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ファイナルセカンド〜世界の終り
日時: 2010/12/10 20:57
名前: シューマイ (ID: KFRilj6O)


プロローグ
〜ファイナル・ファースト〜

真っ赤なマグマが地面を隆起させながら勢い良く
噴出した。そこら辺の地盤は傾き、地割れが
所々に起きている。

遥か水平線の彼方までが
炎によって真っ赤に染め上げられ、空には
この世の物とは思えない程の渦巻状の雷雲が
渦巻き、巨大な稲妻を放電していた。

世界は今、終りを迎えようとしている。
ただ終わるのではない。

終りは、2回ある。

Page:1



Re: ファイナルセカンド〜世界の終り ( No.1 )
日時: 2010/12/12 01:51
名前: シューマイ (ID: rGqN8kgk)

登場人物

其楕 斉 (きだ・ひとし) 男

ファイナル・ファーストの経験者。
世界の終りを経験した結果
雷恐怖症になるが
ファイナルに対抗する能力を持つ事となる。
竜太の大親友。

小向 三木 (こむかい・みき) 女

ファイナル・ファーストの経験者。
世界の終りを経験した結果
水恐怖症となるが
ファイナルに抵抗する能力を持つ事となる。

黒路竜太 (くろみち・りゅうた) 男

ファイナル・ファーストの経験者。
世界の終りを経験した結果
竜巻恐怖症となるが
ファイナルに抵抗する能力を持つ事となる。
斉の大親友。

傘杢優都(かさもく・ゆうと) 男
ファイナル・ファーストの経験者。
世界の終りを経験した結果
火恐怖症となるが
ファイナルに対抗する力を持つ事になる。

ファイナル(ファイナル)

世界と化身と名乗る謎の人物。
アナザーワールドにリンクする事ができ
自分を見た其楕を殺そうと追いかけてくる。
世界を滅ぼそうとした張本人でもあり
ファイナル・ファーストを発生させた後
第二の終り、ファイナル・セカンドを
発生させようと目論む。両手から謎の
光を発生させ、何も無い状態から物質を
創造したり、物質を破壊したりする事ができる。


世界覧

ファイナル・ファースト

ファイナルが発生させた世界崩壊の第一回。
世界の全ての自然災害が起き
現在の文明社会や自然等が崩壊している。

ファイナル・セカンド

ファイナルが発生させようと目論んでいる
世界崩壊の第二回。
ファイナル・セカンドが発生した場合
生物全てが急激な環境変化により
突然変異を起すとファイナルは言っている。

アナザーワールド

ファイナルの能力により創造された
存在してはいけないもう一つの世界。
ファイナルが世界崩壊をシュミレーションする
ために創造した世界であり、もうすでに
ファイナル・セカンドが発生している。
そのため、生物とはとても思えない
未知の生物が漂っている。
アナザーワールドでは死は二回まで許され
普通の世界に居る生物が居られる時間は
2時間程度。それ以上居る事はできず
元の世界に飛ばされる。


第一話 第二話
>>2   >>3

Re: ファイナルセカンド〜世界の終り ( No.2 )
日時: 2010/12/10 22:11
名前: シューマイ (ID: KFRilj6O)

第一話
「世界は終わる」

竜太「なぁ、世界が終わるらしいぜ?」

竜太の思わぬ一言に、俺はおかずのゆで卵
を落としそうになった。

斉「いきなり何て事いうんだよ。」

俺は其楕斉。高校1年生だ。
まだまだ高校生活には馴染めていないが
そこそこ上手くやっていけていると思う。

でもってこいつは黒路竜太。
中学の頃からの親友で、ほんのささいな
出来事から大親友になり、今にいたる。

竜太は箸でエビフライを挟むと一口かじった
後、続けて言った。

竜太「いやね、今日学校に行く途中に拾った
新聞を見たんだけどさ、見出しに大きく
世界崩壊って書いているんだよ。随分古ぼけて
いたんだけどさ、日付が丁度、今日から
二週間後の出来事みたいだったんだよ!」

そう言って、竜太は自分のバッグから古ぼけた
新聞を取り出した。確かに、竜太の言う通りに
見出しに世界崩壊と大きく書かれている。

斉「そんな物偽者に決まってるだろ。本当に
世界が終わるんだったらもう世間ではその話題で
もちきりだな。それにしても、その新聞本当に
良くできてるな。」

竜太「だろ?本当に良くできてるんだよ。
それにほら、ここの写真、良くできてると思わないか?」

竜太は見出しの横に大きく掲載されていた写真を
指差した。そこには、渦巻く巨大な雷雲と、それから
放電されている稲妻の写真があった。

斉「合成写真にしては良くできているな。それにしても、誰が何のためにこんな新聞作ったんだろな。
ただのイタズラか?」

竜太「世界が終わるから作ったんじゃね?」

斉「冗談言うなよ。」

二人で笑いあった後、俺は最後のウインナーを
食べ終わった後、弁当を片付けて軽く一息
をついた。

竜太「後さ、この新聞を見つけた場所なんだけど、他にもいっぱい面白い物があるんだよ。」

斉「どんな物だ?」

竜太「この新聞以外にも沢山新聞があったぞ。多分
全部違う記事だったと思う。それに、変な形をした
物もあったし、色々あったんだな。」

斉「そんな場所近くにあったっけ?」

竜太「俺も最初はこんな場所あったかな?って
思ったんだよ。だけどさ、ちょっと小さな通り道
を見つけて、入ってみたら見た事もない空き地に
辿り着いたんだよ。あれは行って見る価値ありだな。」

