ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- パンドラの箱・ノアの方舟
- 日時: 2010/10/31 10:07
- 名前: 失走者 ◆CbpqvvjgNk (ID: jM89U6Tv)
クリックどうもありがとうございます、こんな物を見ようと思った貴方にお礼の言葉を述べたくない。
冷たい目で見てろ。
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- Re: パンドラの箱・ノアの方舟 ( No.1 )
- 日時: 2010/10/31 10:08
- 名前: 失走者 ◆CbpqvvjgNk (ID: jM89U6Tv)
プロローグ。
プログラム“パンドラの箱”を作動します。
成功です。
“悪”が起動します。
成功です。
“希望”を削除しました。
プログラム“ノアの箱舟”を作動します。
失敗です。
“ゴフェルの木”をインストールして下さい。
プログラム“ノアの箱舟”を作動します。
成功です。
“洪水”を起動します。
成功です。
“虹”をインストールしますか?
いいえ。
終了しますか?
はい。
プログラムを終了します。
- Re: パンドラの箱・ノアの方舟 ( No.2 )
- 日時: 2010/10/31 11:32
- 名前: 失走者 ◆CbpqvvjgNk (ID: jM89U6Tv)
第1話
「新年明けましておめでとうございます!ついに2999年になりましたね!」
「「「そーですか!」」」
司会者の言葉に観客がお決まりの台詞で返す。
みんなニコニコと笑っているが、どこら辺が楽しいのか俺にはわからない。
それでも俺は今日も、電気屋のテレビで超長寿番組“笑っていいとも?”を見る。
電気屋の娘、同じ年の士気子が俺に気づく。
「いやー私はね、この調子ならノストラダムスの2999年に地球が滅びるってのは外れると思うんだよね」
「「「そーですか!」」」
「さぁ!2999年最初のテレフォンショッキングといきましょう!」
士気子が近づいてきたので、電気屋のテレビから離れた。
「長門、アンタって本当に懲りないよね。何も買わないのに、売り物のテレビで笑っていいとも?だけは見てさ」
手に持っている箒で士気子が俺を叩く。
いつもの、帰れ!の時にやる行動だ。
「俺テレビ持ってないもん」
「テレビの持ってる持ってないは関係ない!客はみんな平等なの!帰れ!店のブラックリストに長門って載せるわよ!」
バシバシバシバシバシと容赦なく叩いてくるので、渋々俺は電気屋から出た。
「二度と来んな!!」
塩をぶっかけられた。
お腹が空いていたので舐めながら町を歩いた。
町には英語と日本語のごちゃまぜで書かれた看板と、古き良きアメリカの建物とただ古いだけの日本の建物が、ごちゃごちゃと建ち並び、喋っている言語も英語や日本語だった。
アメリカの日本州。
そこの、数少ない文化保護区で生まれ育った俺は、日本語と英語が完璧に喋れるバイリンガルだ。
今にも死にそうなホームレス、実は盲人ではない乞食、まだ寝ているストリートギャングをまたいで、俺はいつもの麻雀荘に向かう。
「ロン!清老頭ネ、俺の勝ちネ」
中華人の王のよく響く声が聞こえる。
今日も麻雀荘で中華人の王と、台湾人の孫、モンゴル人のハーン、ソ連人疑惑が掛かっている国籍不詳の華京院が麻雀をやっている。
遠慮なく俺は部屋に飛び込み、試合を中断させて叫ぶ。
「俺、決断した!」
「五月蠅い!」
華京院が俺の足を踏みつける。
「ナガト、何を決断したー?」
孫とハーンが不思議そうな顔で俺に聞く。
俺をすぅっと息を吸い込み、
「インターネットワークをハッキングして、世界を支配する!」
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