ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 魔離れ(悪魔に見捨てられた半魔)
- 日時: 2010/12/14 21:56
- 名前: 斉藤美加 (ID: 5Hbj4fpw)
- 参照: http://ssalove
はじめまして!斉藤美加と申します。
そしてよろしく願いします。
パソコンで小説を書くのは初めてなんですが、ノートとかなら何度か経験済みです。
まだまだ未熟者ですがこの小説を読んでくださるだけで幸いでございます(嬉泣)
もしよかたらコメントもお願いします(^w^)
-----では物語の世界へいざないましょう-----
Page:1 2
- Re: 魔離れ半魔 ( No.2 )
- 日時: 2010/12/14 21:23
- 名前: 斉藤美加 (ID: 5Hbj4fpw)
- 参照: http://ssalove
第1話「プロローグ」
俺は風呂上がりにベランダに出て涼んでいた。
そこに姉がやってきた
「早く着替えちゃいなさい。もう・・風邪ひいたらどうするのよ!」
そこには、栗色に輝いた髪
上半身の肉体は何とも美しい・・。
その姿は弟のウィリアムだ
「ったく・・・姉さんは母親じゃないんだから(笑)今から着替えようとしたの!」
「母親もなにも私たちが幼い時からいないでしょ?!」
「・・・・・。」
しまった・・。思わず口から出てしまった。
ウィリアムが生まれてすぐに亡くなったせいで、私は長年同情を感じ続けていた
それから、父親も亡くなった
そのせいで、私の態度を見破ったのかウィリアムは同情を売られるのが嫌いになったらしい
すかさず思い空気になった
「ウィリアッ・・」
「姉さん。着替えるからちょっと出てって」
「う・・うん。。」
「・・・親か・・。」
ウィリアムは目の前にある大きな月を眺めながら遠目をして昔の記憶を思い出していた
その時だった
大きな月の真ん前で黒い翼で羽ばたいている人が見えた
「え・・・?」
思わずもう1回見た
やはり人が飛んでいる
「え・・・?いやいやいやいやいや。ないでしょ?!」
その時、大きな翼で羽ばたいてる人がこちらを向いて、すかさず森の方へ逃げるかのように素早く飛んで行った
「い・・いまいまいま、目・・合った・・・うそ・・本当に?!」
「えええええーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
「・・・・?!」
今ウィル(通称)の叫び声が聞こえた
何かあったのか?!
心配になってきた私はウィルの部屋に駆け込んだ
「ウィル?!なにかっ・・・・!」
そこにはウィルの裸が目に飛び込んできた。
明らかに着替え中の文字が頭に浮かんだ
「きゃーーーーーー!//
お前、何さらしてくれとんじゃーーー(怒)」
「だっ・・・だって・・勝手に姉さんが・・!とっ・・とにかく出てってよ!//」
「ああ・・・最悪・・・//なぜこの私が弟の裸なんか見なきゃならないのかしら(怒)」
とにかくウィルが着替え終わるまで待ってから事情を聴く事にした
「はあ・・・」
「ウィル!」
「は・はいいっ!//」
「いっ!いつまで引きずってるのよ//(怒)それよりさっきの叫び声は何?」
「え・・?あ!さっ・・さっき人がっ!人が飛んでたんだっ!(驚)」
「は・・・?あははははは!(笑)また夢か本の見すぎじゃないの?すこしほどほどにしなさいな(笑)」
「本当だよ!皆こうだから嫌なんだ。もういい。俺ちょっと追いかけてくる!」
「え・・・?え、ちょ・・・待ちなさいよ!何考えてるの?ウィル?!」
俺は姉の声も気にせず、ただあの大きな黒い翼をもった人を探したかった・・・
というか吸い寄せられるような感じで仕方がないのだ
そこで姉の声が背中から聞こえた
「ちょっと!待ちなさいよ?!この先は危険な森よ?!バカみたいな事言ってないで早く戻りなさーーいっ!」
「嫌だっ!姉さんには悪いけど、そのまま行かせてもらうよっ!」
なんとか理解をしてくれた姉さんは、俺と後から合流し一緒に森の中をどんどん通り越して行った・・・
「何よ・・・いないじゃない・・・」
「でも確かここを・・」
「もう!だから言ったじゃない!早く帰りましょう!」
姉が俺の手首を引っ張ろうとした瞬間・・・
