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逆光の闇螺旋
日時: 2010/11/14 18:25
名前: 雛月 りん (ID: tH3mbyH6)

クリックありがとうございます、雛月 りんですww

とても下手ですが、小説家を目指して日々、色々な作家さんの小説を見て、勉強中です。

頑張っていきますので、どうかよろしくお願いします。

——*./ 注意書き

● 所々、グロテスクな表現が入ります。

● 暴言・悪口・辛口アドバイスは受け付けてません。

● コメント・アドバイスは大好物です(黙
 大歓迎です。

● 更新気まぐれです(殴
 一応、試験が近いので、更新は遅れ気味になると思います。そして、週末。

皆様に、少しでも楽しんでいただけたら幸いです^^

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Re: 逆光の闇螺旋 ( No.1 )
日時: 2010/11/14 18:23
名前: 雛月 りん (ID: tH3mbyH6)


——*./ プロローグ
 
  『フタリヒトツ』

 2人でひとつ。

 ひとつで2人。

 キミはあなたで、あなたはキミで。


 間違い探しの鏡。

 あなたはあなたで、キミはキミ。


 表裏一体、表、裏。

 一心同体、光、影。

 光に鬱る影。

 影に守られる光。

 闇のバリケード。


 2人でひとつ。
 ひとつで2人。
 

 表裏一体、光、影。
 
 一心同体、表、裏。

 キミはあなたで、あなたはキミで。


 光の螺旋。
 闇のバリケード。
 調和。
 不協和音。

 
 キミはわたし?

——あなたは僕。

 キミは僕?

——あなたはわたし。


 終わらない、逆光の闇螺旋。

Re: 逆光の闇螺旋 ( No.2 )
日時: 2010/11/14 19:27
名前: 雛月 りん (ID: tH3mbyH6)


 独奏『夢の部屋の双子』


「キミの名前は、ひそかだよ」

 唐突に、少年は呟いた。
 その少年の言葉に、窓際の椅子に腰掛けた、鏡に映ったかのように、少年にそっくりな少女は、首をかしげる。

「何を言ってるの? 木葉このは。わたしは、紅葉くれはだって。もう15年も一緒なのに、どうしてわからないの?」

 広く、豪華なその部屋に、人影はふたつ。
 ひとつは、大きな窓のそばにある椅子に座っている少女。
 もうひとつは、椅子の前に立っている少年。
 2人の顔は、ひどくそっくりだった。
 まるで、鏡のように。

「だから、キミの本当の名前だよ。何度も言ってるじゃないか。僕は、ひそむって言って、キミはひそかという名前なんだよ」

 少年は、困ったように笑った。
 その少年を見て、少女はため息をこぼす。
 そして、目線を膝の上にいる子猫に移す。

「どうしたの?」

 子猫の頭を優しくなでる少女に、少年は問う。

「だって、木葉ったら、わたしを『お姉ちゃん』とも、『紅葉』とも呼んでくれないんだもん」

 少女は、少々怒ったような口調で言い、拗ねたように、口を尖らせる。

「だって、僕はキミなんだもん。『お姉ちゃん』じゃないよ」

 苦笑いして、困ったような少年。
 少女は、目を伏せたまま、子猫をなでる。
 やがて、子猫はごろごろと喉を鳴らし、気持ちよさそうに眼を細めた。

「じゃあ、何で紅葉って呼んでくれないの?」

「だって、キミは『紅葉』じゃないから」

 その少年の答えに、少女は声を張り上げて言う。

「じゃあ、わたしは何っ?」

 少女の声に驚いた少年は、ため息をつく。
 そして、困ったように笑った。

「だから、キミはひそかなんだってば」



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