斉「よし、行くか。」


竜太「行こうぜ!」

そう言い合った後、待ち合わせ時間を軽く決めて
竜太とは一旦別れた。竜太とは違うクラスなのだ。
竜太と別れて間もない頃、五限目のチャイムが鳴った。

第一話終り。

Re: ファイナルセカンド〜世界の終り ( No.3 )
日時: 2010/12/12 01:25
名前: シューマイ (ID: .Ksjqplx)

第ニ話
「キープゾーン」

ホームルームが終了した後
俺は帰宅してそそくさと準備を始めた。
部屋の隅に無造作に置いてあった
青いボストンバッグのチャックを開け
デジカメやケータイ類を入れて、チャックを閉める。

持ち物は少ないが、こんなものだろう。
俺は面白い物さえ見れればいいと思っていた。
ハンガーに掛けてあった薄いジャンバー
羽織った後、ジャンパーのポケットに
自転車の鍵を突っ込んで俺は家を飛び出した。

風にでも吹かれたのだろうか、家の隣に
俺の自転車が倒れてある。この自転車は
バランスが取り難いせいなのか、ちょっとした
事でも倒れてしまう。自転車に乗る時に
毎回直さなくてはいけないので、面倒くさい。

自転車を立て直し、開錠した後俺は
またがってペダルを漕ぎ出した。
タイヤの部分とアスファルトが擦れる音がする。

竜太があの新聞を見つけた場所は、竜太の家
から徒歩で10分程の場所にある
「唐草公園」と言っていた。

唐草公園は周りがギザギザした雑草と
小さなコンクリートの堀に
囲まれた公園で、そこに設備されてある
ブランコの辺りに小さな通り道があるらしい。

家から出発して五分後、曲がり角を曲がった時に
「唐草公園」と書かれた看板が目に見えた。
俺は自転車を降りて鍵をした後、唐草公園に
あるブランコに目を通した。

大して珍しい物ないし、竜太の言う、「小さな通り道」も見つからない。
本当にあるのだろうか、と疑問に思いながら
唐草公園に足を踏み入れた時、気さくな
声が俺の耳に入った。

竜太「よう、斉。」

竜太だ。片手を軽く上げて俺を見ている。
俺は竜太の方まで小走りで行った。

斉「よう、さっきブランコの辺りを見てみたが、小さな通り道なんて無かったぞ。本当にあるのか?」


竜太は自信満々に

竜太「俺もあるとは思わなかったよ。だけどさ、今日やけに風が強かっただろ?そのせいかギザギザの草が風に吹かれて揺れていたんだ。その時にさ、偶然小さな通り道を見つけたんだよな。そしてそこを通ったらこの新聞を見つけたと。」

緑色のリュックサックから古ぼけた新聞を取り出す。
見出しには渦巻く雷雲とそれから放電されている
稲妻が大きく掲載されている。
さっきからやけにこの写真が俺にとっては気になる。
迫力があるから気になるのだろうか。

竜太「さて、じゃあ行って見るか。」

竜太は、歩きながらブランコの方へ近づいて行く。
ブランコの近くでピタリと止まったと思うと
しゃがみこんでギザギザの草を手で分け始めた。

ギザギザの草がどんどん分かれていくにつれて
やがてコンクリートの堀が見えて来た。
するとそこには、コンクリートの部分に
若干ではあるが、四角くかたどられた切り口
の様な跡が見える竜太はここを指差しながら

「ほら、四角い跡があるだろ?俺も不審に思って少しここを押してみたんだよ。そしたら、ほら。」

四角くかたどられた跡の丁度中心部分を手で押すと
ズズズと低い音が鳴った。今まで四角い跡だと
思っていた物がだんだん後ろに倒れて行き、
コンクリートの扉と変化した。

その大きさは、丁度小柄な子供が一人入れるくらいの
大きさだ。

竜太「この先を進んだら、この新聞を見つけたんだ。
新聞取った跡は、誰にも見つからない様に元に戻しておいたんだぜ。二人だけの秘密だぞ!」

竜太は軽く笑い、小さな通り道を進んでいった。
俺もそれに続く。

小さな通り道を屈みながら進んで行く中
広い空間に出た。
そこには、大量の新聞の山と様々な道具
見た事も無い物があった。

第二話終り。


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