ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 『 W O L F 〜ウルフ〜 』
- 日時: 2010/12/20 18:11
- 名前: グミ (ID: U3CBWc3a)
【作者から】
初めて小説を書く(グミ)と申す者です。初めてなので駄作になるかもしれません。
誤字や脱字も多いと思いますが、それでも見てやるかっ!!という心の広い方は見てやって下さい。
【注意事項】
・最近流行りの喧嘩、荒らしはお控えください。
・パクリなどは一切御座いません。
・無駄なコメント、違う作者の方への暴言はお止めください。
『 W O L F 』
【登場人物 >>004】
【プロローグ >>001】
[001話 >>002]
[002話 >>003]
[003話 >>009]
[004話]
[005話]
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- Re: 『 W O L F 』 ( No.1 )
- 日時: 2010/12/19 10:19
- 名前: グミ (ID: U3CBWc3a)
【プロローグ】
俺は、科学者である両親のもとで生まれた。だがその時、両親は政府に俺を奪われた。
そして、俺は実験台になった。
俺のDNAに狼のDNAが綺麗に混ざり、半狼人間となってしまった。
そう、『狼人間』を創る実験だった。勿論、半狼人間は失敗だ。完全な狼人間ではない。
俺は1歳になった頃、捨てられた。
─失敗作として─
両親は政府に逆らえず、俺はその後孤児院暮らし。
孤児院で暮らして早くも14年、現在中学3年生で受験シーズンだ。
俺の正体を知る者は、政府以外は誰もいない。
普通の友達、先生、部活仲間_______
生活以外は、充実していた。昔のことを忘れ、前向きに頑張っていた。
しかし、俺の人生は一転する。
1人の女の子との出会いで──────
- Re: 『 W O L F 』1話更新しました ( No.2 )
- 日時: 2010/12/19 15:15
- 名前: グミ (ID: U3CBWc3a)
【001】
東京 国立児童養護施設 光川孤児院
「兄貴、朝ごはんだよ〜ぉ。」
(大狼 陸)の部屋に、1人の男の子が入ってきた。男の子の手には、1枚のプレートの上に朝ごはんが2人分。雰囲気的には、頼まれて持ってきた理由ではないらしい。ベットに寝そべっていた陸は、髪を掻きむしりながら、重い身体を起こした。
「なんだよ。自分の飯ぐらい自分で持ってこれる。」
「兄貴にそんなことさせれないです。これは子分の役目ですから!!!」
男の子は胸を叩き、何度も頷きながら笑顔を見せる。
陸の子分と言っているのは、陸と同じで両親がいない(綾木 宗太郎)である。
宗太郎はプレートを机の上に置くと、陸と向き合うように座った。陸はベットを椅子に、机の朝ごはんに無言で手をつける。会話がないが、宗太郎は生き生きとした表情で朝飯を食べている。
「兄貴、今日ここに入ってくる女の子の噂知ってますか?」
「ん?誰か来るのか?」
何気ない会話と思えば、宗太郎は意外な話題を持ちだしてきた。
陸はみそ汁を飲みながら、宗太郎に質問し返す。
「噂って何だ?」
「その女の子、マーメイドって言われてるんですよ。」
「はぁ!?」
陸は思わず箸を止め、胡座に座りなおして話を聞き始めた。
「たまたま施設員の話聞いたんですけど、何でも前の施設で設置されていたプールで溺死する子が多かったらしく……。プールに入った子供は100%死んでいたんですけど、その女の子だけは、入っても死ぬことはなかった。それで付いた名前が、“死のマーメイド”。見た目の美しさとは違い、何かを隠し持っている不思議な女の子らしいです。」
宗太郎は微笑み、再び朝飯を食べ始める。
「所詮、噂話しだろ。」
陸はため息をつきながら、朝飯を食べ始める。だが、心のどこかで不穏な気持ちが漂っていた。
何か、何か、何か感じていた。
────────
日曜日の昼過ぎ、施設の大きな鉄門が開いた。陸と宗太郎は、陸の部屋の窓から、その光景を見ていた。
門から一台の軽自動車が入り、施設員と施設長が普段いる建物、通称“タワー”の前に停車した。タワーの中から、施設長が出てくる。
施設長はまだ30半ばの若い女性、(祇井 菜々華)という人物だ。
「ようこそ、光川孤児院へ。」
祇井は後部座席にいた女の子に手を伸ばし、女の子は祇井の手を握りながら車を降りた。
「ほな、よろしく頼みまっせ!!」
「分かりました。では……」
関西弁を喋る運転手は一礼すると、そのままバックして施設から出て行った。
祇井は女の子の手を握り直し、笑顔でタワーの中へと入って行く。
「なんだよ、あんまり見えないし……」
宗太郎は不貞腐れたが、陸は違った。
陸は半狼人間であるため、視力は人間の3倍ほど優れている。
目を凝らして陸は女の子を見た。
女の子は身長160程度、表情は凛としており、陸はその女の子に惚れてしまった。
「可愛い……」
「え?」
陸の呟きは宗太郎に聞こえたらしく、宗太郎は首を傾げながら怪訝な表情を見せた。
「何か言いました?」
「い、いや!!何も!!」
陸は顔を真っ赤にしながら、自身の部屋から出て行った。
