ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 美少女拷問惨殺団 水筒を提げた猫 後編
- 日時: 2011/01/02 03:06
- 名前: ヘルファイア (ID: fVg2zKE3)
- 参照: http://6okaidoku0.blog.so-net.ne.jp/2010-12-23-21
夏休みに入っても春奈と萌は毎日一緒に過ごした。
春奈が初めて萌の家に泊まった時のことである。 夜中に息苦しくなって春奈が目を覚ますと、萌が春奈にキスをしていた。 春奈は喜んで萌の頭を両手で抱きしめたが、萌は春奈の手を振り払い、慌てて自分の布団に潜り込んだ。 春奈が萌の布団をめくると、萌はうつ伏せの状態で、アルマジロのように身をかがめ「ごめんね、だめなの、だめなの」といいながら、震えていた。
春奈は「萌も私と同じで、今まではレズビアンに強い不快感と懸念を持っていたが、私を好きになったことで目覚めたんだ」と思い、凄く嬉しかった。 春奈は、萌の頭を両手でつかんで引き起こすと、無理やり萌にキスをした。 萌は声を震わせながら「キスだけだからね、キス以外はだめだからね」と言った。
今日は、この市の街中で夏祭りが行われる日である。 夕方、春奈と萌は、バスで街中に向かった。 萌は浴衣を着ていて、今までより更に可愛く見えた。 おそろいのペンダントを買った。 人ごみの中では、春奈は萌を守るようにしながら歩いた。 しかし、変な男たちが、二人を付回していることに春奈は全く気が付いていなかった。
祭りが終わると、春奈と萌は9時過ぎの最終バスで家に向かった。 バスを降りて萌の家に向かうと春奈は、昼間には気づかなかったが、やたら暗くて人気のない所を通っていることに気が付いた。
突然、春奈と萌は、男たちに羽交い絞めにされ、ホルマリンがたっぷり染み込んだ布を顔に押し当てられた。
春奈が気が付くと、病院のベットに寝ていて、母親が付き添っていた。 春奈が萌のことを聞くと、春奈より先に回復して、警察に行っているとのことだった。
次の日、萌は昼過ぎになってから家に戻ってきた。 話を聞くと、春奈と萌を襲ったのは4人で、4人とも捕まったそうだ。 詳しいことは、萌もわかってないようだが、私たちにはわからないように警察の人たちが守っていてくれたのだろう。 しかし、萌の話によると、昨日のほぼ同時刻に別な場所で同じ高校の少女が三人まとめて誘拐され、 そのうちの一人は、例の警察の護衛付の子で、護衛していた私服警察官の人は犯人に殴られ重傷を負ったとのことだった。
つまり「少女惨殺事件」の犯人は、捕まった4人の他にも多数おり、事件はまだ解決していないということになる。 そのため、春奈と萌には各2人ずつ私服警察官の護衛が付くようになった。
今日も午前中に春奈と萌は、萌の軽自動車で町に買い物に向かったが、私服警察官たちの車が後からゾロゾロとついてきた。
買い物から戻り、いったん春奈と萌はそれぞれの家に戻った。 しかし、自分の家に戻った萌は、呆然と立ちすくんだ。 猫が12匹ともいないのである。 部屋が荒らされていて、下着も無くなっていた。
その時、萌の携帯が鳴り、萌は直ぐに電話に出た。 相手の声は、例の電子音だ。 「12匹の猫を返してあげるから、今すぐ自分の車で国道四号線を南に向かいなさい。 警察の車が付いてきても、私の言うとおりすれば、大丈夫だよ。 私は君の顔写真をたくさん撮りたいだけなんだ。 15分位、君の顔写真を撮ったら、君も猫も、そして、君と同じ高校の少女三人も、直ぐに返してあげるから。 嘘じゃない、本当だ。 神様に誓うよ。 でもね、私たちは君を完全に監視しているから、警察や他の人に知らせると、恐ろしいことになるよ。 君も猫も同級生達も、みんな直ぐに死んでしまうからね。 じゃあ一旦切るから、今直ぐじゃないと駄目だからね。」
萌はあわてて、自分の車に乗ると、言われたとおり国道四号を南に向かった。 私服警察官たちの車が二台、後からついて来た。
また萌に電話がかかってきた 「次の信号を右に曲がりなさい。」 「スピードを30キロに落としなさい。」 「思いっきりアクセルを踏みなさい。」 萌の軽自動車と私服警察官たちの車との間に、横から急に大型トラックが入ってきて止まり、道をふさいだ。 大型トラックの運転手は直ぐに降りて、用意してあった別の車で、萌の後を追った。 大型トラックは、もうエンジンがかからないように細工がされていたため、私服警察官たちは、萌を追うことが出来ず、本部へ連絡を始めた。
「後ろにいる白い車を追い越させて、その後をついていきなさい。」 その後も、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、Uターンしたりと、した後に、 萌は、山奥の広場に連れて来られた。
萌の携帯がまた鳴ったが、犯人からではなく、春奈からだった。 「春奈!ごめんね」と言いながら、萌は、携帯の主電源を切った。
土砂を山盛りに積んだ大型ダンプが止まっており、その後に、12匹の猫が入った檻(ケージ)と、誘拐された同級生たちが拘束されていた。 ダンプが荷台を上げれば、猫も同級生たちも、生き埋めになり死んでしまうのが、萌にも直ぐにわかった。
萌は、ダンプの真横に、自分の車のフロントを向けて止めた。 そして、数秒間自分の車の中の何かをいじってから、エンジンを切らずに出てきた。
高台の上では、5人の犯人たちが双眼鏡で周りと空を絶えず見張っている。 別な犯人が、萌の車から居場所を知らせるための電波が出てないかどうか調べ始めた。
更に別な犯人たちが、6人ほど萌の所にやってきたかと思うと、そのうちの5人が、 いきなり萌の体を押さえつけ始めた。 右手、左手、顔、右足、左足、を頑強な男たちに押さえつけられて、萌は全く動けない。
よく見ると近くに、大きなトランクが7つと、大きなノコギリが5〜6本有るのが見えた。
萌は自分が今すぐ殺され、ノコギリでバラバラにされて、トランクに入れられることを悟った。 そして、猫も同級生たちも殺すのだろう。
案の定、ダンプの荷台が上がりはじめ、萌の目の前にいた犯人が、刃渡り20cmもあるナイフを持って 萌に切りかかってきた。
萌は「うそつき!」とつぶやくと、最後の力を振り絞って、水筒のフタを開け飲み口のボタンを押した。 その直後、目の前にいた犯人は萌の、下腹、ヘソ、わき腹、胸、を執拗に何回も切りつけた。 さらに、萌の心臓をめがけて、何十回も切りつけた。
・・・・・・・・・・・・・ 続く ・・・・・・・・・・・・・
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