森の奥の奥に大きなお屋敷がうっすら見えた
「待って!・・・」
「・・・?!」
「あそこ・・・見て」
「・・なにあれ・・あんな大きなお屋敷あったかしら・・・。長年この町に住んでいた私たちでもきずかなかったわ・・・」
俺と姉さんは、すかさず屋敷をめざして走って行った
そこには、月明かりに照らされて、何ともミステリアスで不気味で大きな屋敷が目の前にひっそりと建っていた
「・・・これは・・・一体・・・」
「プロローグ終」
- Re: 魔離れ半魔 ( No.3 )
- 日時: 2010/12/14 21:49
- 名前: 斉藤美加 (ID: 5Hbj4fpw)
- 参照: http://ssalove
第2話
夜空の高く高く上っている月が、屋敷と俺達を照らしている
姉さんのアクアマリン色の目が、顔の影で怪しく輝く
銀色に輝いたセミロングでさらさらした髪が、月明かりに照らされている部分だけ紫色にみえた
思わず姉さんの髪を見てこう言った
「きれいだ・・・・」
「え・・・?//」
「月明かりに照らされている姉さんの髪が変色しているように見えて、とても綺麗なんだ・・・やっぱり月って、何かの力があるのかな・・?」
「・・・・・・。」
あたしは体中にわくイライラが、どうしようもできないくらいわいてきた
「姉さん・・・?」
「っっ・・・・ってそこかーーーいっ!」
「・・・え?どうしたの姉さんっ?!」
「どうしたのなにも、いきなり人に、綺麗だ・・・なんて言われたら誰でも勘違いしてしまうじゃん!ちょっとは照れちゃうじゃん!」
「そ・・・そんなつもりじゃ・・ただ俺は素直に言っただけであって・・・;」
「素直すぎるわーーーっっ!!」
「ええ?!姉さんも綺麗だよ・・?!」
「うるさいっ!ほら、さっさと行って帰るわよ!」
なにを姉さんはそんなにもイライラしているのだろう・・・俺は何かしでかしたのであろうか・・・」
「とにかく中へ入ろう」
俺たちはしぶしぶ、中へ入って行った・・。
大きなドアを開けた瞬間、以外に綺麗なお屋敷だった
あまりにも想像と違って唖然・・
「なによ・・以外に綺麗じゃない」
「でも中は真っ暗だね」
中は真っ暗で外見と同じミステリアスで不気味だった
バタンっ!!
「きゃーーっっ!!」
どうやら扉が閉まったらしい
姉さんは俺の腕にしがみついた
「あまり大きな声出さないでよ。誰かいるかもしれないじゃないか」
「こんな所に誰かいるわけないでしょ?!」
強がってながらもビクビク震えている姉・・・
「しょうがないな」
無理して先頭に歩いている姉さんの変わりに自分が前に出た
「なによ・・・!べっ・・別に怖くなんてないから。それに後から怖がってしがみついても知らないんだからね・・!」
「はいはい」
するとそこには大きなホールがあり、その先の真ん前の壁に肖像画が飾ってある。
左右にくねくねと長い階段がり2階につながっているようだ。
暗くて見ずらいせいか、肖像画に絵描かれている人物がこちらを睨んでいるように見える・・
「・・・・っっ!!」
「誰の肖像画だろう・・・・」
すこし気になったが、なるべく早く第一にあの人を探すため2階へ上る
するとまず最初に見えたのは、長い廊下があり、高価な花瓶などがお披露目されている
部屋がありすぎてどちらをまず先に入っていいのか迷ってしまう
だがすこし先に1番豪華そうなドアがあった
ふと、何かに吸い寄せられる感じがした
「あの時と同じ・・・」
「もーーーいやっ!帰ろうよ。まだ晩御飯終えてないでしょう?」
「行こう・・・」
「え・・・?」
「いる・・・。いると思うんだ」
「ちょ・・・やめてよ!私、そういうの嫌いなの知ってるでしょう?!」
その時だった
背中から声がした
「おい。お前たちそこで何をしている」
「・・・・・・?!」
「・・・・・・?!」
「何をしていると聞いてるんだ」
誰が俺たちにしゃべりかけてきてるのかは分からない
とにかく暗くて見えないのだ
だが声をかけられた瞬間、少年のような声だった気がしたのである・・・
「え・・・・?!あ・・あの・・その・・」
ドサッ・・・・
「・・・・・?!」
よく見れば、俺の後ろにいた姉さんが倒れている
「姉さん・・・?姉さん?!」
「まあいい・・・。後に話しを聞かせてもらう。今は状況がつかめていないようだからしばらく大人しくしいろ」
