ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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死神という仕事(神が与えてくれた運命)
日時: 2010/12/24 00:02
名前: 藍猫 (ID: DvB6/ADf)
参照: http://ssalove

はじめまして
藍猫ランマオと申します


「死神という仕事」を書かせてもらうのですが、まず初めに、注意書きに目を通していってくださいませ。


-----注意書き-----


1.死神が苦手、嫌い(現実であろうが理想であろうが)
2.悪魔も苦手、嫌い
3.神秘的な話しが苦手、嫌い
4.グロテスクな話しも苦手、嫌い
5.シリアス物の話し自体苦手、嫌い
6.藍猫が苦手、嫌い
7.荒らし、嫌がらせ目的で来た


以上です-----

全部で7つの注意書きです
1つでも当てはまった場合は、読まない方がいいかと・・・・・
荒らし、嫌がらせ目的な方はご遠慮願います

おもしろくない小説だと思いますが、「見てやっても良い」というお優しい方は、どうか読んでやってください

もしよければコメントお願いします!
泣くほど喜びます・・・・(本音です)
以外とシャイな私なんで、きついコメントは「ぐさっ」と結構くるのですがきつくてもなんでも私にびしびし指導してください

(注意;Mじゃありません、一様Sですw)




-----では物語の世界へいざないましょう-----

Page:1 2



Re: 死神という仕事 ( No.1 )
日時: 2010/12/18 06:08
名前: 藍猫 (ID: QNX5neil)
参照: http://ssalove

銀このお話の中に登場するキャラクターを紹介!



-----主な登場人物-----


・主人公・

(女性・18歳)
森島 美也

極普通の日本人女子高校生
純粋な性格だが心の底は結構寂しい人
人間が嫌いらしい
あるきっかけで死神になる


(男性・人間の年でいうと20代前半)
アルフィー・スエード

彼の正体は死神
死神魂協会のイケメン会長。
ティアローズとは兄妹仲
やさしく、しっかりした性格
周りの女子達は毎日のように熱心にアピールしてるが
彼はまったく興味がないのか、とにかく笑顔でかたずる


(女性・人間でいうと20代前半)
ティアローズ・スエード

彼女の正体も死神
死神魂協会の美人副会長。
アルフィーとは兄妹仲で彼女は妹(2歳しか違わない)
みんなのお姉様的存在で、あまりのセクシーさに周りの男性はメロメロ
兄妹そろって美男美女と死神の中では結構有名人


(女性・人間でいうと20歳)
サーシャ・ブランケット

彼女の正体も死神
死神魂協会の書記担当。
書記以外にも、彼女の頭の良さに他の仕事を任せる時もあるらしい
かなりのメガネっ子。メガネが無いと何も見えなくなる
常に隣には会長と副会長がいるせいか、周りからは痛い目で見られている
結果、ひきこもってしまう


(女・人間でいうと13歳)
ウェンディー・アテリアル

彼女の正体は子供の死神
死神魂協会の最年少の会員。
あまりにもの優秀な実績で協会に入れられた
周りからは可愛がられているが、彼女の表情からはにこやかな様子は見られない
無口で少し冷たい


(男性・人間でいうと30歳)
ガッシュ・ロックベル

彼の正体も死神
死神魂協会の会員。
筋肉体系ではないがかなりの力持ちであり、ユーモアのある和みやすい存在
ウェンディーの少なき信頼者
いつも彼の隣にはウェンディーがいるらしい
一見親子に見えてしまうが、「まるで親子だな」と口にすると、ウェンディーが恐ろしいくらいに機嫌を悪くしてしまう


(性別不明・年齢不明)
ザフィーラ

正体は悪魔。
死亡リスト外の魂を食してしまう事があるため、死神の憎くもあり、強敵である存在
何か企んでいるらしいが何を考えているかは分からない



以上が主な登場人物です(^w^)

あくまで「主な」なのでまだまだ登場するキャラクターがでますのでご期待ください。


-----では早速第1話の物語へ



Re: 死神という仕事 ( No.2 )
日時: 2010/12/23 18:35
名前: 藍猫 (ID: njy0rZSb)
参照: http://ssalove

「第1話」運命



-----ピピピッ・・ピピピッ・・

「うう・・・まだ眠いよ」

-----ピピピッ・・ピピピッ・・

「-----ああ分かった!分かったからっ!」

毎日のように朝に鳴る目覚ましを止め、毎日のように準備をする
また、普段変わらない日常がこようとも・・

早速リビングに行き、テェーブルの上においしそうに置いてある朝食に食いつく

「慌てないでゆっくり食べなさい」

母が心配そうに言う

「だって、あまり皆に会いたくないし」
「そういう癖、いい加減にやめなさい」
「癖じゃない。そうしたいの」

そう
私はあらかじめ1時間前に目覚ましをセットしている
皆と登校や下校するのが嫌だから・・

(そんなにたのしい・・・・?)

