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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 心を満たす為—
- 日時: 2010/11/26 18:51
- 名前: 紅ノ月 (ID: Bf1VKmv9)
春風が吹く風を少女が歩いていた。
全身血だらけだった。
少女は必死に
『恵那が・・・来た。』
と 繰り返し繰り返し呟き 逝った。
『悪魔の宿る狂った娘』
—ここは普通の公園。
いつも遊んでいた公園を思い出していただければ、
だいたい合っている。
そこにいつも少女はいた。
名は夕焼 神子(ゆうやけ みこ)
少女の姉は殺人鬼だった。
血を浴びれば浴びるほど狂い 血迷い 殺す。
姉の名は夕焼 恵那
そんな姉を神子は見ていられず 母、父、兄を捨てて家を飛び出した。
で いまここにいる。
仮にもし家族のいるところが福岡ならば
翠は今 鹿児島にいる。
これほど逃げてきたのだ。
走り 走り 来たのだ。
時々 街のテレビで姉の名を見る。
その後続く言葉は決まって『殺』
しかし今日は違った。
『夕焼 恵那容疑者 死刑決定。』
ユウヤケエナヨウギシャシケイケッテイ。
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私は家族を傷つける姉が嫌いだった。
でも 姉を傷つける者は もっと嫌いだった。
何故か 姉を助けたい、と思った。
何故か 人を殺しても許される気がした。
今まで姉に何回も叩かれた。
何回も殺されかけた。
だけども、
なぜか
すべて許せた。
なんとかしたい。
姉を助けたい。
つづく
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