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千年桜剣
日時: 2011/02/06 16:15
名前: 朝羽 (ID: rHtcSzQu)

【千年桜剣】─センネンオウケン─  
舞台は現代。 人間と妖怪、未来と過去の物語。



...〆登場人物

→西古 咲良(サイコ サクラ)
十六歳の高校一年生。 妹と二人暮らし中。 運動神経抜群。


→西古 咲夜(サイコ サクヤ)
十四歳の中学二年生。 姉と二人暮らし中。 成績優秀。


→雪羽(ユキハ)
年齢不明の雪女。 


→天志(テンシ)
自称千五百歳の妖狐。 男でもあり女でもある。



...〆あいさつ

はじめまして!! 朝羽(アサハ)と申します。
小説を書くのは人生初となりますΣ(・ω・ノ)ノ!

なので!!

→誤字・脱字が多数あり?!
→文章がおかしくなってる?!
……という部分がたくさん出没してくると思いますorz

もし見つけた場合は、すぐに教えてください…!


あと、感想いただけたら、すごく嬉しくなります。
「もっとこうした方が良い!」というコメントでも嬉しいです。


更新率は亀! スローペース!!
途中、流血表現あり! 
荒らさないで下さい。



……ということで、スタートです↓

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Re: 千年桜剣 ( No.1 )
日時: 2011/02/09 21:14
名前: 朝羽 (ID: dP9cSz6y)

【 零 】




冷たい冬の風が吹いた。
それは肌に冷たく突き刺さる。


花が冷たい風に吹かれ、儚く揺れる。




“西古家”と彫られた墓の前に、人影が二つあった。
墓の前にしゃがみ、手を合わせている。


しばらくすると、二人は立ち上がった。
花を見つめ、降ってきた雪に気づき顔を上げる。




「………お姉ちゃん」


眼鏡をかけた、黒いロングヘアの少女が呟いた。
お姉ちゃん、と呼ばれた少女は動かない。 墓を見つめている。

「───二人が死んで、十二年も経ったんだね」




お姉ちゃんこと、西古咲良が言う。
肩までの黒髪には雪がついている。 


咲良の妹である眼鏡をかけた少女、西古咲夜は頷いた。




この姉妹の両親は十二年前、交通事故で死亡した。
当時、咲良は四歳で、咲夜は二歳。

ドライブへ行こう、という父の誘いだった。
親子四人でドライブ中、正面から来た大型トラックと激突。



奇跡的に姉妹は助かった。 本当に奇跡である。
だが、両親は即死。





姉妹は親の顔も、事故のことも覚えていない。








「はーっ、寒いね咲夜。 はやく帰って、晩ご飯にしようか」


姉、咲良の吐いた息は真っ白だった。
妹の咲夜はそれを見て小さく微笑んだ。


「そうだね、お姉ちゃん」


「今日は肉じゃがよ、楽しみにしてなさいっ」



そんな会話をしながら、姉妹は帰っていく。
雪は降り続ける。 季節は冬なのだから。






この姉妹を遠くから見ている人がいた。
じっと、ただ静かに見守るように見ていた。


「………あの時も冬だったんだよ」



小さくなっていく二人の影を、ただ見守りながら。

Re: 千年桜剣 ( No.2 )
日時: 2011/02/09 21:34
名前: 朝羽 (ID: dP9cSz6y)