いつもそう思う
今まで日常と変わらない生活をして、学校を卒業すれば仕事して、結婚して、おばあちゃんになって、そして死ぬ

「それは人間の運命」

この先どこまで生きるか分からない
生まれる前に死ぬか、生まれて死ぬか、病で死ぬか、事故で死ぬか、望んで死ぬか、運命で死ぬか・・・
どうせ最後は皆死んでしまう

「はあ・・・今日も何を楽しそうにしているのやら・・・」

死ぬ事を考えながら、皆の表情や動作を教室の窓から眺める私
これも日常だ。いつの間にか人間観察が趣味になっている

今日はめでたく高校の卒業式
教室に入って友達に会えば泣き崩れる者や、毎日のように楽しく友達と話したりする者、これからの将来話をする者。
そして私1人。毎日と変わらぬ無表情
周りから呆れた目を向けられる

「-----ねえ・・・・ちょっと、森島さん見て・・」
「嫌だーー。いつもと同じ無表情じゃん」
「しかも1人ぼっち。可愛そう・・・・(クスクス)」

-----クスクス・・クスクス・・クスクス・・・

教室からは静かな笑声があふれる
私にとってこれも日常
周りからは冷たい目で見られる事もある
本当の私はこんなに寂しい人間じゃない・・・・
ただ、人間が嫌いになっただけ。もちろん人間である自分も

-----そこに先生がやって来た

(ガラガラガラ)
「よし。お前らは先に会場へ行っとくんだぞー」

そう皆は言われると嫌々ながらも早速会場へ急ぐ・・・・
私もその後に続く
会場へ入ると保護者が数人泣いている

「うちの子もっ・・・・ついに自立する時がくるのねっ・・・・」
「あっ・・・・あんなにたくましく見えるなんてっ・・・」

「あー、あー、では皆さま卒業式を開始したいと思います」
そして長い話しが始まる・・・・

「はあーー・・・・別にこの世からいなくなるわけでもないんだから・・・・」

----------------------------

そしてついに卒業式が終わった

私は、やっと終わった。という表情でスタスタと家に帰る

「ただいま」
「あら、おかえりーー!今日はごめんね卒業式に行けなくて・・」
「別にかまわないよ。人生の最後じゃないし」
「またそんな寂しい事言って・・前はそんなんじゃなかったのに」
「だって事実じゃん。皆大げさすぎるよ」
「あっそうですかーー」
「後、今から荷物まとめるからね」

明日からは1人暮らしだ

「やっと1人になれる・・
1人暮らしなんて子供のころに密かに憧れてたっけ・・」

いろいろ思いつめてみたが、部屋に入り気合いを入れて準備をする

「しっかし、どういう仕事につけばいいのかなー
別にやりたい事とかないし・・将来的な・・?」

「だがなりたい者ならある・・」

子供みたいな事を言うが実際に本気で思っている私

それは・・・

ガチャ

----------「美也?準備終わった?」
「え?!あ・・・・うん。まあ」
「そう。手伝おうかと思ったんだけど」
「いいよ。そんな」

夕方はドタバタと準備をし
夜、疲れをとるかのようにいつもより早く眠りについた

----------そして翌日


1人暮らし当日
アパートに着き、すたすた荷物を下ろし、部屋に家具を置く

部屋は2部屋あり、いかにも1人暮らしといったちょうどいい感じである

「こんな感じなんだ・・・・なんかいいね」

その時、「パッ」と能裏に映った言葉は仕事だ

「そういえば仕事・・・・・
あああああ本当にどうしようーー」

気を抜けている場合ではない
早く仕事を見つけなくては

「はあ・・・・人間ってめんどくさいなーー
なんで人間だけ仕事、仕事と・・・・」


----------「まあいいや。それが人間の生きるルールだもんね」





----------2話に続く---------

Re: 死神という仕事 ( No.3 )
日時: 2010/12/23 19:06
名前: 藍猫 (ID: njy0rZSb)
参照: http://ssalove

