ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 出会い系教室
- 日時: 2010/12/20 22:21
- 名前: 音羽 ◆y6uQL8hqTM (ID: vMazaPQ6)
初めまして !!
音羽と申します←
下手ですが小説書くのは好きなので
こちらで書かせていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします !!
- 第一章@出会い系教室 ( No.5 )
- 日時: 2010/12/21 22:57
- 名前: 音羽 ◆y6uQL8hqTM (ID: vMazaPQ6)
「あのさ…俺たちもう無理だ!別れよう!」
「…は?」
気まずくなった。
気を許していた人の前で、気まずくなった。
高校二年生の大場奈央は、一年生のときから付き合っていた管野晴也にフラれていた。
奈央は、何が原因かわからなかった。
奈央は本気で恋をしたのが初めてで、晴也のことを誰よりも強く想っていたはずだった。
高校に入学して、人生初の彼氏ができて、奈央としては毎日がとても楽しかったのに。
“恋”って、こんなにあっさり終わってしまうものなのだろうか?
奈央は声に出さずに考える。
片方がすごく想っていても、片方が飽きるっていうこの哀しいすれ違いってやつ。
気まずい空気の中、黙りこくっている奈央に、晴也は奈央の顔色を窺いながらゆっくり話しかける。
「あ…のさ?だって俺ら…このまま付き合ってても何も進展がなさそう…っていうか」
奈央はもう聞く気にもなれなかった。
結局、奈央の口から出たのは、
「最低…」
この一言だけだった。
- Re: 出会い系教室 ( No.6 )
- 日時: 2010/12/22 10:33
- 名前: からあげ ◆qTm8IKA.tA (ID: d3Qv8qHc)
タイトルに引き込まれましたw
学生の恋愛にあるあるな感じの展開ですね
応援しています
- Re: 出会い系教室 ( No.7 )
- 日時: 2010/12/22 18:10
- 名前: 羅螺 (ID: 9QYDPo7T)
恋愛(?)&シリアスなんですね!?
すっごく面白くて、続きがキニナル!!!!!
楽しみにしてます^^
- Re: 出会い系教室 ( No.8 )
- 日時: 2010/12/22 22:47
- 名前: 音羽 ◆y6uQL8hqTM (ID: vMazaPQ6)
からあげ さま
応援ありがとうございます!!
本題?にはまだまだ入れていない状況ですが…
頑張ります!
羅螺 さま
シリアス?な部分にまだ全然入れてないですww
頑張って書きます!!
- 第一章@出会い系教室 ( No.9 )
- 日時: 2010/12/22 23:23
- 名前: 音羽 ◆y6uQL8hqTM (ID: vMazaPQ6)
奈央は晴也に何も言わずに背を向け、一人校舎に戻った。
次の授業まで10分はある。
けれど、奈央は教室に戻りたいとは思わなかった。
むしろ、戻りたくなかった。
授業を受ける気にもなれない。
晴也の言葉で、奈央はすべてが脱力したのを感じた。
歩くのも自然に遅くなり、教室とは全く反対側に足が動く。
行き先を足に任せ、奈央は自分の足に従って歩く。
奈央が辿りついたのは、三階の奥にある一つの教室だ。
誰かが出入りしている気配もないし、荷物も全くない、何のための教室なのかもわからない、謎だらけの教室。
—————その教室は、“名無し教室”と呼ばれていた。
立ち入り禁止でもない。
鍵もかかっていない。
奈央はドアをゆっくり開け、教室の中に入る。
窓からは光が差し込んでいて、電気をつけなくても充分明るい。
窓の外を、奈央は目を細めながら見る。
今日は、嫌なくらいに晴れていた。
奈央は、しばらく外の景色をボーっと眺めていたが、気がつくと奈央の目からは涙が伝っていた。
奈央は泣いた。
窓に向かって、思いっきり泣いた。
奈央は晴也のことが大好きだった。
人生で、初めて本気で好きになったのは晴也だった。
この教室に入って来てから、あっという間に10分なんて過ぎていた。
チャイムが鳴ったのも気づかなかった。
結局奈央は、その日のその授業を受けずに、この名無し教室にこもっていた。
中学のとき、彼氏と別れてはいちいちびーびー泣く子がいたのを思いだした。
その時は、こんなことで泣くなんて…と思ったが、今はその子の気持ちがわかる。
奈央は恋の温かさと苦しさをいっぺんに知った気がした。
涙は止まらず、憎たらしいくらいに晴れている空に向かって、奈央はただ泣き続けていた。
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