ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- -KILLERS キラーズ-キャストUP
- 日時: 2011/01/29 10:32
- 名前: 天使の部屋 (ID: BZFXj35Y)
━冷酷非情の殺し屋は、1人の孤独少女と出会った━
[挨拶]
初めて小説を書く“天使の部屋”と申す者です。誤字・脱字、駄作になると思います。
しかし、そんな奴の小説を読んでくれる方は、心の底からお礼を申し上げます。
[プロローグ]
あなたは知ってる?
殺し専門サイト“KillKill.COM”
私を変えてくれたのは、このサイトで出会ったあなただよ
「ありがとう」
あなたに、この口で直接言いたかった_____
Episode0-0>>001
〜CAST Profile〜
>>008
〜第1章 孤高の殺し屋と孤独な少女〜
Episode1-1>>003 Episode1-2>>006 Episode1-3>>007
Episode1-4
Page:1 2
- Re: -KILLERS キラーズ- ( No.3 )
- 日時: 2011/01/27 21:31
- 名前: 天使の部屋 (ID: BZFXj35Y)
EPISODE1−1
【殺し屋サイト】
カチカチッ ……………カチッ
暗い一室、パソコンの明かりだけが辺りを照らす。
そして、パソコンの前に座り何かを検索している制服姿の少女。
「K…I……………COMっと!」
少女はエンターキーをクリックしてマウスを動かす。
画面には、とあるサイトが映し出されていた。
─ようこそ 殺し屋サイト‘KillKill.COM’─
「こ、これが噂の………本当なんだ……………」
背景は、満月輝く星空。文字は全て赤く表示され不気味さが漂っている。
少女は目を輝かせながら、若干の半信半疑も抱きつつマウスを動かす。“依頼受付”というアイコンを押した。
────────
依頼人氏名:
依頼内容:
報酬金額:
待ち合わせ場所:
────────
アイコンを押した瞬間、すぐに記入欄が飛び出す。少女は一瞬躊躇ったが、意を決してキーボードに手を伸ばした。
────────
依頼人氏名:暉 真奈 ひかり まな
依頼内容:5年前に両親を殺害されました。警察も2年捜査したのですが、結局犯人は見つかっていません。しかし、私は犯人が誰なのかを知り、その人物を殺し屋さんに探してもらって、殺してもらいたいのです。詳しいことは、待ち合わせ場所で話します。
どうか、この依頼を受けてください。お願いします。
報酬金額:100万
待ち合わせ場所:渋谷区桜丘町カフェ‘リングポット’
────────
「こ、これでいいかな…………?」
中学2年生の[暉 真奈]は恐る恐る、エンターキーを押した。
‘申込完了 明日の午後5時に待ち合わせ場所へ御向かいください’
画面の文字を読むと、真奈は大きなため息をついて、両手を拳に変える。
「パパ、ママ…………復讐は絶対に果たすよ。」
真奈は頷くと、パソコンの電源を消した。
******
プルルル♪ プルルル♪
「………っち。また依頼メールか…」
薄暗い路地裏。若い男性はフードと黒いロングコートで素顔を隠し、右手には血が付着した日本刀。
男性の足元には、腹部を切られて呼吸困難に陥っているサラリーマン風の男がいた。
「ど………どうし………て……………」
「あ?お前の奥さんに頼まれたんだよ。あんたのDVと浮気が嫌だから殺してくれってな。」
「う…………美…奈………子………」
男は妻の名前を最後に言うと、ゆっくりと目を閉じて死んだ。
男性は刀を腰の鞘に入れ、携帯を見ながら路地裏から出ていく。
一瞬だが、携帯の明かりで右頬に大きな切り傷が見えた。癖毛に黒髪、目つきは若干だが悪い。
「100万か。どこかのお偉いさんかな?」
男性は笑いながら言うと、足早にその場から歩き去った。
- Re: -KILLERS キラーズ- ( No.4 )
- 日時: 2011/01/26 18:30
- 名前: 天使の部屋 (ID: BZFXj35Y)
>>2 シレラス殿
初コメだぁぁぁぁ!!!!!!
更新頑張ります!!!