「第2話」運命の病気



「っとーー・・・・これでだいたいかたずいたかな」

気ずけばもう深夜1時・・・・
色々と買い出しをしていたせいかこんなにも時間がすぎていってしまったのだ

「はーー疲れたーー・・・・・痛っ!腰ゴキッていったーーー」

夜中にばたばたしていたがだんだんまぶたの限界がき、1日目の眠りについた


----------そして1週間


新しい日常を迎えて1週間が過ぎたころであった
毎日のように台所で朝食の準備をしようとしていた時の事であった

------その瞬間

「---------ううっ・・・・!!ウヴヴヴヴッ!」

口からものすごい大量の血が吹き出てきた
服が一気に赤く染まり、パニックになり、うまく今の状況がつかめない

「お・・おヴヴヴッ!!・・・ハ—ハ—ハ—ッ・・・
なっ・・なにっ・・これ?!」

一体今、何が自分の身に起きているのか分からない
ただ自分は朝食の準備に取り掛かっていただけ
口から、血を・・・・血・・・をっ・・

その瞬間、意識がもうろうとしてきた

(な・・・・なっ・・・にっ・・が!)
「----------バタン」




---------------------




「----------ううっ・・・・」

気ずくと私は病室にいた
まだ意識がもうろうとする
それに息苦しい・・・・

「やっと目が覚めたのね」
「お母・・・・さっ・・・・?(ゲホッ!ゲホ・・・)っ・・!」
「大丈夫?!あまりしゃべらないで」
「私・・・・一体、何が・・・・」

そういうと母は一度深刻そうな顔をして、すぐにまっすぐな目で話してきた

「今の様子をうかがいに電話しようと思ったんだけどなかなか電話に出てくれなくてね、心配してこっちに来てみたら美也が台所で倒れていたから、慌てて病院にさっき運んだのよ」
「そういえば・・・・・私っ・・・・・」
「それが、ガン・・・・また戻ってきたみたい」
「ガ・・・・ン・・・・が?!」

過去に私はガンに侵されていた
それは小学生の時で、復活できる確率はかなり低いと当時の先生が言っていたのを覚えている
「-----また、ガンになったら今度こそは・・・」
あの言葉ももちろん嫌なほど記憶に残っている

あの時のつらさは死ぬかと思った
死のうかと思った

そう・・・・
この時から人間が嫌いになった
人間は病弱な生き物だな。どうして私は人間に生まれてきたの・・・・・?
人間の病気の種類は色々ある。
何千、何万も・・・・・
その中で私は2回も病気に侵されたんだ・・・・

あの時の自分はまだ幼い子供だった
自分の病気を宣告されてあまりにも衝撃的で受け入れられなかった。理解できなかった

でも・・・・
でも、頑張ろうと思った

----------なのに

なのに・・・・

また私をあなたは(神様)苦しめようと・・・・殺そうとするのですか?

確かに私は孤独な人間です
この世にいない方がいいと思う
だけど・・・・だけど・・・酷過ぎる
ならいっそ死んでしまえば・・・っ!!

-----しまえ・・・・・・・ば・・・・

そうだ-----死のう

その時の私の頭の中は「死」という1文字の言葉しか頭に浮かばなかった

(-----ガラガラガラ)
「森島さん・・・・ちょっと話しがあります・・・」
「話し・・・・ですか?」
「後、娘さんはそこで」
「え・・・・?」
「じゃあ、ちょっと行ってくるね」
(ガラガラガラ-----)

な・・・・なに?
なんで私だけ一緒に行っちゃダメなの?
なんの話しをするの?
私はもう大人よ?
自分の事は自分でなんとかする

「嫌だ・・私もっ・・・!」

人に頼るのは私のプライドが許せなかった
なので私は精いっぱいの力で歩き出した

「ハ—ハ—ハ—ハ—・・・。歩くだけで苦しいなんて・・・・なんて弱い生き物なの」

(・・・・くらいに・・・・)
(そ・・・・そんな・・・・)

----------ん・・・・?
何か聞こえる

「おそらく娘さんの寿命は・・・・1週間程度で・・・」
「・・・・っ!!美・・・美也・・・(ヒック、ヒック)」


----------?!?!
今・・・・なんて
今、じゅ、寿命が1週間って・・そ、そんな・・

「美也さんにはこの事を言わない方がいいでしょう。最後の最後まで尽くしてあげてください」
「(ヒック、ヒック、ヒック)」
「おかあさん・・悲しいのは分かります。美也さんのためにも・・・」
「はい・・・」

