ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- フランベルジェの剣
- 日時: 2010/12/12 12:39
- 名前: 雅 ◆2WetyLTYZk (ID: 7hV223vQ)
訳あって立て直しました、ご迷惑被ります(´・д・`; )
*
どうも、雅です。
不思議の国のアリスを少々絡ませてみようと思います。
アリスに出てくるキャラの名前のキャラが出る程度なのですが…((←
そんなダメダメな私が小説書かせてもらいます。
よろしくお願いします^^
注意
※少々流血等の表現が出てくるかもしれません。ご了承ください
・更新不定期…テス勉が大変なので…orz
・誤字脱字多し((黙
以上です
目次
序章 >>1
【第一章/終り、そして始まる】
Ⅰ >>7
Ⅱ >>10
Ⅲ >>14
Ⅳ >>18
登場人物
名前【ラルク・シェイクスピア】
通称【ロスト】
性別/年齢【男/17】
容姿【長めの黒髪。透き通ったカーディナルレッドの瞳。整った顔立ち。背は高く、黒いコートを羽織っている】
性格【落ち着いていて、ポーカーフェイス。感情を出そうとしない。責任感が強く、何でも一人で抱え込んでしまう。】
魔法【???/呪いと呼ばれている】
武器【フランベルジェ】
備考【強力な魔法を扱う為、“ロスト”と呼ばれ恐れられている】
名前【ルージュ・バレンタイン】
性別/年齢【女/16】
容姿【金色で長く美しい髪。幼顔で、可愛らしい顔立ち。瞳の色は茶。背は少し低い】
性格【優しくて素直。言いたい事はハッキリ言い、頼りになる。努力家で、何に対しても一途】
魔法【呪文系魔法/魔法の書を読み上げることで、その魔法書に書かれている魔法を扱う事ができる】
武器【魔法書】
備考【家出少女。呪文系魔法(特に回復魔法)に長ける】
名前【レオ・シルヴィール】
性別/年齢【男/26】
容姿【黒に近い青い髪でオールバック。瞳は黒く、眼つきが鋭い。細身だが筋肉質。何時でも武器を所持している】
性格【豪快で気さく。何より仲間の事を思っている。嘘は吐けない質で、猪突猛進な傾向アリ。曲がった事が嫌い】
魔法【防壁系魔法/魔法を制限する結界や、魔法を通さない絶壁をつくり出す事ができる】
武器【大剣、銃】
備考【有名な海賊の船長。大剣は何時でも手放さない。魔法はあまり使わない為、戦闘はかなり強い。魔法で驕っている人を嫌っている】
海賊 主な船員
*シン・オーヴァ【男】28『副船長』
*カイン【男】23『船医』
*ベル【女】18『戦闘員』
不思議の国の住人
*アリス【女】不詳『全ての魔法を司る者』
*チェシャ【男】不詳『ココロを奪う者』
*白ウサギ【男】不詳『空間を繋ぐ者』
*帽子屋【男】不詳『情報を知る者』
*ヤマネ【男】不詳『眠りを誘う者』
*三日月ウサギ【男】不詳『時間をくぐる者』
*ハートの女王【女】不詳『支配する者』
- Re: フランベルジェの剣 ( No.6 )
- 日時: 2010/12/01 18:49
- 名前: 雅 ◆2WetyLTYZk (ID: S8b9wYSL)
>黒狼さん
あ、本当ですね…2か所も完全に間違ってる;
指摘ありがとうございます^^
日本人なのに日本語もあやふやな私って一体w
- Re: フランベルジェの剣 ( No.7 )
- 日時: 2010/12/04 16:35
- 名前: 雅 ◆2WetyLTYZk (ID: S8b9wYSL)
Ⅰ
