ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ お知らせ♪
- 日時: 2011/02/05 12:08
- 名前: ユフィ (ID: Y8UB0pqT)
皆さんはじめまして♪ユフィと申します。
駄作ではありますが、よろしくお願いします。
※あまりシリアスっぽくないかもですが、まぁ、よろしくお願いします
お知らせ >>37
HP >>24
人物紹介 >>2
プロローグ >>9
第一話 揺らめく月明かりのもとで
>>11 >>18
第二話 深い影は夜闇にうつる
>>28 >>29
第三話 玉響にひびく玲瓏の如く
>>30 >>35 >>36
- Re: +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ ( No.25 )
- 日時: 2011/01/20 18:09
- 名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: Y8UB0pqT)
- 参照: http://m-pe.tv/u/page.php?uid
そっか・・・
でもきっと大丈夫だよ!
心愛なんも悪くないんだから!
- Re: +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ ( No.26 )
- 日時: 2011/01/20 18:10
- 名前: 心愛 ◆peO.lFuzz6 (ID: dfg2.pM/)
にゃはは〜〜^^
さっそく、行ったけど、ミーは絶対に作れないわww
途中で断念するタイプw
そして、落ち
- Re: +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ ( No.27 )
- 日時: 2011/01/20 18:18
- 名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: Y8UB0pqT)
- 参照: http://m-pe.tv/u/page.php?uid
ばいばい心愛☆
- Re: +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ ( No.28 )
- 日時: 2011/02/05 12:07
- 名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: Y8UB0pqT)
第二話 深い影は夜闇にうつる
時刻は昼。空には雲一つない青空が広がっている。
だのに。一向に気分が晴れない少女……六花がいた。
眉間にしわを寄せて頬を膨らませて先ほどから何か低く唸っている。
「六花………」
「べつに!?普通だし!?どこも不機嫌そうになんかしてないから!!」
「まだなんにも言ってないんだけど………」
「あぁ??」
「イエ、ナンデモナイデス」
どすの効いた低い声は、それはもう迫力満点だ。さすがの響羅でも何か冷たいものが背筋を伝うのが感じられた。
そのとき、ある女性が六花を呼んだ。
「六花〜!!ちょっと手伝って〜!!」
「はあい♪♪」
今日は、東市で売る食材の準備がある。
六花は、昼と夜での人との接し方が違う。全くの猫かぶりという事だ。その理由は後ほど知ることになるだろうが……
ただ、自分や、母親である雪那にだけはいつも同じ接し方をしてくる。嬉しいような、そうでもないような、複雑な心境になるが……
さて、話は戻り、なぜこんなにも六花が不機嫌なのか。
それは昨日の夜まで遡る。
満月の夜である今日……いつものように、都の見回りをしていた六花と響羅は、突如起こった突風に異変を感じ、現場に駆けつけた……のだが……
「「………でかい………」」
同時に発せられた言葉はごうごうと唸る風にかき消されて夜闇に溶け込んでいく。
二人の頭上には、大きさ、六花の三人分はあるであろう、それはもう巨大な影がぐるぐる飛び回っているのが見て取れた。
その影の正体こそ………
「なんで……鴉?」
今、まさに巨大なあの鴉が頭上を飛び回っている。しかも、その数は尋常ではないほど多い。
この光景こそ尋常ではないが。
こんなに数が多いと、二人がかりでも骨が折れる。助けを呼ぼうにも大体、そんな人物いない。ちなみに、慧斗達は除外。理由は簡単。いろいろめんどくさいから。
「で、どうすんの?これ………」
「なんで!?えぇぇぇ!?鴉!?なんでよ!?はぁ!?!?」
いまだにこの状況を把握できていない六花を横目に、響羅は思案した。こんなの自分だって見たことがない。私は一応神の末裔であるから、軽くうん百年は生きている。なのに、この状況………本当にありえない。
そこまで考えた響羅は一つため息をついて頷いた。
「………雪那に頼もう……」
「えぇっ!?母上に!?……もう寝てるんじゃ……」
「んじゃどうすんのよ!これは私も無理よ!?」
そんなこんなで出た結果は………
「……………………………………頼む」
長い沈黙の後、ごく小さな声でそう呟いた六花は、呼んでくるから待ってて、と言い残して今来た道を引き返した。
本当は響羅とて、知っていた。六花が自分の母のことをどう思っているか。
六花の母である雪那は、六花を上回る甚大な霊力を持っている。しかし、「女」という理由だけで普段、陰陽師やっているような仕事はあまりさせてもらえない。………表では。
そんな彼女のことを六花は幼いころからずっと憧れていた。その強さを羨ましく思って、ずっと修行をしてきた。そのために、こうやって都を守っている。
………だのに。
せっかく今まで、母親の力を借りずにここまでやってきたのに、この上で呑気に飛んでいる鴉のせいでぶち壊しだ。
あぁ、腹が立ってきた。大体、元はといえばこいつらのせいだ。こんなに人間の住む都にまで入り込んでいるとは。
やがて、我慢ができなくなった響羅は自分の手に通力の塊をつくる。ほのかに光るそれを一気に頭上の鴉めがけて放り投げた。
見事的中。その光玉は一羽の鴉に当たり、しまいには、絶叫を轟かせて灰と化した。
刹那。いきなり鴉達の動きがぴたりと止んだ。
「………お?………」
気の抜けた声を発してそのまま動かななった鴉を見て、響羅はこう思った。
鴉って、空中で止まれるのか!
