ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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馬鹿者達へ、
日時: 2011/01/22 22:09
名前: 明日 (ID: .8sHsKzk)

最初はただの好奇心だった。



毎日が毎日が平凡すぎて、つまらなかったから。

——ちょっと、ちょっとだけ、“非日常”を味わってみたかっただけだったんだ。






















*はじめに

はじめまして!!
明日という者です。

この小説は、プロットなど作らずに明日が楽しむだけに書きます。
完全自己満です。はい。


あ、あと、荒らしはおやめください!! 
明日はガラスのハートです←←








*目次

登場人物紹介 >>8


*fool! >>2-6

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Re: 不思議の国の、 ( No.1 )
日時: 2011/01/22 20:20
名前: 明日 (ID: .8sHsKzk)

*fool!













「ねぇねぇーやっぱやめようよー」


隣のフジがまだ騒いでいる。
確かに怖い気持ちも分かる。私だって強がっているけど本当はめっちゃ怖い。
でもなんかやりたいっていうか、気になるんだよね。好奇心ってやつ。
だから、早くしてよー。フジのバカヤロウ。


「うっさい、馬鹿! ヘタレ! さっさと名前書いて」


向井側の愛華(あいか)が叫ぶ。
こういう時の愛華には、ビビリなフジは逆らえない。震える手で優は自分の名前を書いた。


「書いたら、机の真ん中に置いて」


本を片手に持つ玲(れい)の指示通り、フジは紙をちゃぶ台の真ん中に置いた。
紙の真ん中には四角形が書いてあって、それを囲むように私達の名前も書いてある。
東が愛華。
南が玲。
北がフジ。
そして西が私。
四角形の中には*(アスタリスク)。

時刻はもうすぐ六時六分を迎える。部屋を照らすのは蝋燭一本の灯だけ。
……結構、本格的?


「あと、十秒」


力強く目を瞑った。玲の数を数える透き通った声が胸に響き渡る。


「———ゼロ」


ドキドキしながらゆっくりと目を開ける。
目を開けた瞬間、私は落胆した。何も変わっていなかった。目の前には愛華がいて、隣にはフジと玲。目を閉じる前と同じ。


「何も変わってないじゃん」


馬鹿にするように鼻で笑う。


「つまらないの」


ドン。
鈍い音。誰の音かと思いきや、それは自分で。何者かに頭を鈍器で殴られた。
それは一瞬。私は床に倒れこみ、静かに意識を失った。


Re: 馬鹿者達へ、 ( No.2 )
日時: 2011/01/22 20:37
名前: 螢 ◆KsWCjhC.fU (ID: EFzw/I/i)

初めまして!螢と申します^^
題名に惹かれてやってきました。
凄く続きが気になります!
更新、頑張ってください^^ノシ

Re: 馬鹿者達へ、 ( No.3 )
日時: 2011/01/22 20:52
名前: 明日 (ID: .8sHsKzk)

——まだ頭がクラクラする。


ぼんやりとする視界の中、私は目覚めた。
ずっとコンクリートの上で寝かされていたためか、体が冷たい。

段々視界がくっきりしてきた。
立ち上がり、辺りを改めて見渡してみる。ここはどこかの部屋みたいだ。
部屋自体は至ってシンプル。とくに何もない、ただコンクリートで囲まれているだけ。
ただ、一つだけどこかへ続くドアがあった。私にはそれがとても不気味に思えて、開けようとも思えなかった。


「……ん……」


足元から聞こえる呻き声。驚いて、足元を見てみるとそこにはフジが寝ていた。


「……あれ……?」


まだ寝ぼけているらしい。意味も分からない言葉をぶつぶる呟いていている。
……ていうか。


「なんでフジがここに……?」

「私もいるからね。ナツ」


聞きなれた声がして、後ろを振り向くと愛華と玲が並んで立っていた。
あまりにも話が急すぎて、ついていけない。これは、どういうこと?
混乱している私を見据えてか、愛華は大きく息を吐いた。


「私も気づいたらここにいた。玲も同じみたい」

「わ、私達はなんでこんなところに——」

「……分からない。あの遊びをやったから、じゃない」


ごくりと、唾を飲み込んだ。
愛華はゆっくりと、まだ寝ているフジに近づき、


「さっさと起きろ、馬鹿!」


一発頭を叩いた。いい音が鳴り響く。
フジはまるで地震がきたときのように飛び起きた。


「はははははい! ただいま起きました!!」

「声でかい、馬鹿」

「……すいませんでした」


結構まずい状況のはずなのに、二人はいつも通り。
それを見て、ちょっと心が安心したっていうか、なんていうか。
玲と目が合って、二人で小さく笑った。


その時、部屋に一つだけあったドアが静かに少し開く。
ぞくり、と嫌な寒気が背筋を駆け抜ける。まるで、「早く来い」って言っているみたいだ。


「行こうよ」


玲が既にドアノブに手をかけていた。
本当は行きたくなんかないけど、私達が元の場所に帰るためには行くしかない。
四人で覚悟を決めて、ゆっくりと、ドアを開ける。
そこは廊下に続いていて、廊下の先にもまたドアが見える。どうやら、その先に私達が知りたいことがあるようだ。



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