よろしくです♪
- Re: -KILLERS キラーズ- ( No.5 )
- 日時: 2011/01/26 18:34
- 名前: シレラス ◆ATxpNDGx1Q (ID: 3VupkIjK)
あわわわわわ!
本当だ自分が初コメだったーー!何かすみません!!!(土下座←
こんな奴ですが宜しくお願いします!!^^(←
- Re: -KILLERS キラーズ- ( No.6 )
- 日時: 2011/01/27 21:29
- 名前: 天使の部屋 (ID: BZFXj35Y)
EPISODE1−2
【出会い】
翌日、真奈は学校の帰りに待ち合わせ場所である喫茶店へと向かった。後、5分で5時である。
空は夕日で赤く染まっている。真奈は綺麗に輝いた夕日を見ながら、喫茶店の前へと着いた。
「喫茶店 リングポット」
古い木の看板に書かれた文字は、すでに消えかかっている。緑色の塗装もかなり剥がれており年季が伝わる。
小道の角にあるリングポットは、相変わらず客はいないようだ。
カランカラン
「いらっしゃい。」
真奈が中に入ると、顎に白髭を生やした優しそうな年配の男性従業員が立っていた。
真奈は軽く会釈すると、辺りの席を見渡す。奥の席には、帽子を深く被った男性とコートを着た女性がいる。
窓側の席を見ると、黒いコートにフードを被った怪しい人物が座っていた。
「あの………殺し屋……さんですか?」
「………お前が依頼人か?」
フードを脱ぎながら、右頬に大きな切り傷のある若い男性は真奈に言った。目は丸くなり、かなり驚いている。
真奈は一旦深呼吸をすると、男性の真向かいの席に座った。
「私が依頼人です。依頼は、メールの通りなんですが………」
「………まぁいい。依頼は犯人探しと殺害だな?」
「はい。できますか?」
「できるわけねぇだろ。」
男性の答えに、思わず真奈は息を止めた。男性は大きなため息をつきながら、予め頼んでいたコーヒーを飲む。
「犯人の手掛かりは一切ない。イコール、99.9%探せないし殺せない。諦めるんだな。」
男性は鼻で笑うと、コーヒーを飲み終えて席を立とうとした。
「犯人は………………殺し屋です。」
「あ?」
真奈は落ち着いた様子で言うと、男性の目を見つめて頷いた。男性は口をポカンと開けたまま、無言で席に戻る。
男性は手を組むと、口を歪めて真奈の目をじっと見つめる。
「根拠は?」
「5年前の2015年。私が小学4年生の時です。家に帰ると、両親は玄関先で死んでいました。心臓を銃で撃たれて即死。勿論、私が第一発見者。私は警察に通報する前に、死んだ両親の遺体の隣に落ちていた‘ある物’に目を奪われた。それは、いまでもここにあります。」
真奈は学生鞄をテーブルの上に置き、男性に‘キーホルダー’を見せた。
キーホルダーは丸い形で‘K’とゴシック体で彫られており、裏には‘KillKill.COM’と彫られている。
「私は最初、このキーホルダーは母か父の持ち物と思っていました。だけど、年が経つにつれて、不審に思った。」
「KillKill.COM専属の殺し屋だけが持つ、特注のバッヂだ。」
男性の言葉に、真奈は唇を噛締めながら頷いた。
「私はそれを知って、‘KillKill.COM’に辿りついた。そして、依頼メールはあなたに…………」
「バッヂを貸せ。」
男性は真奈の有無を言わずに、キーホルダーと化したバッヂを鞄から取り、じっくりと観察する。
真奈はその光景を静かに待っていた。
「バッヂが紛失していれば、あそこには………」
「え?」
「俺と来い。依頼は受けた。」
男性は立ち上がりながら言う。真奈は男性の返事を聞いて笑顔になった。
「あ、ありが………」
「さっさと行くぞ。チビ。」
「…………」
男性は笑顔で言うと、年配従業員にお金を払って足早に出ていった。真奈はため息をつきながら、なぜか後悔している。
「口悪いなぁ……。まぁ、いっか♪」
真奈も店を出ると、男性と並んで夕日に染まった空の下を歩いて行った。