- Re: 『 W O L F 〜ウルフ〜 』 ( No.3 )
- 日時: 2010/12/19 18:45
- 名前: グミ (ID: U3CBWc3a)
【002】
「んで、実験体Wの所在は分かったのか?」
数百ものモニターが埋め込まれた壁、天井には見たことのない程の大きさのシャンデリア、そして、中央には玉座に似せた椅子に座る若い男性。
「ま、まだ捜索中ですが、確実に東京に滞在中です。」
「そうか……頼むよ。」
若い男性は赤いネクタイに漆黒のスーツ、髪は派手な赤色でオールバックで整え、右目の下に猫に引っかかれた様な生々しい傷がある。
「了解しました。黒条本部長……」
ブルブルと震えながら、一礼をした男性は部屋から出て行った。
「さてと、実験場“アルファ α”に回線繋いでくれる?」
「了解。」
モニターの前に座る女性は、モニターの前にあるパソコンの前に座り、キーボードを操作する。
すると、全てのモニターが一瞬で切り変わった。
『こちら、政府直下特別実験施設実験場“アルファ”です。ご用件は何で御座いましょうか?』
モニターが切り替わった途端、スピーカーから女性の声が聞こえてきた。
「遊山はいるか?」
『現在、遊山科学庁長官は不在で御座います。』
玉座に座る(黒条 竜王)はその言葉を聞くと、大きなため息をついて首を横に振る。
「じゃあいい。実験Eの進行具合は?」
『良好ですが、やはり実験Wや実験Mと同じで、失敗の方向に進む確率は高いです。』
「回線を切れ。」
黒条は目つきを変え、パソコン前に座る女性に言い放った。直後に、実験場との回線は切れた。
「結局、実験は失敗に終わるのか……」
「分かりませんよ。実験Kは成功したではないですか。」
パソコン前に座っていた女性は立ち上がり、黒条の前まで歩み寄ってきた。女性はスタイルが良く、顔も整い大人の中の大人の雰囲気を漂わせている。だが、どこか寂しそうな目をしていた。
「明日香、君は引き続きこの場の担当をしてくれ。」
黒条は立ち上がり、背伸びをすると部屋から出て行った。
───────
光川孤児院
“死のマーメイド”と噂される女の子が来て数時間、陸は部屋の前の廊下にいた。廊下の窓から景色を眺め、時間が経つのをのんびり待っていた。だが、時間は簡単には進まない。
「兄貴、どうしたんすか?」
「何でもないよ。てか、兄貴って呼ぶな。」
「兄貴♪」
宗太郎は陸の注意を無視して言い続ける。陸はため息をつきながら、先ほどの女の子の横顔を思い出す。
凛とした表情、丸い目、綺麗な肌……
「宗太郎、俺って変態か?」
「適度じゃないですか?」
「おいおい……」
陸は振り向き、宗太郎の首を遊び半分で絞める。宗太郎は笑いながら抵抗している。
じゃれていると、廊下の向こうからコツコツと足音が聞こえてきた。
「じゃあ、ここがあなたの部屋よ。」
「分かりました。」
陸の隣の部屋に、先程の女の子が入って行った。施設員である(西 美奈子)は2人に気が付き歩み寄る。
2人はじゃれあうのを止め、顔を合わせて西に駆け寄った。
「あの女の子は?」
「関西の施設から来た女の子。名前は(水摩 弓華)ちゃん。陸君と同じ中学3年生。仲良くしてね。」
西は笑顔で言うと、振り向いてタワーの方へ戻って行った。
「水摩……弓華………」
陸は宗太郎の顔を見る。宗太郎も陸の顔を見た。
「行きますか?兄貴?」
「兄貴って呼ぶな。」
陸はドキドキの気持ちで胸を膨らませ、宗太郎と共に弓華の部屋のドアノブに手を伸ばした。
- Re: 『 W O L F 〜ウルフ〜 』 ( No.4 )
- 日時: 2010/12/19 22:18
- 名前: グミ (ID: U3CBWc3a)
◇登場人物
【大狼 陸 / タイロウ リク】
半狼人間の中学3年生。15歳。現在は東京の光川孤児院で暮らしている。
生まれた直後、政府のある実験の実験体にされ、“狼人間”になる筈だったが失敗作に終わった。
両親は実験場で働いていたため政府に反論もできず、両親の顔を見ることもなく捨てられた。
血液中に狼のDNAが混ざっており、次のアビリティが備えられている。
・五感が人間の3倍向上
・筋力が向上
・体力が向上
【水摩 弓華 /ミズマ ユカ】
関西の施設から光川孤児院にやってきた中学3年生の女の子。15歳。
常に明るく振る舞い、周りに元気を与える天使のような存在。陸、宗太郎と一番仲が良い。
関西の施設にいた頃、とある事件がきっかけで“死のマーメイド”と呼ばれるようになった。
【綾木 宗太郎 / アヤキ ソウタロウ】
光川孤児院にいる中学2年生の男の子。14歳。過去に陸と色々あり、それ以来「兄貴」と呼んでいる。
自称“陸の子分”と言い張り、常に陸の近くにいる。弓華とも仲が良い。
両親は5年前に飛行機墜落事故で死亡。
- Re: 『 W O L F 〜ウルフ〜 』 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/19 22:17
- 名前: 月音ララ (ID: 9QYDPo7T)
こんばんは=><
タイトル、かっこよくて惹かれました^^
いいですね〜!
がんばです>W<
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