるのか?」

「・・・・・・なんだと、ガキ?」

「聞こえなかったか?それともお前みたいなポンコツ脳みそじゃ理解できなかったか?」

マイクはオレに銃を突きつける。

「ガキ、これは俺このイカサマ野郎の問題だ。
・・・・・テメェみたいなクソガキが口出しする事じゃねーんだよ!!」

マイクはガチリと銃を引く。
周りが再びざわめく。早く引き金を引けだの、殺しあえだの、死ねなど・・・・・・やはり、ここはキライだ。

「・・・・・・ロットン!!」

俺はひとごみに紛れようとしているロットンに叫んだ。

「逃げんなよ・・・・・・?」

「・・・えへ☆」

「こっ・・・の・・・クソ野郎がっ!!」

マイクがロットンに銃を向け直す。
瞬間、ボクは腰のショルダーから銃を引き出し、マイクの腰に当てる。

「動くな」

マイクの動きが止まる

「銃を下に落とせ。両手を頭につけて、そこの机に頭を付けろ」

マイクはボクの言ったとおり、銃を下に落とし、近くの机に頭を落とした。

「ここで変な面倒事を起こすな。ボクはここでの面倒事が一番キライなんだ」

ボクは銃を離し、バックフックを後にしようとした。
が、やはり例の如く・・・。

「・・・・・・ぶっ殺す!!」

マイクはすぐさま銃を拾い上げ、発砲。バン!という耳障りな音が室内に響く。
ドサリ、と生々しい音が聞こえるまでに、時間はそう必要なかった。
床に、腹部から垂れ流れた紅い水が広がる。周りは再びしんと静まり、全員の目線がそこに集まる。
煙を上げる銃をショルダーにしまい、バックフックを『ボク』は後にした・・・・・・。



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