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エ ゴ イ ス テ ィ ッ ク
日時: 2011/02/07 19:17
名前: ガチャポン (ID: BZFXj35Y)

俺が全て 俺が軸 俺が中心 俺がリーダー 俺が王様 俺がまとめる 俺が仕切る 俺が命令する 俺が殺す 

俺は史上最高で最悪且つ最凶な神_______


何か悪い?


お前らもそうだろ?


結局は、「自分が良ければ全て良い」と思っている偽善者どもだ。


図に乗るな。俺はやりたいようにやる。止めれる者はいないだろう。



こんな俺を止めれることはできるかな?



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【ご挨拶】
この度はクリックしていただき、誠にありがとうございます。心からお詫びとご御礼を申し上げます。
駄作なのでマジで読まない様にお気を付け下さい。暇潰しを持て余す程度に読んでくれたら光栄です。

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Re: エ ゴ イ ス テ ィ ッ ク ( No.1 )
日時: 2011/02/07 21:13
名前: ガチャポン (ID: BZFXj35Y)

【0】

2016年 5月22日  死亡時刻:6時30分(推定)
────────────────────────────────
東京都内の笠野中学校で女子児童が、グラウンドで死亡しているのを出勤した教師が発見。
死亡したのは中学3年生の柳沢涼香(15)。死因は刃物で手首を切った自殺。
今回の死亡した涼香さんを加え、笠野中学校では3名の自殺した児童が出ている。
どの生徒も遺書を自宅に残しており、3名とも受験勉強による疲労とプレッシャーで自殺に追い込まれた模様。
死亡した児童の詳細は以下に記載する。

 1人目
  名前:飯嶋 颯太 いいじま そうた
  死因:自殺…学校の屋上から飛び降り
 
 2人目
  名前:武井 尚人 たけい なおと
  死因:自殺…校内3階の美術室にて首つり

 3人目
  名前:柳沢 涼香 やなぎさわ すずか
  死因:自殺…グラウンドのほぼ中心地点でリストカット
────────────────────────────────




「遊、学校遅れるぞ。」



「あっ!お父さん、お早う!!」



白カッターシャツに学校指定のズボンを履いた笠野中学3年生、豊田遊は振り向いて父の正弘に笑顔で言う。
正弘は首を傾げながら、自室の机に置かれた警察機密の資料を見た。

「お前は自殺なんて考えてないだろうな?」

「考えないよ。可愛い妹も頼りになる兄貴もいるし、父さんは刑事、母さんは鬼より強い。」

「はっはっはっは!!」

正弘は遊の頭を撫でて、クローゼットを開けてスーツを着る。無償髭を生やした正弘がスーツを着ると勇ましい。
遊は笑顔で正弘の部屋を出ると玄関に向かった。玄関には中学2年生の妹・真由が靴を履いている途中だった。

「遊君お早う。」

「お早う。」

遊は元々玄関に置いてあった鞄を手にして靴を履く。真由は靴を履き終えると、先に出ていった。
遊も靴を履き終え、家を出ようとしたその時だった。


「遊、忘れてるぞ。」


遊が振り向くと、高校3年生の兄・光が遊の「数学」と書かれたノートを投げた。

「あ、ありがとう………じゃ!!」

遊は笑顔で光にお礼を言うと、そのまま元気よく家を飛び出した。兄の光はそんな遊の後ろ姿を優しい目で見送る。

「……………」


「どうしたの?」


光が思い詰めたような表情をしていると、後ろからエプロン姿の母・友里が光に声をかけた。
光は友里に声をかけられ一瞬驚くが、すぐに笑顔で友里を見た。

「いや………俺もそろそろ学校行くわ。」

光はそう言うと、自室がある2階へと上がって行った。

Re: エ ゴ イ ス テ ィ ッ ク ( No.2 )
日時: 2011/02/07 21:50
名前: ガチャポン (ID: BZFXj35Y)