空には満天の星、そして神々しく旅路を照らす明るい三日月。そんな夜空の下、荒野の果てに見える大きな街を見据えて希望に目を輝かせる青年がいた。透き通ったカーディルナルレッドをした紅い瞳に、自身が着ている黒いコートと全く同じ色をした髪。少し長めのその髪は、夜の砂漠の涼しげな風になびいていた。
「この砂漠も長かったなぁ…七日は歩いたかな?まぁいいさ、あの街に“アリス”がいるならね」
そんな青年の名は、“ラルク・シェイクスピア”と言う。だが、ラルクは訳あってその名で呼ばれる事は少ない。ラルクの側に誰一人いないのが大きな理由の一つかもしれないが、大きな原因と言えば一つしかない。
彼の体を蝕む『呪い』のせいだった。
ラルクは、自分の掌を見据えた。そして、ギュッとその手を握ってみる。…あの街につけば、僕の旅も終わる。僕の苦しみも消える。そう、あの街につけば、アリスに会えるならきっと全てが終わりを告げるのだ。
「呪いさえ無くなれば、僕も“普通”になれるよね————?」
ラルクは自分に言い聞かせる様にそう呟くと、再びあの街の方に目を向ける。ラルクにとって街の明かりは、夜空で輝く星より美しかった。
「さて、そろそろ行くか…」
ラルクは、いつの間にか歩みを止めていた足を再度進め始めた。あの街にさえ辿り着ければ…アリスにさえ会う事だ出来たら僕はきっと—————…
————ドクンッ
「!!」
だが、ラルクが再び歩き始めたその時だった…ラルクは突然発作的な何かに襲われた。ラルクは声にならない声を上げ、苦しそうに胸を抑える。
『ッ…こんな時に……!』
発作を抑えようと息を整えてみるが、発作は一向に止む気配を見せない。そして、立っているのもままならないラルクは膝をつき、そして地面に倒れこんだ。体が重くなり、意識が遠ざかる。
「くっ……」
ラルクは意識が朦朧とする中、悔しそうに強く拳を握った。そして、その瞬間彼の意識は途絶えた。
*
砂漠に囲まれたその街は、独立国家として1つの国を成していた。街には様々な店が広がり、世界中の商人が貿易に集まる場所だと言われる程だ。そのせいか、剣や銃など…やけに物騒な物を置いている店も多いのだが。
——街の名前はロウスト、世界でも大きな国として名を馳せている国だ。
砂漠を渡ってくるのは困難で、先月も他国から正式に貿易の為遣わされた人物等が、ここに辿り着けぬまま消息が途絶えてしまったばかりだ。おそらく、“モンスター”に襲われたか、道に迷い骨となっているかだろう。そして、貧しい人なんかはその貿易品を盗んで、商品として売ったりもしている。
…私はただ、今回の貿易品の中に『あの魔法書』があると聞いて、その消息不明となった人質の貿易品を、砂漠に出て探していたけだ。無論、何時もこんな事してる訳じゃないよ?とにかく私は、そんな理由で砂漠に馬車をひいて出かけていたのだ。
そう、それだけの筈だった—————…
「うー… 見つからない!何処に貿易品があるって言うのよ!」
炎天下の砂漠、そこは地獄だった。砂漠の夜は涼しいけど、昼は暑くてとてもじゃないが出歩く事なんてできない。だけど、私の探している貿易品を探すには、夜より昼の方が探しやすいし、夜まで待ってると、他の人まで探しに出てしまう。人が出歩く事の出来ない昼がチャンスなのだ。
「———でも、真昼間に来るのは止めてた方が良かった…もう少し待ってからでも良かったわ」
ブルルッ
そんな私の呟きにこたえる様に、馬車を引く2頭の馬は鳴き声を上げた。その声は元気のあるものではなかったのだが。
『…ん?』
と、その時だった。南の方角に、何かが見えた。ここからじゃ良く見えないが、あれは…人影?