そう言われた瞬間、何かが僕の体内に撃ち込まれた
「く・・・・っっ!!」
激しく激痛が走る
そのあと意識がもうろうし、俺は気を失った・・・。
3話に続く
- Re: 魔離れ半魔 ( No.4 )
- 日時: 2010/12/13 10:38
- 名前: 斉藤美加 (ID: floOW.c4)
- 参照: http://ssalove
文の書き間違えや、書き忘れがたびたびありました。
すいません。。。
以後。気をつけます(泣)
- Re: 魔離れ半魔 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/14 21:46
- 名前: 斉藤美加 (ID: 5Hbj4fpw)
- 参照: http://ssalove
第3話
「んん・・・・ん・・・ん・・?!」
きずくと、俺は広い部屋のソファーで横たわっていた
シャンデリアの明かりでとてもまぶしい
部屋の中は外見と違い豪華で、明らかに貴族という2文字が頭に浮かぶ
だがクラッシックなデザインの部屋
「やっと目がさめたか」
そこには俺たちにさきほど声をかけてきた少年が椅子に座ってこちらを見ていた
少年と言っても俺と変わりない気がする・・・
明かりではっきり彼の姿が見えた
髪の色はさらさらな金色
目はダークブルーで見ていると瞳に吸い込まれそうな
気分になる
顔は人間と思えないほど整った顔立ち
さすが裕福に育ったお坊ちゃんだな。と思うが、どこか暗く恐ろしい影を感じる
よく見れば姉さんがいない
「姉さんは?!姉さんはどこに?!」
「ああ。お前といた女は別室にいる」
すると彼は軽くぶつぶつと小さく口を動かした
(・・・・・・・・)
(・・・・・・・?)
その瞬間
「お待たせいたしました」
軽くノックをして入ってきたのは
髪を丸く整え、頭の上にしばった茶色い髪(おだんご結びのよう)
顔はおしとやかな雰囲気
目は黄緑で何ともやさしそう
明らかにメイドの様子だった
「あなた様とご一緒なさっていたお嬢様です」
メイドは姉さんを抱えてソファーに下ろした
「どこかで見たこと・・・・」
彼女を見た時、なにか違和感を感じた
「それと、俺達はなぜ眠っていて・・」
「お前たちが大きな声をだしたりするから、少し睡眠薬を撃った」
「睡眠薬?!し・・・死ぬんですか?!」
「は・・・?!死ぬわけないだろっ?!」
「よかった・・・」
(なんだこいつは・・・)
そこでメイドがこちらを向いて、ニコッとほほ笑みこう言った
「失礼いたしますが、貴方様はどちら様でしょうか?」
「え?!あ、あの・・・俺は・・・ええっと・・・ここは・・・」
「ここは僕の部屋だ。そして僕の屋敷だ。人に者を訪ねる前に自分から名乗ったらどうだ。」
「あ・・・っはい!すすす、すみませんっ!俺はっ!」
「私はこいつの姉の、スペア・アーノルドよ。
で、こいつはウィリアム・アーノルド。」
「ね・・姉さん?!いつのまに起きて・・」
「このガキの声が耳に入った瞬間、イラだって目が覚めたわ。
さあ、自己紹介がすんだんだからあんたの名前も教えなさいよ」
「姉さん・・・;初めて話したのにそれは失礼じゃなっ・・」
「僕の名前はヴィセント・オルドール
こちらのメイドはエリコットだ」
「旦那様のメイドに使えております。以後お見知り置きを」
「ヴィセントとエリコットさん。はじめましてっ!ウィリアムです!ウィルって呼んでください!」
「フン・・・何をまじめに・・・」
「ウィリアム・・・お前たちはなぜここに来た」
「え・・・・?」
「ここに来ておいて忘れたとでも言うのか」
「あ・・・・!そういえば・・・
信じてもらえるか分からないですが、
ここへ来る前、ベランダで月を眺めていたんです
そしたら、こう・・大きな黒い翼をもった人が飛んでいたのを見かけんです!」
「それで僕の屋敷に引き寄せられるように追いかけてみたところ、きずけばここにたどり着いたと?」
「え・・・・?なぜそれを・・・」
「・・・・・・?!(ゴホンッ!)いや・・・勘だ。」
「勘・・?とにかくそういう事で来たんです・・・
勝手な話しですみません;」
「ったく・・・こんな話し人が信じてくれるとでも思ってるの?!」
「でも、本当に・・・」
「ただの大きなカラスかなんかでは・・?