私は今の話しをドアの向こう側から聞いていた
(私は病気のガンで死ぬんだ・・・)
そう思った
泣きそうになったが涙をこらえて母を待つ
私は気ずかれないように先に病室へと急いだ

(-----ガラガラガラ)
「お母さん・・・・先・・・先生なんて?」
「ん・・・・?たいした事じゃないから気にしないで」

お母さんの表情は今にも泣きそうなくらいだ
必死に隠そうとしているところがなんども息苦しい

----------・・・・・・

「そ・・そうだ!今からお寿司食べにいこうよ!」

母は妙に無理した張り切りでこう言った

「え・・・・?何で今から?」
「そ・・・・それは・・・・」

その時、頭の中にあの時の言葉が響いた

(最後の最後まで尽くしてあげたください)

-----そっか・・・
お母さんはそれで・・・
私は精いっぱいにはにかんだ

「ありがとう」


----------そして夜

私は入院し母は家に帰った

(ここで大人しく生きをひきとりたくない)
私はさっきからそう思っていた
母があんな悲しそうな顔をするくらいなら、私は自分の望みで自分で死にたい
そう思った

「深夜12時屋上で飛び降り自殺・・・」

私はなんのためらいもなく決心した

なんで自分は人間に生まれてきたんだろう・・・
いっそ悲しみもやさしさも感じない「悪魔」に生まれてくればよかったのに・・・・

----------そしてついに深夜12時

「ハ—ハ—ハ—ハ—ッ・・」

一段一段、ゆっくり階段を上っていく
そこでまた血が口から吹き出てしまった

「うヴヴヴヴヴッ・・!」

だがそんな事は気にしてられなかった
だって、今から死ぬのだから


そしてやっと屋上についた
実際に立つと怖い。足がガタガタ震えている
だが何度恐れていても、隠れた自分が(死にたい!)と言っている
何度も、何度も

(ゴクリ・・・)
「準備はもう出来た・・・なにを恐れている。やっと死ねるんだ」

そして飛び降りようとしたその時!-----





----------第3話に続く----------

Re: 死神という仕事 ( No.4 )
日時: 2010/12/23 19:16
名前: 藍猫 (ID: njy0rZSb)
参照: http://ssalove

「第3話」あの世



----------「ちょっと待って!」


まもなく飛び降りようとした私の背後から、男性の声がした


「だ・・・誰・・・?!」

こんな時間になんで人が・・・・・

「君・・・今何しようとしてたの?」
「ほっといてください。あなたには関係ないですから」
「そうかな」
「貴方は誰なの」
「まず、こっちを向いてほしいんだけど」

そう言われ、しぶしぶ後ろを向くと
そこには全身が隠れるくらいの黒いコートをはおった不気味な男がいた
それに右手には大きなカマのような物を持っている

「君か。例の者は」
「・・・・・はい?」


「------------------------------」


----------しばらく私達は沈黙していたが数分後に男はまた口を開いた

「私の名はアルフィー・スエード
死神魂協会の会長。君を迎えにこの世に来た」
「・・・・・死神・・・・?」


この男は何を言ってるの?
アルフィーという男は意味の分からない話しをしてきた

「私をからかうのは止めてください。
-----そうか・・・重症な患者さんなのね
私を心配してくれるのはやまやまだけど・・・
分かるでしょう?私と同じ病人ならこの苦しみが」

(クス・・・・・)
「なにがおもしろいの」

何この人・・・・
さっきから意味の分からない事ばかり・・・

「つまり、君は病の苦しみに耐えられなくなり自ら死のうと思ってここへ来たと?」
「でも・・・・
死にたいと思った。人間である自分が嫌という理由も含めて・・・・・。あまり恐怖を感じないし、だから私に構わないで。これは運命なの」
「君は運命を酷く信じているんだね」
「運命じゃなきゃなんなのよ」
「素直に死を好み、受けとめ、恐怖を恐れないたくましい人間は初めてだ・・・いや・・・・・

----------死神か」

「は・・・・?」
「君はもう人間としての君ではなく、死神としての君なんだよ」
「----------っっ?!
だからさっきから死神、死神って何なのよ?!
今から死ぬ人への嫌がらせですか?!
返って呪うわよ・・・・・」
「だーかーらっ!今の君は本当にもう人間じゃないから。
死のうとしても、そう簡単には死ねないよ?それにこの話しは冗談じゃなく事実上の話しだからね」
「頭おかしいんじゃないの?!」
「そりゃ、そう思うよねー(笑)
人間が死神に生まれ変わっちゃうし、普通の死神でもそう簡単には「あの協会」に入れない。なのに君みたいな子が、あのすごい所の新しい仲間として加わるんだからねー」

