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- 幻の雪
- 日時: 2010/12/04 20:51
- 名前: 神鬼 (ID: ppARcsqB)
少しシリアスの童話です。
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- Re: 幻の雪 ( No.1 )
- 日時: 2010/12/04 21:04
- 名前: 神鬼 (ID: ppARcsqB)
1、プロローグ
昔々、この砂漠地帯にも雪と言う物が存在していた頃でした。
山々に囲まれていうサルファ国と言う貧しい国がありました。
サルファ国には、貧しいけれど、優しい王様に王妃様と、その間に生まれた可愛らしい王女様がおりました。
王女様が、16を過ぎた頃、婚約者ができました。
とても婚約者は優しく、王女様は幸せに暮らしていました。
ところが。
それは突然に、王女様は亡くなってしまったのです。
原因不明の死でした。
それでも、明るくいようと決めたお城の者達は、明るく振舞いました。
それを快く思わなかった王女様は、幽霊となって、お城の者達に呪いを掛けました。
「お前達は、私の死を忘れて生きているのかっ!この、薄情者!お前達には、私を忘れられないように呪いを掛けてやろう・・・。」
そう、言い残して王女様は消え去りました。
それいらいから、その呪いのせいか雪は降らなく砂漠地帯になり、お城の者達は一時も王女様を忘れられないようになりました。
- Re: 幻の雪 ( No.2 )
- 日時: 2010/12/04 21:18
- 名前: 神鬼 (ID: ppARcsqB)
2、二人の家族
「ママァ・・・。王女様こわぁい・・・。」
リリアンはぐずりながら、ルアードに抱きついた。
頭を撫でながら、そっとリリアンを抱き上げた。
「そうね、怖かったわよね。さあ、もう寝る時間よ?リリアン」
「グズ・・・。うん・・・。」
そっとリリアンを寝かしつけ、ルアードは座り込んだ。
・・・リリアンは知らない、否、子供は知らない。
この物語は、あまりにも可哀想で、残酷で、切なくて。
本当の、話だと言う事を。
「もうそろそろね・・・。リリアンも明日で6・・・」
真実を教えるべきかと呟くルアード。
さっきルアードが話したのは、物語の一部しかない。
「リリアン・・・ッ。どうか、王女様を嫌わないで・・・。」
ルアードの思いも虚しく、世界に朝は訪れた。
- Re: 幻の雪 ( No.3 )
- 日時: 2010/12/04 21:28
- 名前: 神鬼 (ID: ppARcsqB)
3、偽装の物語
ルアードは、リリアンを起こし、椅子に座らせる。
「ママ?どうしたのぉ・・・?」
愛しいリリアン・・・。
例え、この物語がどうであろうと、それは1つの幸せだったのよ・・・?
ルアードは思いをのっくみ、微笑みながら喋りかけた。
「リリアン。昨日、話した物語の王女様覚えてる?」
「うん・・・。」
「王女様、怖い人だと思う?」
「・・・うん。」
リリアンの頬をそっとなでるルアード。
「本当はね、優しい・・・。優しい王女様なの。本当のお話を聞いても、お母さんを嫌わないでくれる?」
不安だ。
話したくない。
「ママ、大好きだもん!」
「うん・・・。うん。ありがとう、リリアン・・・」
本当の物語は、王女様が婚約者を造った事から始まるのです。
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