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隠れんぼ - 2年4組に告ぐ -
日時: 2010/12/30 15:39
名前: 零琥 ◆Kq49izR50g (ID: ZvRr1aJX)
参照: 【 Name List 】 零琥 - ReIku - ◇ 叶 - NoN -  .

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『 2ネン4クミニ告グ。 ...隠レンボ... 』


     生きるために

      友を消す


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 こんにちはω
 零琥と申します、
 よろしくです。


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◆ 1st >>00 >>01
◆ #1. >>02


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Re: 隠れんぼ - 2年4組に告ぐ - ( No.3 )
日時: 2010/12/30 16:40
名前: 零琥 ◆Kq49izR50g (ID: ZvRr1aJX)
参照: 【 Name List 】 零琥 - ReIku - ◇ 叶 - NoN -  .

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#2


結局俺は、朝から2回も怒鳴った。
蓮斗のメールは、消しはしなかった。
ただ、蓮斗を問い詰めて遊んだ。


『てめぇ、これどーいう意味だ!?ざけてんのか!?』

『ごめんなさっ…痛』


拳骨かましてやった。
七夏と梨生はまた笑ってた。
かなり笑ってた。
「腹痛ぇー」とか言って笑ってた。

なら笑うなっつー話だよ。


教室についても、七夏と梨生は
思いだし笑いなのかわかんないけど
ずっと笑ってた。


「よー、翔平。おめぇも大変だな、毎朝」


クラスの眞鍋太一に言われて、
俺は「大変」に見えることを知った。

もう慣れたからな。
大変だとは思わなかった。

めんどくさいとは思うけど…。
人間っつーより、ペット感覚なのかもしんない。


俺達は、クラスまで一緒だから
皆俺達の仲のよさを
わかってくれている。らしい。

いつも昼休みとか気を使ってくれたりする。
ありがとう、諸君。…。



事件は起きた。

クラスメイトが全員登校した直後らへん。
3階から悲鳴が聞こえた。
3年生の階だ。

その悲鳴が聞こえたかと思うと、
皆が階段から降りてきた。
雪崩のように大量に、青ざめた顔をして。


「な、何?」


俺の隣の加藤仁奈が言った。
その顔は完璧に俺に問いかけてたから


「わかんねぇ」


とだけ返した。
加藤は可愛くて、いつも明るいキャラだから
こんな不安な顔をしてるのを
俺は初めて見た。


「ちょっと様子を見てきますね」


と言って立ちあがったのは
クラス委員長の金子唯。

金子は、ドアから様子を窺っていて、
「何だろう」とだけ呟いた。

ちょっと学校の空気が落ち着いた時、
今度はすぐ近くで音がした。

窓ガラスの割れる音。

金子が、咄嗟にドアを閉めた。


「何処のクラスだよ?!」


櫻井亮馬が声を張りつめて叫んだ。
金子は「3組」と小さく言った。

案の定、3組からも悲鳴と人が溢れていて、
下へ降りて行った。
1組と2組も、ただ事ではないと察知したのか
皆が逃げるように降りて行った。


「俺達も行こうぜ!」


といったのは蓮斗だった。
クラスの皆も立ちあがった。


「待って!!!!!!!!!」


大声で金子が叫んだ。
ドアを抑えている手が
震えていた。


「…行かないで」


さっきの声よりずっと小さく言った。


「何でだよ?!俺らのクラスも…」

「いいからっ、待って!!」


金子は涙を堪えていた。
何が起きたのか、俺にはわからない。

ただ、後ろで俺の制服を握っていた加藤が、


「拳銃…」


と言ったから、俺にはわかった。


心臓が、無駄に高鳴っていた。



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Re: 隠れんぼ - 2年4組に告ぐ - ( No.4 )
日時: 2010/12/31 13:18
名前: 零琥 ◆Kq49izR50g (ID: ZvRr1aJX)
参照: 【 Name List 】 零琥 - ReIku - ◇ 叶 - NoN -  .

