ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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メモリーロード〜Storage search〜
日時: 2010/12/11 11:29
名前: 名無しの権兵衛 (ID: U3CBWc3a)

小説書くの初めての者です。
名無しの権兵衛【ななしのごんべえ】と申します。よろしくお願いします。

■注意事項■
1.喧嘩・荒らしはお断り
2.パクリはないので、ご安心を♪
3.こんな駄作小説読めるかっ!!っていう方は、どうぞ左上の戻るボタンを


━━━━━━
気付けば記憶を失くしていた。

そんな僕の

長い長い記憶探しの旅物語____

━━━━━━ 
〜Storage search 記憶探し〜
【MEMORY 00】>>01
【MEMORY 01】>>02
【MEMORY 02】>>03

Page:1



Re: メモリーロード〜Storage search〜 ( No.1 )
日時: 2010/12/10 22:15
名前: 名無しの権兵衛 (ID: U3CBWc3a)

【MEMORY 00】

気が付けば、僕は真っ白な空間にプカプカと浮かんでいた。地面はない。空はない。上下左右もない。
どこを見ても真っ白。まるで、天国の様な場所だ。

「記憶失ったんだ。」

真っ白な空間に男の声が響いた。しかし、周りを見渡すが誰もいない。
「どういうこと?」
誰もいない筈なのに、僕は独り言のように誰かに尋ねた。
「お前は今から過酷で辛く、スリリングな人生を味わうことになる。しかも、それは免れないことだ。」
「意味分かんない。あなたは誰?」



…………あれ?



僕って……誰………?



思い出せない。



頭をフル回転させても、何も覚えていない。



ただ、僕が男であることしか分からない。



「記憶を探す旅に出るんだ。ゴールに全ては待っている。」
男の声は、その言葉を最後に聞こえなくなった。
僕は何をしていいか分からず、ただただ、真っ白な空間をプカプカと彷徨う。勿論、答えは出てこない。
「僕は何者だ?」
ふと思う。その瞬間だった。


「うっ……」


僕の視界を赤色の光が一瞬で染めた。真っ白な空間は真っ赤な空間に変わる。
そして、僕の体はいきなり落下し始めた。
「わぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
この時、初めて上下が分かった気がした。まぁ、そんなことを考える暇はない。


バシャン!!


ほんの数秒の出来事だった。勢いよく水の中に落ちた。海でも川でもプールでもない。
息はできない。僕の意識は段々と薄れて行く。


そして、全てが謎のまま意識を失った。    


 

Re: メモリーロード〜Storage search〜 ( No.2 )
日時: 2010/12/10 23:12
名前: 名無しの権兵衛 (ID: U3CBWc3a)

【MEMORY 01】


ブォォォォォン


僕の体は小刻みに揺れている。耳には、恐らく大型自動車のエンジン音と思われる音が聞こえる。
案の定、僕は木材や壊れた電化製品が積まれたトラックの荷台に倒れていた。理由は分からない。

記憶を失っているのだから。

「ふざけんなよ……」
辺りを見渡せば、どうやら山道を進んでいるらしい。周りに積まれている木材や電化製品の束が揺れている。今にも倒れそうで………倒れた。
立ち上がって、荷台の淵に掴まり周りを見渡す。トラックは、塗装されているのかどうか分からない道を、ただ黙々と進んでいる。
「記憶がない……マジで記憶喪失かよ……」

なんか、ショック_____

けど、そこまでショックは大きくない_____

不思議だ。



キキィィィィィ



「うおっ!!」
トラックは突然急ブレーキをかけ、僕はバランスを崩して派手に倒れた。最悪だ。
と思った次の瞬間、荷台が段々と斜めに傾き始めた。積まれているゴミを落とす気だ。勿論、僕ごと。



ガラガラガラガラガラ!!!!  ガランッ…



本当に最悪だ。
ゴミは適当な場所に捨てられ、トラックはそのまま走り去って行った。追いかける気力がない。
…今思えば、僕の服装は青いジーンズに、長袖の無地のシャツ。地味すぎる。
お尻の泥や落ち葉を払い、立ち上がってため息をつく。
見渡すまでもなく、クドイことだが周りは森だ。人の気配はない。

「あぁ……どうしよう…」

壊れたテレビを椅子にして、とりあえず座る。最早、完全に思考を断たれた。


記憶を失い


どこかも分からない森にゴミごと捨てられ


挙句の果てには置き去りだ


「まぁ、とりあえず進んでみるか……気は進まないけど…………」
立ち上がり、落ちていた鉄の棒を拾う。念のために持っておこう。熊対策…無理と思うけど。
そして、僕は鉄の棒を片手に、前へと進み始めた。