「私が・・・私がっ、死神・・・?」

あまりにもこの男が真剣に話しものだから、こんなバカバカしい話しを信じてしまいそうだ
でも・・・でも人間じゃない生き物になれるという事は、本当言うと心の底から嬉しさを感じる

そんな、そんな事を言う自分が醜い・・・
だけど、このつまらない世界から抜け出せられるのであれば、どんな話しであろうが信じたい

-----------でも

この男は真剣に話していながらも(クスクス)と笑っている
やはりバカにしてるのであろうか
だいたいそんな昔話のような話しを人が信じる訳がない

「神に誓って・・・・?」
「ええ。神はなんでもできるお方だ。
これも神が与えてくれた大きな運命」

男はあまりにもあっさりと誓った
冷たい風がひゅーひゅーと吹く
少し肌寒くなった

「本当に私が・・・・死神?」
「やっと信じてくれたんだね;」
「でも昔話みたいな話しだし・・・・・やっぱり信じられない」
「んーーー。じゃあ、何か君が死神という証拠でも」
「証拠?」
「じゃあまず、病院の中に戻ろう」
「中に?」

動揺しながらも私は中へ戻った。
すると、彼は長い廊下でいきなり立ち止りこう言った

「どこでもいいから他人の病室に入ってごらん」
「でも病人がいるのに・・・」
「いいから」

何をいい加減な事を言うのかと思ったが、静かに中に入って行った

「---------------?!」
「気ずいた?」
「魂が・・・・魂が死にそうに・・・」
「これが証拠」

火のように燃え上がっているが、青く弱わ弱わしくなっている

「死神は人の魂が見えるのですか?」
「死神の仕事は人間の魂の管理をする事だからね。
まあ、詳しくは協会で」
「これが、死神の・・・・・仕事」
「あの人の魂は、他の人が後でかたずけてくれるから心配ないよ」
「・・・・・」

---------------?!

遠くの廊下から看護師の姿が見えた

「人?!・・・・・人が来たましたよ?!」
「そうだね。あ、看護師さんか」
「そうだね。じゃなくて隠れなきゃ!」
「なんで隠れる必要があるの?」
「だっ・・・だって貴方はここの患者じゃないんですよ?!看護師さんだから一目ですぐに気ずきます!」

そんな風にもめてる間に、いつのまにか看護師と自分達の距離がちじまり、ついに目が合ってしまった

「----------あ・・・・」
「・・・・・」
「ええっとおおお、こっ・・これには事情がありましてーーーっ!」

---------------そう言った瞬間

(スッ----------)
「・・・・・」

私と男の間を、まるでなにもなかったかのように通り抜けて行った

「い、いいいい、今・・・」
「そう。
私たちの姿は見えていないよ」
「ええええええええええ!
しまった!今大きな声出しちゃった・・・;ど、どうしよう!」

(ハア————ー)

すると、大きく深いため息をついて、とても言いずらそうで深刻な表情を浮かべこう言った

「大丈夫。人間の前に姿を表しても、声を出しても、彼らには見えてないし、届いてないよ」
「そ、そうなんですか・・・・・」

さっきまでの緊張が少しほぐれたが、次の彼の思いがけない言葉でつばをのむ

「だって・・・・・
君はもうこの世にはいないからね」

「---------------え?」

この世にいない・・・・?
どういう事・・・・・?

「ここは人間界の世界。
死神はもともと生きていない
だが、別の世界(あの世)では、別の意味で悪魔も死神も生きる事ができる」
「・・・・・」
「・・・・・」

------------------------------

そしてまたしばらく沈黙する

こんどは、私から口を開いた

「つまり・・・私はもう生きていないという事?
ついさっき私は亡くなったという事?」
「そう・・・だね」
「これは、事実なんですか?」
「ええ。神に誓って」

----------神が与えてくれた運命だからね

そして私の能裏に映るのは、今まで大切だった思い出
。だが何も感情を感じない

ジーンとこない
寂しくもない
悲しくもない




----------4話に続く----------

Re: 死神という仕事 ( No.5 )
日時: 2010/12/23 18:45
名前: 藍猫 (ID: njy0rZSb)
参照: http://ssalove