まあ。いいじゃないですか。
これも何かの縁でしょう。それに旦那様に新しい友人ができたのですから」
「友人など僕にはいらない」
「ヴィセントさん!そんな事言わないでください。お友達になりましょうよ!」
「まったく・・。なんで私がこんなガキと・・・」
「あの・・・お取り込み中すみませんが、ウィリアム様とスペア様は、ディナーがまだのようですね?」
「あ・・・実はそうなんです・・・;」
「あんたのせいよ!」
「ううっ・・・」
「では帰る前にもしよろしければこちらでお食事なさって行ってください^^」
「ええ?!いいですよ!そんな!」
「ちょうど食事の準備が終えたのでよければと思ったのですが・・」
「もう・・!誘われてるんだから早くしましょうよ(怒)ぐずぐずするのは嫌なの!」
「・・・・。姉さんが1番お腹がすいてるんじゃ・・・」
「はあ?!//」
「クスクス・・」
「(ゴホンッ)・・・エリコット、お客様を食堂へ案内してやれ」
「はい。旦那様」
俺と姉さんはこの人たちに出会い、オルドール家の食事に、今晩お邪魔させてもらう事になった
しかし、あの時の現象はなんだったのであろうか
俺には人が翼で飛んでいるように見えた・・・
あれが偶然人に見えたようには思えない
本当にただの鳥だとでもいうのか・・・・?
4話につずく
- Re: 魔離れ半魔 ( No.6 )
- 日時: 2010/12/14 21:59
- 名前: 斉藤美加 (ID: 5Hbj4fpw)
- 参照: http://ssalove
第4話
「うわーーー!すごく豪華・・・・」
そこには庶民の俺達には考えられないくらいのおいしそうで豪華なディナーがテーブルの先から先までずらりと並んでいた
「・・・・すっすごい・・・」
「・・・?なにか不満があるのか」
「そんなわけないじゃないですか?!」
「ならいい」
ん・・・・?
そういえば、ここにいるのはあたしとウィルと、くそガキとメイドだけ・・・?
両親はいないのかしら・・・
まさか・・・こいつ1人で・・・?
「あんた、両親は?」
「両親・・?フン。とっくの昔に父母亡くなった」
するとヴィセントの顔にはどこか寂しげで・・こんなにも大人びているのに、まるで幼い子供が1人で暗く狭い頑丈な檻に放り出されたとでもような悲しい顔がうかんだように見えた
「・・・・・」
「ヴィセント・・・」
「・・・別に気にするな。
赤が他人の話しだろ」
「・・・?!他人なんかじゃないよ!
俺達はもう友達だろう?友達の悲しい気持ちは友達同志で分け合い、少しでも悲しみを減らすもんさ」
「もうとっくの昔の話しだ。悲しみなど感じない。それに間柄など僕に必要無いと言っただろう!」
「じゃあ今から必要としてくれ」
「は・・・?!何を言って・・・」
その時僕はふと思った。
「友人」など微笑ましい人との間柄など、僕のような生き物には似合わない・・
いや・・・「必要としない」と言った方が正しいのだろうか
なのにこの子供・・・どうしてそんなに僕に構う。
初対面の僕に何故、友達など軽々しく・・・
「俺・・その気持ち分かる気がするよ・・。実は俺達も両親ともいないんだ」
「・・・・・?」
「俺の母さんは俺を産んですぐに死んだ
父さんは、母さんがいなくなったせいか、俺達を見捨てて毎日妬け酒で飲みくれていた。
そんなある日、病にむしばまれ、たった数日ですぐに亡くなった」
「・・・まあ。両親が亡くなった後は、あたしがこいつの面倒を見てきた。
以前、私達は幼かったものだから今住んでいる家の物好き大家に毎日面倒を見てもらってた。
今は2人でなんとかやっていってるのだけどね」
「大家が命の恩人と・・・。では、両親がこの世に亡くなる前はお前たちは愛されていたのだな」
「まあね。そういうものじゃない」
「そうなんだろうな・・・お前たちは」
「・・・・・?」
俺は「そうなんだろうな・・・お前たちは」
という言葉の意味がよく分からなかった。
どういう意味か聞いてみようと思ったが、これ以上求めると、聞いてはいけない事まで耳にしてしまうような予感がした
一体、まだ幼かった頃の彼の過去はどういう人生を送っていたのであろうか・・・
「お待たせしました。最後のデザート「ロイヤルガト—ショコラ」でございます」
「あら。おいしそうね」
最後のディナーか・・・
そして俺達は食事を終え、一刻、一刻と帰りの時間が迫ってきた
「もうそろそろお帰りになさった方がよいのでは?