「まさか、ね…」
彼女は微かに期待を抱きながら、馬車の方向を変えた。だが、段々大きくなるその人影は彼女の目当てとなるものじゃなかった。そこに倒れていたのは、ある一人の青年だったのだ。黒いコートで、長い剣を2本携えている。その青年がピクリとも動かないことからして、おそらくもう………。
「あーあ…まぁ、よく一人でこの砂漠を越えようとしたわね」
彼女は呆れ口調でそう言いながら、彼の側に寄った。砂の埋もれ具合からして、多分昨晩ここで倒れたのだろう。そして、そう思いつつ、彼女は剣に目線をずらした。この剣、どこかで見た事あるような…。いずれにせよ、持ち主が死んでるんじゃ勿体無いだけだわ、せめて剣だけでも持って帰って—————…などと、彼女が考え剣に手を伸ばした時だ。
———ピクッ
微かに手が、動いた。
「えっ!?———生きてるの?」
彼女は、思わずそう声を挙げた。まさか、砂漠で倒れている人が生きてるなんて思わないし…。でも、放っておいたら確実に死んでしまうだろう。
「———あぁ、もうっ!言ってても仕方ないわね、暑さで頭がおかしくなりそうだし…この人を連れて街に帰るか」
彼女は、長くて大きな溜息を一つつくと、その青年を馬車に乗せ、元来た道を引き返し始めた。
彼女等が向かうのはロウスト…青年が目指していた街であった。
- Re: フランベルジェの剣 ( No.8 )
- 日時: 2010/12/04 19:10
- 名前: 朔 ◆sZ.PMZVBhw (ID: 7Qg9ad9R)
- 参照: We Shoudn't relate to people sepurficially.
更新キタ—(゜∀゜)—!!!
文才すげぇっす!本当欲しいッッ!!
生命力凄いなあ〜うん。砂漠で倒れてる人が生きてるんてそのお方の生命力パネェっす
続きが気になります!><更新頑張ってくださいねb
- Re: フランベルジェの剣 ( No.9 )
- 日時: 2010/12/04 19:57
- 名前: 雅 ◆2WetyLTYZk (ID: S8b9wYSL)
>>8
コメありがとうございます!
朔様にそう言ってもらえると嬉しくて吐血しs((殴
更新亀すぎるけどよろしくお願いします^^;
あと、Grss wingって小説もこの頃再開しました((掛け持ち乙←
スペードって名前ですが一様同一人物ですw
暇があれば見に来ていただけたらと思いm((蹴
朔様も更新頑張ってください!
すっげー応援してます^^*
- Re: フランベルジェの剣 ( No.10 )
- 日時: 2010/12/08 17:35
- 名前: 雅 ◆2WetyLTYZk (ID: 7hV223vQ)
Ⅱ
『………ん?』
僕が気が付いたのは、その日の夕方だった。黄昏の色に染まった空は、窓から僕を照らし眼を覚まさせる。その陽の眩しさに思わず目を細めながら、ムクリとその場に置き上がった。
「ここは…」
目覚めがあの砂漠じゃないのが幸いだったけど…誰かに運んでもらったのだろう。…あぁ、えらい迷惑をかけちゃったなぁ、お礼を言わなきゃ…。ラルクは思い体をズリズリ引きずる様にして立ちあがった。小奇麗にしてある部屋で、ただ机の上に無造作に置かれている魔法書以外は本当に綺麗だ。
「…というか、この魔法書の量は凄いな、初めてこんな量の魔法書見るよ…」
ラルクは、最早呆れ口調でその本の山を見上げた。そして、一冊を手に取ろうと手を伸ばしてみる。
「あッ!触っちゃ駄目———っ!!」
だが、その時背後から声が聞こえた。あまり突然だったので、思わず僕は跳ね上がった。すると、その声の主は本の山を見上げて、安心したかのように軽く溜息をついた。
「良かった良かった、触ると崩れちゃう事あるからさ…あんまり触らない方がいいわよ」
「あーハイ、以後気をつけます…」
ラルクは思わずそう言った。でも良く考えてみると、人ん家の物勝手に触るのって失礼だよね…。
「えーっと…すいませんでした。———僕を助けてくれたのは君?」
「えぇ、そうよ。砂漠に落ちてたから拾ってきたのよ。…はい、ミルク飲めるわよね?」
「あ、はい…」
ひ、拾う?僕って落ちてたんだ…
何故か少しショックを受けながら、ラルクは苦笑を浮かべた。そして、温かいミルクを受け取り、口に流し込む。…そう言えば昨夜———砂漠を歩いてて“また”発作を起こしたんだったっけ…。
「あ」
そこで、僕は気が付いた。
「あの、ここってどこですか?」
僕はロウストに向かって歩いていた。でも、起きてみればベッドの上…まさか、遠くに来てしまったんじゃあ————…。ラルクに不安がよぎった。だが、彼女が口にした言葉は、むしろ飛び上がるほど嬉しいものであった。
「ここ?ここはロウストよ…何か悪かった?」
…————“ロウスト”!?