「4話」死神



「死神は感情を感じないのですね」

今の自分の状況を彼に気ずかれないように聞いてみた

「それは相手を思う気持ちが無くなったからだよ。
死神は大した感情は持ってないから、相手を思う気持ちが異常だと、いずれその人への感情をなくしてしまうんだ」
「思う気持ちが大きいと感情を無くすだなんて、
哀れな生き物ですね」
「自殺行為をしようとしたのは誰だい」
「あれは自分望みでやっただけ
それに・・・・・親を思って行った行為ですよ」
「・・・・・」

もしかしてこの子・・・・・
そうか、親への感情をなくしてしまったんだね
可愛そうなのかもしれない
だけど-----
あなたが最初から死神として生まれていたら、もっと哀れだったのかもしれない

「私の死体は?」
「おや?自分から見にいくの?」
「最後だから」

私は彼に案内された
そこには・・・・・・・・・・

「ここは・・・・・」
「そう。さっき君がここで自殺をしようとした病院の屋上だよ」
「---------まさか」
「下をみてごらん」

そこには、はるか下の地面に倒れた自分。
頭から大量の血があふれ出てて、手や足が折れ曲がった状態で死んでいる自分の姿だった

「----------ううっ」

自分の体が自分の目の前で倒れている
とても気分が悪い

「だから見ないほうがよかったのに」
「これじゃ、まるで自分がこの世に未練を残した幽霊のようじゃありませんか」
「はは。本当だ」

すると、彼は気をとりなおした表情でこう言った

「さあ。早速あの世に戻るよ」
「え・・・・・」
「え?だって君はこの世の者じゃないて・・・・・」
「そ、そうだった。自覚してなかったよ」

「じゃあ、屋上から飛び降りて?(ニコッ)」
「はいいい・・・・・・・・・・?!」
「ああ。死神は簡単には死なないから大丈夫だよ
それにあの世に行くためには、勢いよく飛び降りないと、下に行けないからね」
「でっ、でももし・・・・・死ん・・・・・」
「君さあ・・・・・飛び降りようとした身でしょう?」
「そうでした・・・・・」

「ごちゃごちゃ言ってないでさっさと行くよっ!」

すると彼は私の腕を引っ張り、勢いよく屋上から飛び降りた

「きゃあああああああああああっ!!」

私の肩まで伸びている髪が激しくたなびく
彼の全身真っ暗なコ—トもぴらぴらとたなびいた
彼の顔はフードで隠していたが、「ちらっ」と鼻の先と同時に、金色に輝いた前髪の先が見えた

「あっ・・・・・・・・・・」

----------気ずけば下を見ると、地面が真っ先に

「---------------目をつむって!」

そう言われあわてて目をつむる

すると

しばらく経った後、地面に立っている感覚がした

「(クス)もう目を開けていよ」

しぶしぶ目を開けると、そこには天井に大きなシャンデリアのような物が長い廊下の先まで次次とぶら下がってある。
さっきまで暗かった世界が、いきなりまぶしいくらいに明るくなったものだから目がちかちかする
それに、地面はシンプルで豪華な大理石だ

「----------すっ・・・・・・すごい・・・・・」

すごすぎて腰が抜けそうだ

「ここが死神魂協会の館内」
「こんな昔話みたいな事が・・・・・ほっ・・・本当にっ、存在してたんだ・・・・・」

気ずけば、黒いコートを全身まとっている者や
完全に私服姿の者もいる

「あれ・・・・・?」

すると次次に周りは彼に声をかける

「会長おつかれさまですっ!
その小娘が例の者ですね」
「会長おつかれさまですー!
今から魂回収してきまっ・・・おお!これが例の者ですか!」

どうやら私の存在は、会員の中でもう噂がたっているようだ
それに彼を会長、会長と・・・・・
あれ?確か、なんていう名前だったっけ・・・・・

「ではさっそく、執務室に向かおう」
「執務室?」
「ここは、結構な数の死神がいるから、だいたい覚えていれば大丈夫な人を紹介しておこうと思って、執務室に待っていてもらっているんだよ」
「なんだか・・・・・緊張してっ」
「(クスクス)大丈夫、大丈夫
皆良い人だから。後ここの事は、詳しくは行ってからね」
「----------はい」



そして私達は、ある場所に向かって歩いて行った

---------------そう自分は死神としての自覚をもって




----------第5話に続く---------


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