- Re: -KILLERS キラーズ-3話までUP ( No.7 )
- 日時: 2011/01/29 09:57
- 名前: 天使の部屋 (ID: BZFXj35Y)
EPISODE1−3
【歓楽街 “ナイトストリート”】
喫茶店から歩いて30分。2人は渋谷109の前に来ていた。すでに6時を過ぎ、辺りはネオンで染まりつつある。
人が行きかうスクランブル交差点を渡りながら、真奈は男性に声をかけた。
「あの、名前は?」
「佐久間一郎。それより、家の方は大丈夫なのか?」
「…………別に、大丈夫です。」
真奈は一瞬表情が暗くなったが、笑顔で佐久間に言った。佐久間は鼻で笑うと、真奈の制服をジロジロ見る。
真奈は佐久間の異変に気付くと、首を傾げて佐久間の顔を見た。
「何ですか?」
「今から顔を隠してついてこい。」
佐久間はそう言うと、歩調を広げてビルとビルの間の暗い路地に入った。真奈も顔を下に向けて路地に入る。
路地の中に入ると、辺りは一変した。
明りはなく、まるで闇の中を進んでいるような感じだ
そして、薄暗い路地から抜けた。
**********
「うっ………わぁ……すごい…………」
真奈は目の前に広がる光景を見て唖然とした。
“歓楽街 Knight Street”
電飾で飾られたアーチ、若干広めの通りの両脇は、どこもかしこもネオンで鮮やかにコーティングされている。
通りには刀を腰に付けている殺し屋、奇妙な仮面で顔を隠した殺し屋、まるで秋葉原の様な光景だ。
「ここって秋葉原ですか?」
「違う。簡単にいえば裏の渋谷。殺し屋が集う‘ナイト ストリート’という場所だ。」
佐久間と真奈はアーチを超え、真奈はずっと辺りの光景に目を奪われていた。すると、ある人物に声を掛けられた。
「やっほ!!君若いね♪新米の殺し屋かい?」
「え?えっと………」
「依頼人だ。丸坊はさっさと依頼に行って来い。」
絡んできた若い男と真奈の間に、佐久間がズカズカと入り込んできた。男は佐久間を見て表情を変える。
「佐久間先輩、俺の名前は多々丸秋斗ですよ!!丸坊じゃないです!!!」
髪を金髪に染め右耳にピアスをした、いかにもチャラそうな[多々丸 秋斗]は佐久間に言い放つ。
佐久間は多々丸の顎を掴み、自分の顔に近づけた。
「失せろ。」
「は、はい…………」
佐久間の威圧感に恐れ入った多々丸は、足早にその場から歩き去っていった。佐久間は振り向き、再び歩き始める。
真奈も急いで佐久間の後ろをついて行く。だが、佐久間はすぐに足を止める。真奈は背中にぶつかった。
「ここだ。‘KillKill.COM’の図書館とでも言っておこう。」
佐久間が指さす方向には、4階建ての殺風景なビルが建っていた。窓は全てカーテンが閉まり、中は見れない。
ビルの1階には、「依頼管理庫」と赤いペンキで雑に描かれている。
「ここは何ですか?」
「今までの依頼が詳細にファイルにされて管理されてある場所だ。ここで、お前の両親を殺害した殺し屋が分かる。」
「それって、パパとママの殺しを頼んだ人も分かるの……?」
佐久間は真奈の質問に口を瞑ったが、無言で頷いた。佐久間は真奈の肩に手を置くと、ゆっくりと話し始めた。
「覚悟はあるか?もし依頼人が身内や知り合いだったら、お前は人間不信になるかもしれないぞ?」
「………大丈夫です。覚悟はあります!!!」
真奈は目をカッと開き、肩に乗った佐久間の手を握って頷いた。佐久間はその時、少しだが微笑んだ。
佐久間も頷くと、真奈の頭を優しく撫でた。
「……………いな。」
「え?」
「行くぞ。」
佐久間はなぜか焦った様子でビルの中へと入っていった。だが、真奈には佐久間の言葉が聞こえていた。
真奈は可愛らしい笑顔で佐久間を見ると、佐久間の言葉を復唱した。
「‘お前は強いな’……そうでもないよ………」
真奈は微笑むと、佐久間の後を追って建物の中へと入った。
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