ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- the dreamer a clown (夢見がちな道化師)
- 日時: 2010/12/07 17:13
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode
「またお前か…w」
はいwすいません私です。
また新作ですすみません。
今回はかなりダークな作品になることと思われます。
てか英語のタイトル好きだな俺w
てなわけでスタートです。
プロローグ&行間 §>>1§>>4§
登場人物紹介 §>>2〆
一話「それぞれの決断」§>>3
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- Re: the dreamer a clown (夢見がちな道化師) ( No.6 )
- 日時: 2010/12/09 18:22
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
ミカド様>>
ありがとうございます!!^^
こちらでもコメして頂いて……^^;
かなりダークな作品になることと思われますww
亀更新ですがゆるりと読んで下さいww
- Re: the dreamer a clown (夢見がちな道化師) ( No.7 )
- 日時: 2010/12/09 21:31
- 名前: カミヤ (ID: 2nMcmtOU)
面白そうなんでコメントしました。
がんばってください。
- Re: the dreamer a clown (夢見がちな道化師) ( No.8 )
- 日時: 2010/12/12 17:51
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
カミヤ様>>
ありがとうございます!
期待にこたえられるよう頑張ります!!
- Re: the dreamer a clown (夢見がちな道化師) ( No.9 )
- 日時: 2010/12/16 16:08
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
それは薄く目を開けた。
それは硬く結ばれた唇が僅かに開き、息を吸う。
ふう、と吐いた息が空気を震わせ、生きていることを実感させる。
(生きてた……)
それは文字どおり死と隣り合わせの決断だった。
もし自分の体に合わなければ死ぬと分かり切っていたものだから最後眠りに付いたときには震えが止まらなかった。
まあ、薬の睡眠効果のおかげですぐに眠たくはなったが……。
しかし今は不思議な高揚感に包まれている。
今なら何でも出来そうだった。
ただ生きていると言う実感だけじゃない。
しばらくアドレナリンが脳内を駆け巡っているような今までに無い高揚感に酔いしれた。
”アドレナリンが脳内を駆け巡る”
その例えは間違ってはいなかった。
彼の脳内は今、大量のアドレナリンや興奮作用のある体内分泌物が大量に分泌されているだろう。
そのうち動悸が激しくなったり、瞳孔の拡大、頭痛などの症状に見舞われることだろう。
ただそれも一時的なことだ。しばらくすると体が順応するだろう。
ただの人間にそんなことは出来ないが、生憎今の彼はただの人間などに収まるような体の構造はしていない。
そしてやがて気づくだろう……。自らの強大さに。
彼は立ち上がろうと膝を付くと顔をしかめてまた座り込んでしまった。
症状が現れたのだ。今の彼には瞳孔の散大、頭痛、それに感覚器官の感度も著しく上がっているようだった。
三半規管の感度の上昇に体の感覚が付いていけていなかったようだ。
彼はしばらくして落ち着き、今度は立ち上がることなく周りを確認する。
まわりには何も無かった。
昏睡する前と変わらぬ部屋。
コツコツという革靴の音と共に部屋に入ってきた人物があった。
「やあ。日高クン?調子はどうだね?」
名は正輝 誠也(まさき せいや)
僕をあそこから連れ出してくれた人その人だった。
- Re: the dreamer a clown (夢見がちな道化師) ( No.10 )
- 日時: 2010/12/20 15:45
- 名前: スサノオ (ID: 4yRqeNGS)
彼は「ああ」と笑って正輝を見た。
正輝はどこかのパーティにでも着て行くようなスーツに革靴と言うまさしくビジネスマンな格好だった。
しかもどれも一流ブランド物で一着ん十万するような品物だった。
「相変わらずそんな物を四六時中着てて堅苦しくないんですか?」
正輝は可笑しそうに笑った。
「すぐに大事な交渉をしなければならない時にパジャマじゃあれだろう?」
「やっぱり相変わらずですね」
彼も同じように笑う。
そうこの男は正輝財閥の御曹司。
大学を卒業し、個別に帝王学などを学んだ正輝は今で
は重役を任されるポジションに居る。
次期の社長はもう正輝で決まりと社内ではもっぱらの噂だった。
正輝財閥は江戸の後期から続くかなりの歴史ある家柄で一度、第二次世界大戦の影響で解体されたもののその後、余りある財力と権力を使い関東でも一、二を争うにまでのし上がった。
「それで?体の調子はどうだい?」
「うーん。あんまり良いとは言えないですが……。まあ生きてただけでも良かったです」
彼がそう言うと正輝はにやりと笑い、
「そりゃあそうだ!はははっ。あれを飲んで生きてただけでも救いだわな」
背中をバンバンと叩いて来た。
その力が余りにも強く彼は咽た。
「おっと。君はまだなれてないんだったな。すまんすまん」
咳き込んでようやく落ち着くと涙を溜めた目で正輝を見た。
「気をつけてくださいよ。もう」
「ああ。悪いな」
そこまで言うと陽気だった正輝の顔が引き締まり、ピリッとした空気を纏わせたような真面目な顔になった。
「もう立てるかい?今から出発しようと思うんだが」
「ああ。いけますよ。そろそろ慣れてきたところですし」
すると正輝は「そうか」とつぶやき顔を上げた。
「それじゃ行こうか。我等が愛しの姫君の元へ」
廊下には革靴の乾いた音が響いた……。
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