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- 嶋原トロイメント-新撰組の愛-
- 日時: 2011/01/18 20:55
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
「嶋原」京都市下京区に位置する花街。うちは、借金残して死んでしもうた父母の借金返す為、嶋原で働く。
芸妓と遊女とは違う。それが、うちの尊敬する姐さんの口癖……。
よく出入りしてくれる新撰組の殿方ら。彼らに水揚げされるのが、うちらの夢───。
クリック有難う御座います。魑魅魍魎です。
今までの作品は一旦停止で、私の好きな時代背景で書かせていただきます。
題名にある「トロイメント」とは「夢」と言う意味で、直訳すれば「嶋原夢」みたいな感じでしょうか?
新撰組の方々が出る予定なので、時代は江戸時代末期辺りでしょうか。一応史実通りに……頑張ります←
あと、新撰組ですので勿論、実在した方のお名前を使い、登場します。
上手く言えませんが、二次元の方がよいのでしょうか? ご回答くださったら幸いです。
半可通な京言葉ですが、お許しを……←一応うちは京都の人どすww
祇園言葉やら吉原言葉やら混じっちゃいそう……(;_;
誰か、詳しい人いませんか〜!?←馬鹿
では、始まります。結構難しい(?)内容になりそうなので、私も挫折しないように努力します←
登場する新撰組の方(名前だけの可能性有)
・近藤 勇 ・土方 歳三 ・山南 敬助 ・沖田 総司
・斎藤 一 ・藤堂 平助 ・原田 佐之助 ・永倉 新八
とりあえず組長たちを……。島田魁さん辺りも出したいなぁ←
登場人物>>01
用語解説>>02
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- Re: 嶋原トロイメント-新撰組の愛- ( No.1 )
- 日時: 2011/01/18 20:42
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
〜登場人物〜
お蝶
・嶋原の芸妓。優しくて、いけない事はきちんと叱る善い人。面倒見もいい。
綺麗な黒髪に綺麗な黒い瞳。煌びやかな着物が似合う華やかな顔立ち。嶋原一を誇る美女。
父母の借金の為、嶋原で働くことになった。皆に「姐さん」と慕われるが、その分嫉妬もされている。
お蘭
・見習いの舞妓。ドジで明るくて元気。皆を笑顔にするようなタイプ。怖がりで泣き虫。
黒髪に黒い瞳を持つ童顔の少女。着飾ると見違えるほど美しくなる。お蝶を心から尊敬している。
父母の借金の為、嶋原で働くことになった。似たような境遇のお蝶に可愛がってもらっている。
- Re: 嶋原トロイメント-新撰組の愛- ( No.2 )
- 日時: 2011/01/18 20:54
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
〜用語解説〜
芸妓
・舞踊や音曲、鳴物で宴席に興を添え、客をもてなす女性。
舞妓
・芸妓の見習い
きっとまた沢山増える……。自分でも解んねえ←ォイ
- Re: 嶋原トロイメント-新撰組の愛- ( No.3 )
- 日時: 2011/01/19 18:31
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
其の壱 「芸妓への道」
初めて訪れたそこは、綺麗な着物で着飾った姐さん達が、冷たい目でうちを見ていた。
「お、お蘭どす……」
姐さん達の冷たい視線が痛い。うちみたいなのが、舞台に上がるのは皆賛成できんのやろか……。
その中で、暖かい視線を向けてくれる一人の姐さんが居た。
優しい目で、でもこの世の苦労を知り尽くしているような……。
どこか達観した雰囲気の姐さん。暖かくとも冷やかで、安心していいのか、いけないのか良く解らなくなる。
美人で、上品で……。これぞ、本当に“高嶺の花”と言う感じの存在。
「お蘭ちゃんやな? うちはお蝶どす。ようお越しやした」
「お、お蝶姐さん……」
ふっ、と暖かい微笑が向けられる。
「父母が借金残して死んでもうたんやろ? 苦労したなぁ」
ただの同情ではないような気がした。自分も同じ苦労したような、そんな感じ。
「あ、はい……」
困り気味に返答すると、くすくす微笑みながら、うちをただ見ていた。
「じゃあ、頑張りや。まだ舞妓として訓練してもらうけど」
と言って、去ってしまった。何やらこんな真昼間に逢状がかかったらしい。
……白昼堂々嶋原に来るなんて……。有り得んけど、あるんやなぁ……。
- Re: 嶋原トロイメント-新撰組の愛- ( No.4 )
- 日時: 2011/01/20 20:49
- 名前: 魑魅魍魎 ◆UTmvEGhzaE (ID: OeXJRIuY)
「ようお出でやす。永倉さん、原田さん」
うちは見習いとして姐さんの接客を見ている立場。今日来てくれたのは永倉さんと原田さんと言う新撰組の人。
「その子は?」
と口に出したのは永倉さん。
「うち、お蘭どす。舞妓です」
緊張気味に挨拶すると、彼らはそれを笑い飛ばして元気づけてくれた。
「お前ならよい芸妓になれる。元が良いからな」
どうやら顔を褒められたらしくて、恥ずかしくて顔を上げられない。
「初心な所も含めて愛らしいものよ」
昼間からお蝶姐さんにお酌されて、美味しそうにお酒を呷る二人。
さっきから恥ずかしい事ばかり云われて、姐さんの接客をろくに見ていないがする。
「最近、近藤局長とは意見が対立する」
近藤局長……。近藤勇さん。新撰組の局長を務めるお方。
「まぁ、何が……?」
話し上手で、聞き上手で、相手によって対応の仕方も違う。姐さんは上手な人だと思う。
「近藤局長が伊東甲子太郎と言う文学師範にやたらと愛想良くしてな……」
きっと口を聴く事が大半なのだろうけど、姐さんは表情一つ変えずその話に聞き入っている。
「永倉。そう悠長に酒ばかり呑んではおられん」
原田さんが帰るように促す。すると、残念そうな顔で席を立つ永倉さん。
「じゃあ、また来る」
「はい、おおきに。お気張りやす」
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