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妖怪現代絵巻
日時: 2011/01/16 17:51
名前: クロウ&クレア (ID: o7Zmsdob)

クロウ>
こんちゃーす。
どうも、九龍です。
キャラが崩壊したわけではありません。
これは、やけです。
さて、今回はクレアさんと小説を書くことになりました。
とりあえず、僕等のことは生温かい目で見守ってください。

クレア>
初めましての方は、初めまして。
多分、初めましての方が多いのではないでしょうか。
今回は、クロウさんと合作させてもらうことになりました^^
足を引っ張らないように頑張るので、応援よろしくお願いしますm(_ _)m


クロウさんの挨拶は、クレアが聞いて打ちこんだものです。
決して自演などではないです。

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Re: 妖怪現代絵巻 ( No.1 )
日時: 2011/01/25 19:37
名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: ia9Umcvq)

—序幕—



俺が今日最後に見たものは、空気を赤く染めた液体だった。
空気が赤く染まり、それをつんざくような悲鳴も聞こえた。
心臓が震えた気がした。それほど、その悲鳴は大きく、恐ろしかった。

このとき、俺は何を考えていたかは解らなかった。
が、自然と口先がゆるみ、口の端をつりあげて笑っていたように気がした。
にぃっと笑った俺の顔は、下品で醜いものだった。
鼓膜が破れそうな、長い長い悲鳴。
それも、だんだん小さくなってきた。
俺は興奮して、声をあげて笑った。



笑い声もなにも聞こえなくなったら、急に夜の静けさが俺を襲ってくる。
そして、少しだけ、胸にじゅくじゅくといった、鈍い痛みを感じた。
呼吸も不規則になり、がたがたと震える。不安で不安で、周りのなにも見えず、あたりがぼんやりとして見えた。

俺、目が悪くなったか?
そう思い、目をこすると視界の半分が赤に染まって見えた。
黒と赤の世界では、俺はただ震えることしかできなかった。

———はやく、帰らなければ。



頭ではそう思っても、体に力が入らない。
ふらふらとして、足が思うように動かない。息を吸うのが辛い。胸を押さえて、ふらふらと歩きだすたびに、体が重くなっていった。

もう、無理だ。少しだけ休もう。
そう思い、歩くのをやめて、重力に身を任せる。

地面が迫ってくる。俺はうつ伏せになって、ぜいぜいと息を吐いた。
口から、何か赤いものが出てきた。
あれ、なんだ、これ?
頭もよくまわらなくて、自分の体から出たそれも、なんだか解らなかった。

今日は早く寝た方がいいんだろうな。
そう思い目を閉じると、とても体が楽になり、疲れも飛んでいくようだった。
すぅ……。
静かに呼吸していると、なぜだか死んだように早く眠れた。




あぁ、よく眠れた。
そう思いながら思い切り腕を伸ばし、目を開けた。

あれ、なんか変だぞ?
なんだか、土に寝てるなんて思えないくらい、心地がいい。

そう思いながら辺りを見回してみると、信じられない現実が俺を出迎えてくれた。

俺はいつの間にか布団に寝かされていたようで、頭のちょうど真下には枕があり、敷布団が俺の体を支えてくれていた。
上体を起こすと、かけ布団がずるずると落ちて行く。
ここは外ではなく、誰かの家のようだ。
床は木でできていて、とても綺麗にされている。壁は真っ白で、墨で文字が書いてある掛け軸なんかもあった。
そして、俺のすぐ後ろには、神棚もあった。

……あっれぇ?




ここ、どこ?


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