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#3


クラスの奴らが「意味わかんねー」とか
「私は死にたくないっ…」とか
好き勝手喚いていやがるから
俺はちょっといらいらしていた。

ついでに、恐怖心がもう尋常じゃなかった。

さっきから金子が押さえつけているドア。
そのドアが少しずつ、動きだしてるから。

このことに気付いているのは
俺と、加藤と、金子と、近くの席の山西優斗ぐらい。
山西は俺に、口パクで「止めねぇのかよ」と言ってきた。

実際のところ、俺は足がすくんで動けないのかも。

俺は別に、七夏以外に制服を捕まれようがなんだろうが
気にはしないタイプだから(七夏からしたら嫌なのかも)
さっきから震えてる加藤を
特別突き放すような真似はしなかった。

だって俺もこわいんだから。
女子の加藤や金子はもっと辛いと思う。

にしても気付かねぇクラスの奴らが腹立たしい。


そのとき、本当に小さく。
廊下側の最後尾の俺だから聞こえたぐらいの
小さな声で金子が「ひっ」っと言った。

少しだけ開いたドアの隙間から
拳銃が顔をのぞかせていた。

怯える金子の真横に。


「やっ…殺さな…やだっ…」


金子は泣いていない。
辛うじて。
だが、声は涙ぐんでいた。


「翔…平君っ、中西っ…、にっ、仁奈っ」


金子はただ俺らの名前を呼んでいた。
事態が尋常ではないことに気付いているのは

———4人だけ。


「ちっ…何だかしらねぇけど、俺は出るからな!!」


そう声を張り上げて云ったのは、古宮樹希。
俺らとは反対の、黒板側のドアから出て云った。


「やだっ、駄目…古宮君!!!駄目だってば…」





「うわあぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」





金子の忠告を聞かず、教室を出た古宮。
足を1歩踏み出したとたん、大きな悲鳴。

朝の蓮斗よりずっと大きな悲鳴。

そんな悲鳴の中から、鮮明に聞こえる、乾いた音。
「パンッ」という、乾いた、鋭い音。


…うたれた?



「きゃあああああぁぁぁっ!!!!!!!!」


ドア付近に居た女子から、悲鳴があがる。
俺は背伸びをして、彼らの方を覗きこんだ。


そこにいたのは
頭を撃たれて
どす黒い血を
あたり一面にまき散らした
古宮樹希だった。



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Re: 隠れんぼ - 2年4組に告ぐ - ( No.5 )
日時: 2010/12/31 13:33
名前: 零琥 ◆Kq49izR50g (ID: ZvRr1aJX)
参照: 【 Name List 】 零琥 - ReIku - ◇ 叶 - NoN -  .

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#4



「きゃぁっ!!!なっ、なんでっ…」

「どーなって…おい!樹希!」

「し、死んでるよ…」

「何なのよぉっ!!あたし、死にたくないっ…」


急に喚きだすクラスの奴ら。
さっきまでとは真逆の態度。

俺にはわかった。
…何かが始まったんだと。


「翔!」

「翔平!!」

「翔っ」


俺を呼ぶ声が3つ重なった。
お決まりの3人。
だが、俺は後ろを振り向くことしかできなかった。

後ろで俺に捕まっている加藤が、
きつく抱きしめてきたから。

流石にこれは七夏に怒られると思った。
けど、七夏は怒らなかった。


「仁奈ちゃんっ、大丈夫?!」

「やっ…怖いっ…」

「仁奈ちゃん!!」


加藤はもう正常ではなかった。
そーいや、ホラー系とかグロデスク系は
絶対無理だって、いつだったか言ってた。

七夏が加藤を落ち着かせようと、
ずっと抱きしめていた。


その時。

また「パンッ」と、乾いた発砲音。

その音は、金子のドアの方からだった。


「唯!」


そう叫んだのは梨生。
でも、金子はうたれてはいなかった。
気絶して、その場に倒れこんだ。

その金子を押しのけて、
全身が黒い、1人の男が入ってきた。

拳銃を持って、ニヤリと笑う男。
俺らの緊張はMAXになった。


「あなたは誰ですか」


金子を移動させようとしていた梨生が、
そうはっきりと言った。

男を睨みつけるような視線で。

すると男は
またニヤリと笑って、


梨生に拳銃を向けた。



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Re: 隠れんぼ - 2年4組に告ぐ - ( No.6 )
日時: 2010/12/31 14:57
名前: 楓 ◆oAtfAdT0ro (ID: uWyu1tga)

なんか面白そうですね!
続きが気になります。

Re: 隠れんぼ - 2年4組に告ぐ - ( No.7 )
日時: 2011/01/01 00:36
名前: 零琥 ◆Kq49izR50g (ID: ZvRr1aJX)
参照: 【 Name List 】 零琥 - ReIku - ◇ 叶 - NoN -  .


>楓SaMa*


 ありがとうございますω
 頑張って更新していきます!*




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