Re: メモリーロード〜Storage search〜 ( No.3 )
日時: 2010/12/11 10:24
名前: 名無しの権兵衛 (ID: U3CBWc3a)

【MEMORY 02〜出会い〜】

名も分からない森を歩いて約1時間、景色が少しずつだが変わり始めていた。
木々の数が減っていき、僕の目の前に謎のダムが姿を現した。
「ダムか……一体どこのだろう………」
僕は鉄の棒を杖代わりに、傾斜面を降りて行き、ダムの手前まで来た。
全てがコンクリートで作られ、水の轟音が絶え間なく聞こえてくる。
貯水されている水は湖と化していた。呆れるほどの多さだ。
「しかし、こんなダムって今の日本にあったっけ?」
僕はどうでもいいことを考えながら、ダムに近づく。出入り口は、どこにも見当たらない。


“政府直轄エリア 神崎ダム”


ダムの壁に小さく刻まれている。まるで、遺言の様な雰囲気を漂わせている。
「神崎ダム……聞いたことないな………」
僕は手すりから顔を覗かせる。その時、衝撃の光景が僕の視界に入った。
「え……?」

ダムの壁に、大きな穴が開いていた。

それは明らかに、爆発か何かの災害で空いた穴であることが一目で分かった。

「ちょ…え!?」
僕は急いで貯水されている水を見る。すると、先程よりかなり量が減っていた。
「どうなってる?一体どうやってこんな穴が…」
僕は大急ぎで出入り口を探す。立ち入り禁止のドアを鉄の棒で開け、階段を上りダムの上まで来た。
ダムを渡れば、向こうの森に渡れる。


「ねぇ!!!ちょっと!!!!」


僕の耳に、水の轟音に紛れて女性の声が確かに聞こえた。前方を見ると、白衣を着た女性が立っていた。
「こんな場所で何やってるの!?早く来なさい!!!」
「は、はい!!!」
僕は壊れかけのダムの上を疾走する。と、同時にダムが小刻みに揺れ始めた。

「急いで!!崩れるわよ!!!」

女性の叫び声に催促され、僕はスピードをあげた。そして、女性の元に辿りついた。
「行くわよ!!事情は後で聞くわ!!!」
女性に腕を掴まれ、僕達は大急ぎで階段を降り、ダムから離れた。森の中に駆け込む。
「なんでまだ走るの!?ダムから離れたじゃん!!」
「馬鹿じゃないの!!大量の水が一気に襲ってくるわよ!!!」
女性は一言説明すると、僕を引っ張りながら森の中を駆ける。


今思えば、記憶喪失になって初めて人と出会った


こんな形でだけど……


ある程度走ったところで、女性は足を止めた、僕も足を止め、息を整える。
「まったく……どうして……あんな場所にいたの?」
「僕も分かりません。記憶喪失で何も覚えていないんです……」
僕の言葉を聞いた瞬間、女性の表情が唖然となる。当たり前のリアクションだ。
女性は白衣の下に水色のパーカー、黒いジーンズを着ている。髪はポニーテールで整え顔は凛としている。
大人の雰囲気を漂わせ、僕はなぜか安心していた。

「そうなの……でも、なんでこんな場所に?」

女性の質問に、僕はとりあえず覚えている所まで話した。
トラックで目が覚め、ゴミごと捨てられ、鉄の棒片手にダムまでやってきた。簡単な説明だ。
「……じゃあ、名前も覚えていないんだ。」
「そうです。……あなたの名前は?」

「私は田中弓華。とりあえず、近くに私の車が止めてあるからそこまで行きましょう。」

僕は弓華さんに引っ張られ、再び走り始めた。
そして僕は後々気付くことになる。



この出会いが、田中弓華という存在との出会いが、



記憶探しの旅の大事な人物になるということを________

Re: メモリーロード〜Storage search〜 ( No.4 )
日時: 2010/12/11 11:26
名前: 名無しの権兵衛 (ID: U3CBWc3a)

≪MEMORY PERSON≫
【空 ソラ】
物語の主人公。記憶喪失のため全てを忘れている。トラックで目が覚め、政府直轄エリア“神崎ダム”近辺の森林にゴミごと捨てられた。その後は田中弓華という女性に出会い共に行動していく。


【田中弓華 タナカ ユカ】
政府直轄エリア“神崎ダム”で働いていた研究員。何らかの事故でダムが崩壊して脱出の途中で空と出会った。その後は空の記憶を取り戻すため、共に行動していく。ポニーテールと水色のパーカー、黒いジーンズという服装。顔は凛としており、大人の雰囲気を漂わせている。22歳。


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