今ならまだ町に人がいて、帰るのに安心だと思いますよ」
「そうね・・・ウィル。そろそろ帰るわよ」
「今日は何やかんやっ・・・じゃなくて、その・・・夜遅くに、こちらの事情で勝手にお屋敷にずかずかと入り込んで・・・すみませんでしたっ!」
「まったくだ」
「ううっ・・はい・・以後気をつけます」
「以後・・・?」
「・・・はい!以後!」
「まさか、お前たちまたここに来るとでもいうのか」
「え・・?ダメなんですか?!」
「ダメに決まっ!」
「また遊びに来てくれるのですかー!旦那様もさぞかし嬉しいことやら・・・(ニコッ)」
「はっ・・・?!何を勝手なこと・・・」
「いいのですか?旦那様・・お顔を見られたのですよ?(ニヤ)」
「くっ・・・・!!」
「見られた・・・?」
「とにかくウィルが来たいと言うのだから、素直にありがたく思いなさい」
「ーーー!!・・・お前はここに来てから何を偉そうに僕を見下して話してっ・・」
「そういえばーーー!」
この2人が話すとややこしくなりそうだ・・;
とにかく姉さんとヴィセントが2人で話さないようにしないとっ!
「まだ僕が話しっ!」
「ゴホンッ!ゴホンッ!
そういえばーー、ヴィセントのお屋敷、一部しか明かりが灯っていなかったのですが何か意味でもあるのですか?」
「はあ・・・めんどくさいやつらだ・・・
屋敷中を明かりで灯していたら、目がちかちかしてたまらんのでな。あまり明るい所は好きではないんだ」
へーーー
やっぱり変わった人だなーー。
明るい所があまり好きじゃないなんて初めて聞いたよ
「じゃ・・じゃあ、たまに夜に遊びに来る時があると思うだろうから、これから夜はせめて・・玄関からヴィセントの部屋に行くまでの道のりは明かりで灯しておいてくれないかな」
「だから何で来ると決まってっ!」
「かしこまりました」
「お前・・・。主人の命令以外は聞いてはいけないはずだ」
「主人のためです(ニコッ)」
「・・・・っっ」
エリコットさん・・・
なんだかヴィセントの困る顔を楽しんでるように見え・・・
はっ・・・?!
気のせい気のせい
もしや姉さんと同じ、S・・・?
いやいやまさか。
「では。またのお越しを楽しみにしています」
「は、はいっ?!ああああ、明日!明日来ます!」
「はあ・・・・
お急がなくてもいいのですよ?(ニコッ)」
「ヒイッ!
だ、大丈夫です!俺が来たいんでっ!俺の意思で来たいんでっ!」
「そうですか」
「フン」
そして俺達は深夜、姉と一緒に月明かりに照らされながら森の中を通り抜けぶじ家に帰った。
「それにしてもすごいなー。
この大きな月に黒い翼をもった人みたいのを見つけて、気になって追いかけてみれば、あんな人たちに
出会うなんて・・・」
偶然なのかな・・・
気になるけど偶然であってほしい
もしこの世に黒い翼をもった人がいたとしたら
この世の人間はなんと認識するだろう
そしてなんと呼ぶだろう
「またそんな事考えて・・・。いい加減寝なさい」
「はは。じゃあ、そろそろ寝るよ」
-----次へ次へと新しい物語が始まる
人間は未来を察知する事ができない
さあ。君は明日、どうなっているのだろう
----------good night----------
5話に続く
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