完璧に要点がずれた考えが浮かんだ瞬間、その鴉たちの赤みをはらんだ眼がこちらを射た。
ひくりと喉をならして一歩後ずさりった響羅は、次の瞬間、聞き慣れた声が聞こえた気がした。
「気がしたんじゃなくて、いるから!」
突如として背後に現れた六花ともう一人、雪那の姿が見て取れた響羅は、いまにも突進してきそうな鴉達のほうを一瞬忘却のかなたに追いやった。
「おっそい!あと、人の心読むな!」
「え〜……読んでないよ?」
こんなたわいのない会話を目の当たりにしながら雪那は鴉達に視線をやって目をみはる。
- Re: +。*+。*+。*水鏡に映る月の光+。*+。*+ ( No.29 )
- 日時: 2011/01/22 01:15
- 名前: ユフィ ◆xPNP670Gfo (ID: Y8UB0pqT)
「とりあえず、下がりなさい」
「え?でも………」
「下がれ」
「は、はい。」
厳かに警告された六花は距離をとって見守る。そんな自分が無力で歯がゆいばかりだ。
そういえば、なぜこんな雰囲気になったんだ?さっきまで、ただ飛び回っていただけなのに。
そこまで考えて、はっと響羅の方に視線をめぐらせる。すると、響羅はその心中を読んだのか、しれっと明後日の方向を向いている。
絶対何かやらかした………!!
なぜか、というのは愚問だろう。見れば分かる。完璧に、額のあたりに変な汗をかいているのだから。
「響羅…………」
「………ん?何のこと?私、知らな〜い!」
いささか怒気をはらんだ声で名を呼ぶと、さらに、びくっとしてそっぽを向いた。
そんなやりとりを聞いていながらも、鴉と対峙していた雪那は、ふっと力を抜いて、僅かに微笑みを浮かべる。
「雷神……召喚……急々如律令!!」
凛とした声で真言を唱えた次の瞬間、空から、超膨大な雷がおとされた。
幸いにも、ここは都より、少し離れた荒地だったので、被害は防げたが、その音は頭がくらくらするほど大音量だった。
六花や、響羅も思わず耳をふさぎ、目を閉じた。少しまだ残響が残っているが、そっと目を開けてみる。そこには、鴉の一羽もいなかった。
「ほぁ〜……さすがね、雪那」
「そりゃどうも。さてと、終わったことだし、帰りますよ?……六花?」
雪那がそっと呼びかけると六花は呆然と立ちすくんでいた。
あんな大群をたった一撃で……いとも簡単に。同じ血を引いているのに……
じわっと目を潤ませた六花に雪那は、深いため息をついた。
「六花………あなた、数珠つけっぱなし。」
「あ…………」
そうだった。すっかり忘れていた。いつもの癖で。この数珠は自分の力が漏れてしまわないように、霊力を封じるものだった。
「あ〜………;」
「あなたも、きちんと修行すればもっと強くなれるから。焦らないでいいの。ほら、もう遅いんだから、先に帰りなさい」
「はい!」
満面の笑みで頷いて、自分の屋敷に戻る娘を見て、本当に娘とはいいものだなとしみじみ思っていまう雪那であったが、再び表情を引き締める。
あんな鴉がこの世に存在するとは思えない。まさか………
そう思慮深く考えた彼女は、著しく霊力を消耗したため、一度屋敷に戻ることにした。
そんな彼女らをじっと木の上から気配を殺して見ていた人物がいた。その影は瞬一つで暗闇に溶け込んで見えなくなった。
「ふぅ〜……やっと帰ってきた〜……」
「おかえりー♪」
「ただいまー!って………おえぇ!?!?」
六花は絶句した。目の前でのんびりお茶をすすっているこの青年……これは間違いなく慧斗、だ。
「な、なな、な、え、えぇ!?」
なぜ、ここにいるのか、と言いたいところだが、言葉にならない。そんな六花を一瞥し、同情の色を見せた響羅が変わりに尋ねてやる。
「それは……」
「私が呼んだのよ!!」
はっと振り返ると、そこには遅れてやってきた雪那がいた。
慧斗曰わく、なんか、その辺をぶらぶらしてたら、変な鴉みたいのを見つけて、とっとと祓ってしまおうとしたところ、六花が現れて、ちょっと傍観者となっていた、ということらしい。
「じゃあ、なに?最初から見てたの?」
「あぁ。そんで、それを雪那様に伝えようとしたら、心配しなくていいから、ここで待っててって言われたから待ってたってわけ」
ひょうひょうと事実を語る慧斗に対して、六花は、今回で一番盛大にため息をついた。
「それにしてもりっちゃん……ああゆう所は臨機応変に対応しなきゃだめだよ?俺みたいに☆」
とどめである。そこで六花は一つ深呼吸をして思いっきり叫んだ。
「お前はとっとと出ていけー!!!!!」
そうして、今日に至った訳だった。全く、本当に慧斗はよくやってくれる。
まだ機嫌が悪そうだが、ほおっておけばいずれ元に戻るだろう。
「響羅〜!!手伝って〜!」
「はいはい……」
しぶしぶ肩を落として六花の元へ行った響羅達はまだ、これから起こる不幸な事件のことについて、考える由もなかった。
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