ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Dead・City
- 日時: 2010/12/18 19:34
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
二作目...ですね。
こちらは、更新が遅いかもしれません。
[夜明けの銀河は支離滅裂]をメインに更新させてもらいます。
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┃ 目次 ┃
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【>>001】 [prologue]
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【>>002】 [1]
【>>003】 [2]
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- Re: Dead・City ( No.2 )
- 日時: 2010/12/18 17:05
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
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赤い鮮血が飛び交うアーディントシティ。
それは人間と生ける屍...ゾンビの戦いだった。
何故こうなったかを遡る。
流血を求めて吼えているゾンビが現れる数日前...
「早くできないのか… 畜生!!」
大声でそう言う男の名はエンディス・マッケンロー。
生物研究のプロフェッショナル。
政府から「低コストで美味しい牛肉を作る薬を発明しろ」と任命され、試行錯誤の中、薬を作り 次々と牛に投与。
その薬を投与された牛の中で生ける屍化したのだ。
それを見たエンディスは理性を失い、その薬を次々に開発。
そして狂い果てた結果、薬を外部に流出してしまう。
—————————その後彼は自殺。
これが、ゾンビ達を生んだ発端である。
それから数日後、マスコミュニュケーション達は随所でゾンビらしき者が発見された事を取り上げる。
ニュースを見てない人々は、ゾンビに襲われ…生ける屍と化す。
こうやって、少しずつだが血を求める屍は増えていった。
________________
「おい、アンタ達…うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」
この悲鳴が、驚愕と混乱を招いた。
ゾンビに対応できず、人々は死に行く。
地獄絵図という言葉が相応しかった。
そして、封鎖されて一週間…シーズが封鎖された街に極秘で潜入する。
政府の了承を得ず潜入するのは、やってはいけない事______
万が一ばれたら、人は次々に死んで行き、それを見過ごす事になる。
正義感の高い人間が集ったシーズは、勇敢にアーディントシティに入った。
「…こちらシーズ 潜入完了した… B部隊は潜入完了したか?」
男が無線機に話しかける。
「…ザザ…潜入…完了…A部隊潜入完了B…部隊潜入完了…C部隊潜入完了…コンプリー…ト…」
酷くノイズが混じった音声がA部隊の男性の耳に入る。
「…政府は電磁シールドまで張って情報を守りたいんだな…鼠共が。」
男はそう言い、場を離れた。
- Re: Dead・City ( No.3 )
- 日時: 2010/12/18 19:33
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
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「…A部隊 クリス・バーナード 大丈夫なの…か?」
C部隊からノイズの少ないハキハキとした声が耳に届く。
「…C部隊… ふう、流石C部隊 元ハッカーだけあって、電磁シールドを解除する方法は分かってるんだな… ああ大丈夫だよ。」
クリスはそう言い、無線機から耳を離した。
耳から離した突如、奥で何かが光る。
「…こちらA部隊クリス 謎の光を発見 確認する。」
「こちらB部隊フェン 了解 健闘を…祈る」
クリスは奥の光に、アサルトライフルをソッと向けながら、息を殺.しながら、一歩一歩歩く。
「……誰だ!」
クリスは、光に向けそう言葉を発する。
光はゆらり、ゆらりと左右に動く。
今は、午後の11時 光が何かさえを目視できない。
「…撃つぞ!」
クリスがそう言った瞬間、光は飛び掛ってきた。
「グワォァ!」
正体は…即ち生ける屍。
頭に懐中電灯が深く刺さっている。
どうやら生存者は居るようだ。
「消えろ。」
その言葉と共にクリスはアサルトライフルを撃ち出す。
カラン、コロンと草むらに薬莢が落ちる。
薬莢が落ちたと同時にゾンビも血を噴出して倒れる。
「…こちらA部隊クリス ゾンビ発見 死亡確認。」
クリスが懐にある無線機に喋りだす。
「こ…こちらB部隊フェン…うわぁぁぁぁぁ!」
喧騒に塗れた声がノイズと共に耳に入る。
「フェン! フェン! フェ———ン!」
クリスが呼びかけるも、答えてくれるのはザザーというノイズだけだった。
本当の地獄を見るのはお前だ——————……
- Re: Dead・City ( No.4 )
- 日時: 2010/12/20 17:04
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
——————————ー——
喧騒とは程遠い静寂に陥ったアーディントシティ。
静寂…の中で、人々が命を懸けて生存者を捜していた。
「…フェン…畜生!」
クリスが、そう目に涙を溜まらせて声を漏らす。
真っ暗な空間で危機的状況に陥ったシーズの隊員はクリスを残して次々と死んでいった。
生き残ってるかもしれないが、それが把握できない。
無線機で応答を求めるものの、返ってくるのはザザーというノイズのみ。
「…仕方ねえ… 俺だけでも良い…生存者を捜して一緒に生き残ってやる…!!!」
そう胸に決意したのはクリスだけでは無かった。
「…誰かいるのか?」
粉々に崩れたコンクリートの先で座っていた黒人の男は小さな足音にそう尋ねる。
コツ...コツ...と足音は何も答えてくれない。
そして、それは狂気へと誘う一つの階段だったのだ。
- Re: Dead・City ( No.5 )
- 日時: 2010/12/27 14:02
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: 八咫烏.
