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女々崎メメの自殺
日時: 2011/01/24 00:26
名前: DADA ◆Ls0QbhK90s (ID: JTGaf1wb)
参照: http://d.hatena.ne.jp/gyagumanngabiyori/

序章 百瀬川桃花の嘆き

人が死ぬとどうなるんだろう?
誰もが一度は思う疑問に誰も答えられない。
答えなど出る由もないことを知り、
出ない答えを考えるよりも、出る答えを出した方がマシと、
忙しい日々に戻り、喧騒の中に小さな疑問はかき消される。

ねぇ、メメ?あなたは何故、死んだの?もう、五年も経ったんだから。あ、そうだ。メメに伝えることがあったんだ。みんなで久し振りに集まることにしたの。あなたも来ればいいのに。じゃ、私そろそろ行くね。
あっ、そうそう。最後に一つ言うことあったんだ。
ねえ?メメ。あなたホントに自殺なの?


「え〜、続いてのニュースです。昨日、午後5時頃、東京都○○区の碧翠皇高校で女子生徒が教室で首を吊っているのをクラスメイトが発見しました。少女は病院に運ばれましたが、まもなく死亡が確認されました。警察では自殺と事件両方の…」

思いっきりコンセントを抜いた。
画面が一瞬にして黒に染まる。

嘘、嘘、嘘嘘嘘!
なんでみんな嘘つくの?
メメが自殺なんかするわけないじゃん。
みんな私を騙そうとしてるでしょ。
そんな嘘、見え見え。今日、メメが学校休んでたのも、私を騙すためでしょ?
もう、わかったから目を覚ましてよ。
ねぇ?メメ。

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第零章 女々崎メメの紹介 ( No.1 )
日時: 2011/01/24 00:30
名前: DADA ◆Ls0QbhK90s (ID: JTGaf1wb)
参照: http://d.hatena.ne.jp/gyagumanngabiyori/

女々崎メメの自殺のあらすじ

女々崎メメが自殺した。死の前に届けられたメール。何故、彼女は死んだのかわからないまま、記憶から消されていった。
五年の月日が経ち、かつての仲間たちが集結した。女々崎メメはほんとに自殺だったのか?その謎の先になにが見えるのか?
五年前の自殺を巡る仲間たちの推理。なぜ女々崎メメは死んだのか。


女々崎メメの人物紹介

女々崎メメ(めめざき メメ)
4/4生まれ。AB型。女。享年17歳。備考、窒息死、自殺原因不明。

終末崎鈴音(おわりざき りんね)
5/5生まれ。AB型。女。備考、大学は文学部、客観的思考に長けている、メメのクラスメイト。

百瀬川桃花(ももせがわ ももか)
6/6生まれ。AB型。女。備考、流行敏感肌、メメの幼なじみ、自己抑制ができない、挙動不審に見られがち。

白崎土筆(つくもざき つくし)
7/7生まれ。AB型。男。備考、メメの彼氏兼幼なじみ。

夢幻谷未知(ぜろたに みち)
8/8生まれ。AB型。男。備考、高校1年の夏に編入。

碧翠皇高校へきすいのうこうこう
メメたちの母校。東京都内にある。私立。創立1961年。当時は女子高だった。1990年、共学に。部活が盛ん。通称、碧高へきこう

駄々谷駄々だだたにだだ
9/2生まれ。AB型。本作の作者。ちなみに、本作への出演予定はない。他のキャラより年下。備考、DADA名義。ちなみに駄々谷駄々はもちろん本名では無い。

駄々谷駄々の独り言

所謂、前書き(既に序章が終わっていますが)。「この女々崎メメの自殺」は、私の初投稿作品で、所謂、処女作です。というよりこのサイトに昨日、初めて来ました。この作品は、ラストだけ思い浮かんでいて、行き当たりばったりです。宇宙篇まで行かないことを願います。この作品が完結したら、碧翠皇高校シリーズとして展開させていきたいです。今後ともよろしくお願いします。ちなみにURLは作者のブログにつながっています(よくわからなかったのでブログにつなげてみました)。多分、次私が出てくるのはあとがきの時だと思います。

第壹章 終末崎鈴音の日常 ( No.2 )
日時: 2011/01/24 00:34
名前: DADA ◆Ls0QbhK90s (ID: JTGaf1wb)
参照: http://d.hatena.ne.jp/gyagumanngabiyori/

携帯のバイブが鳴る。「鳴る」という表現が的確かどうかは知らないけど、図書室に居るからマナーモードに設定してあったから「鳴った」ということは知っている。ディスプレイに、ピンクの文字が映える。「メメさんからのメールを受信しました」。もう少しでクリスマスだから白崎つくもざき君へのプレゼントを一緒に買いに行こうと、誘われるのかと事前に予想してみた。通常ならば、日常ならばその予想は当たっていただろう。しかし、今日は「日常」であり、「異常」であり、「非日常」であった。

「さようなら」

意味がわからず私はまた「日常」に戻ろうとした。


五年も前のことを、こうも鮮明に覚えているのは自分でも意外だった。それほどまでに女々崎メメの死は大きかったのだろう。
それはきっと目の前にいる三人も同じだろう。そのうちの一人、夢幻谷 未知(ぜろたに みち)君はおもむろに口を開いて言った。
「メメは、本当に自殺だったのか?」


ちょうど図書室を出た時だった。着メロが鳴った。この間、オリコン一位をとった曲だ。
「もしもし、鈴音りんね?」
百瀬川 桃花(ももせがわ ももか)からだった。
メールなら来るけど電話なんて珍しい。
だから携帯電話はケータイ表記が多いのかな?と、どうでもいいことを考えていたが、いきなりの大きい声にかき消された。
「メメが大変なの!今すぐ来て!」
思わず耳を携帯を耳から遠ざけた。
うるさいなと思いながらもただごとではないことは悟った。
急ごうとおもい、電話を切ろうとしたところで重要なことを思い出す。
「どこに行けばいいの…?」
「教室…。」
隣の校舎じゃん!と心の中で言いつつ電話を切った。
こんなに走ったのは久し振りだった。
体育の授業でも本気では走らない。
それでも中学時代に陸上部をやっていたおかげで今でも12秒フラットで走れる。
とりあえずは教室前の廊下までたどり着けた。
教室の前では、いつもの面々がいた。いや、メメだけがいなかった。
桃花は私の姿を認めると手招きして言った。
「早く、早く来て!」
ここまで来るのに疲れて少しゆっくり行こうかと思ったが、みんなの今にも泣き出しそうな顔を見て、全力で走った。
桃花のところに行くと、桃花は目を伏せて教室を指差した。他のみんなも目を伏せていた。
何があるんだろう?
そう思って教室を見た。
最初は、何かがぶら下がっているように見えた。
そして、それは次第に形を露わにした。
人の形だった。が、それが誰なのかはわからなかった。否、わかってはいただろう。しかし、それを理解するのを体全体が拒んだのだ。
女々崎メメが死んでいることを。


夢幻谷君は、自殺であることを疑っているんだね。回想が終わり、心の中で呟いた。
私も疑っている。
あなたなら知っているんじゃないの。
自殺する前に二人であの教室に居たんだもん。
ねぇ。白崎君。


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