ラルクは、その言葉を聞いた瞬間嬉しさのあまり再度飛び上がった。
「そ…それって本当ですよね!?」
「な、何よイキナリ…嘘を言って何のメリットがあるってのよ」
彼女は、いきなりの事で引き気味に驚いていた。ラルクはしまったと思い、我に帰る。そういえば、まともにお礼も言ってないよね僕…
「あ…すいません。…あの、助けていただいてありがとうございました」
僕は、肝心な事を思い出し、深々と頭を下げた。すると、彼女は少し困惑しつつ「い、いいわよ…大したことしてないし」と、恥しそうに言っていた。いや、僕にとっては凄くありがたい。むしろ、お礼なんか言い足りないくらいだ。
「本当にありがとう!お礼なんて言い足りないくらいだ。
…けど、今から本当に大事な様があるから———失礼ながらお暇させてもらうね。
後で絶対お礼に戻るから、本当ありがとね!」
…そうだ。僕には、絶対に果さなきゃいけない事がある。それはアリスに会う事…そして、“今度こそ”呪いを解いてもらう。
「あ、だからお礼なんてっ…!」
「いえ、本当助かりました!貴女のおかげで僕は…“また会う事ができる”!」
そう、アリスに会う事が、呪いを解く事ができる————!
僕は待ちきれない逸る思いを抑えつつ、丁寧にそう言って彼女の家を飛び出した。
*
『いる…この街のどこかに、アリスが————!』
ラルクは家を飛び出し、ロウストの中央広場に向かって駆け出す。日はすでに地平線の先に落ち、再び月が神々しく夜の街を照らし出していた。そんな中を、人ごみをかき分けただ闇雲に走る。ラルクは導かれるかのように街を駆け、そして——ある教会の前へと辿り着いた。
『———ここだ、ここに…いる』
ラルクは目の前の教会を見上げ、確信する。錆びれた教会には人の気配はなく、それどころか錆びれて門は開けない状態だ。入りたくても、入れる状況ではなかった。だが、ラルクは軽々とその高い門を飛び越え————教会の屋根の上までもに飛び乗った。だが、それは僕たち魔導師にとっては容易な事…いや、今はそう言っている場合ではない。
「…見つけたよ、アリス」
僕は、誰もいない虚空を見て言った。いや、正確には彼女は“此処にいる”。その事が分るのは、皮肉にも僕の呪いのおかげだ。…そう、僕の呪い———それは——————…
「………誰?」
刹那、誰もいない筈の空間から声が聞こえてきた。その声は幼く、しかしどこか凛とした…そんな不思議な声。僕はその言葉を聞き、首を横に振った。そして、その声に語りかける様にこう言った。
「僕はラルク。…こんばんは、アリス」
「そう…貴方、私が“見える”のね?」
フッと、風が動いた。それと同時に、彼女は教会の鐘の影から現れる。
たとえるなら、それは美しくも毒々しい花。近づいてはならない、否、近づけない存在。瞳は透き通ったスカイブルーで、物語とは違い、真黒で鮮やかな長い髪。それは風にたなびき、優雅で言い表しようのない美しさをかもし出していた。
「君に会えて、本当に嬉しいよ。…アリス、僕のお願を聞いてもらえないかな?」
僕は、そんな彼女に問う様に言った。唐突な事だろうが、アリスは全て僕の事情を承知していた。
僕とアリスは、これで何度目かの対面なのだから—————