アーディントシティ モール1F
「おいどうしたんだ…?」
俺は黒人の男に尋ねた しかし反応は返ってこない。
二回目の質問をしようと、俺は手を動かしたその時だった。
ガキーン!
何か 鉄の物質が倒れる音がした。
外から、目視できないが何か夥しい数の何かが動いている。
ゆっくりゆっくりと。
その直後、黒人がクリスの体に飛び掛ってくる。
罠、としか考えられなかった。
「くっ…離せっ!」
クリスはそう言い放ちアサルトライフルを黒人に向け発砲する。
黒人は静かになったと同時に薬莢が地面にカランコロンと落ち音を立てる。
そんな事をしている時に、外の夥しい何かは刻々と迫ってきていた。
クリスはその何かを確かめるため、懐から懐中電灯を用意し、
ガラスから見える何かをクリスは懐中電灯で照らす。
「…な……」
クリスは驚いた表情で体を固まらせる。
動きたい 動けない。
ゾンビの集団がクリスを既に囲んでいたのだから。
「ギャア…ハァ…ヴゴオオ…」
人間では到底発音できない低い唸り声をゾンビ達は口から漏らす。
恐怖 としか言いようが無かった。
外から見えるゾンビはガラスにへばり付き、口から藍色の血を垂らす。
クリスの息が徐々に荒くなる。
「…大丈夫か?」
「…あんた誰だ?」
クリスがそう訊くと、彼はこう答えた。
「テリー・アンダーソンだ」
- Re: Dead・City ( No.6 )
- 日時: 2010/12/28 19:55
- 名前: Giraf ◆yFWCdky9Fs (ID: cebg9jtM)
- 参照: 八咫烏.
「…テリー、ね。」
クリスがそうため息混じりにそう言い、テリーの名前を言う。
「…それでアンタはシーズの一員なのか?」
テリーがそう言う …こんな会話してる場合じゃないのに。
俺達の会話とは引き換えにゾンビ達は忍び寄ってくる。
俺達の血、生肉を求めハァハァと荒く息を吐きながら。
「…ああ。」
クリスはそう言葉を返す それと同時にアサルトライフルをゾンビ達に向ける。
「話は後でゆっくりしようか ………テリーさんとやら」
クリスはそうテリーに訊くと、アサルトライフルから鉄の塊をゾンビに向けて無慈悲に撃ち出した。
ダダダン ダダダン ダダダンと音が鳴り薬莢が床に落ちる。
ゾンビの血が混じった床は一瞬にして赤いカーペットとなる。
…皮肉な事に、ゾンビの中にはテリーの知り合いも居たらしい。
*
クリス達はモールを抜け、社員達の個室に足を踏み入れる。
どうやら、幸い室内は誰も居なくて、汚れた服やグシャグシャに壊れた社員の私的物が散乱している。
ドアの鍵を閉め、誰も入れない様に密室をクリスは作る 流石シーズの一員だ。
「ほお…」
テリーがまるで新たな知識を蓄えたかの様な面持ちでクリスの装備をジッと見つめる。
昔の軍隊もスパイにこんな手口で鹵獲されていたらしいな 知らないけど。
「…それで、俺がシーズの一員…というところで話がとぎれたよな 続きは?」
クリスが椅子に座り、アサルトライフルを机に置きそう言う。
「…シーズの一員なら、“社員”の俺を救ってくれるだろうな?」
テリーが丸椅子に座りながらそう言う。
——————————————救出、ね。
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