【 壱 〜雪花繚乱〜 】



「おっはよう、西古!」


登校中、突然背後から明るく元気な挨拶が聞こえた。
西古咲良は驚きすぎて、声も出なかった。
振り返り、声の主を確かめる。



「ななッ、南雲くん?! お、おはようっ」


「あははは、驚いちゃった? ごめんごめん」




声の主は、同じクラスの南雲優という男子だった。
人懐っこく明るい性格で、可愛い感じの顔をしている人気者。




「いやあ、寒いな。 冬って嫌だな、寒くて」


「南雲くんは冬が嫌いなの?」


「嫌いではないけど……、うーん……。
 俺は夏が好きなんだ! 夏に海で泳ぐ! 楽しいよなっ」



にこっと笑顔になる人気者、南雲優。
この笑顔に何人の女子が犠牲になったのだろうか。




今日も雪が降っている。
昨日も雪が降っていた。




「そういえば西古ってサ、妹いたよな?」


「うん、いるよ」



「今中学二年生だっけ?」


「そうだよ、どうして?」




雪は静かに降っている。
道の端に、小さな雪だるまがあった。


「いや……、何でもないよっ。 ただ、思い出しただけ!」


「……? そっか」




そこで。


私はある重大なことに気がついた。
今気づくなんて、私は鈍感すぎると思う。




あの南雲くんと“二人”で登校出来るなんて、運良いよねっ?!
これは神様からのプレゼント?! 




別に南雲くんのことが好き!というわけではない。
南雲ファンクラブに入っているわけでもないし。


ただ、友だちとしては好きなだけ!
LOVEとかそういう感情ではなく、LIKEなのだ!



あれ? 運良いって思う=LOVE?
いやいやいやいや、ないないないない。




私は恋だとか、好きな人だとか、今まで無かった。
十六年間恋愛したこと無し。


だから好きとか、そういうのよく分からないんだよね……。





「さーいーこっ」


こんな考え事をしていると、南雲くんに突然呼ばれた。


「わっ」


「考え事してたの?」


「あっ、うん。 ごめんね」


「いいよ。 どんなこと考えてたの?
 昨日の晩ご飯のこと? ……それとも、俺のこと?」



「!!!!!!」



ニヤリとして話す南雲くん。
自分で頬が赤くなるのが分かった。


「嫌だな、西古。 冗談だよ、ジョーダン」



にこにこと笑う南雲くん。
なんか、この人に振り回されてない?

Re: 千年桜剣 ( No.3 )
日時: 2011/02/11 19:35
名前: 朝羽 (ID: V9.d7PSD)


「あ、今日って体育あるよな。
 女子って何やってるの? 俺たち、バスケなんだよね」


「今はバレーだよ」


私たちの通う高校が見えてきた。
あと少しで到着する。

「バレーか、良いな。 あーあ、西古が俺らのチームだったらなぁ」


普通の子なら、こんなこと言われたらドキッとするであろう。
だが、これは私が……、自分で言うのは恥ずかしいが……、
ただ私が、運動神経超抜群だから、なのだ。



この前も体育の授業で、殺人サーブを何回も打った。
小学生の頃は不審者に遭遇し、ミラクルキックをプレゼントさせた。
ハンドボール投げは、男子の最高記録を打ち破った。



「それ、私が男になれってこと?」

「いやいや、違うよ。 ごめんって。
 でも西古のいるチームは最強だろうなー、って!」



ちなみに前の体育のバレーでは圧勝した。
ほぼ私のアタックで。




「よーう、おはよー」「おはよう、南雲くん!」
「おはようございますー」「おっはよーう!」

校門にはたくさんの生徒が登校してきて、挨拶を交わしている。
私と南雲くんは互いに自分の友だちを見つけ、別れた。





「おはよー、咲良!」

私の友達が玄関にいた。
急いで駆け寄ろうとした時、

───どんっ


誰かにぶつかってしまったようだ。


「わっ、ごめんなさいっ」



「いや、こちらこそ」


ぶつかったのは、見かけない男子だった。
すごく可愛い顔で、女子かと思った。

───この人、人間か?


なぜか、そう思ってしまった。



その男子は軽く頭を下げ、どこかへ行ってしまった。

Re: 千年桜剣 ( No.4 )
日時: 2011/02/11 19:48
名前: 陰魔羅鬼 ◆ohBawF8LBM (ID: gwrG8cb2)

初めまして、陰魔羅鬼です。小説、読ませていただきました。
とても面白くて、続きが気になります♪
爽やかな好青年タイプの南雲君……。いいですねぇ←

では、頑張って下さい。応援しています^^


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