【1】



    笠野中学校



創立60年の「口」型の校舎は、あちこち塗装が剥がれてコンクリートが露になっていた。
中央の広場には2年前に設置された噴水があり、古ぼけた学校を活気づけるかのように建っている。

「遊、昼飯食べようぜ。」

時間が過ぎるのはこんなに早いものだろうか。もうお昼時となり、生徒は机に持参した弁当を広げる。
遊も母親手作りの2段弁当を広げ、窓側の席で風に当たりながら食べる。
遊の前の席にいるのは、小学6年生から仲が良い和泉栄太。勉強はそここ。運動神経もそこそこ。
何の取り柄もない、ただの男の子とでも言っておこう。


「ところでよぉ、隣の柳沢が自殺ってありえないよな〜ぁ。」


「………どうしてそう思うの?」


遊が卵焼きを頬張りながら尋ねると、栄太はウインナーに箸を突き刺して口に持っていきながら言った。

「だってあいつ、死ぬ前日に告白されたんだぜ。しかも、あの瀬口に!!」




どの瀬口だよ…………




他人に興味を持てない遊は、首を傾げて無言で弁当を食べ続ける。
栄太は大きなため息をついて、水筒に入ったお茶を飲みながら遊に説明を続ける。

「つ・ま・り、死ぬ理由なんてないだろ?」

「………てかさ、なんでそんなこと知ってるの?柳沢と……その瀬口が付き合ってるの。」

遊が尋ねると、栄太はうざったらしい微笑を浮かべて、小声で遊に呟いた。


「実は、たまたま見ちゃってさぁ〜♪知ってるの俺ぐらい。後、お前ね。」


栄太は遊を指さして言った。遊は適当な笑顔を作り、その場の空気を持たせる。
遊はふと、窓からグラウンドを見た。現在グラウンドは立ち入り禁止である。
警察がちらほら、柳沢が亡くなっていた付近を捜査している。鑑識が2名ほど地面を調べている。




「そっか………栄太、放課後ちょっといい?」




遊の突然の誘いに、栄太は一瞬驚いた表情を見せる。しかし、苦笑いを浮かべ頷きながらOKのサインを出す。
遊はニッコリと笑うと、再び弁当を食べ始めた。栄太は遊の言動を不気味に感じ、ただただ苦笑いを浮かべている。





「全部、なかったことにしないとね……………」





遊は誰にも聞こえないほど小さな声で言うと、栄太の顔をじっくりと見る。
うざい笑顔。何の取り柄もないくせに、人の恋愛に首に突っ込む。
遊は弁当を鞄に直すと、ゆっくりと目を閉じる。そして、時が経つのをじっくりと待つのであった。



           ********



    放課後



4階の3−2教室。中にいるのは勿論、遊と栄太だけである。教室は夕焼けの日でオレンジ色に染まった。
遊は大きく深呼吸をすると、教卓に腰を下ろした栄太の方を見る。

「なんだよ?どうかしたのか?」

栄太は首を傾げながら教卓から立ち上がり、黒板の前に立つ。そして、赤いチョークを手に持った。

「ちょっとね………」

遊は自身の鞄に手を突っ込む。その間、栄太は黒板に何かを書き始めた。書いているのは、自分の名前である。
栄太は自分の名前を書くと、その上に遊の名前を書き始めた。


「覚えてるかぁ………俺、遊と小学6年生の時に初めて出会って話して、とても嬉しかったんだぁ。」


「それは栄太の感情だろ?僕は分からないよ。」


栄太は遊の言葉に「ははっ」と笑い、自分の名前と遊の名前を書き終え、次は白いチョークを手に取る。
すると、2人の名前を丸で囲み始めた。

「お前が俺に言ってくれた言葉、‘僕と栄太はずっと一緒だ’って。あれ、めちゃくちゃ嬉しかった。」







グサッ







「…………え?」







栄太は自分の腹部から出ている鋭利な刃物を見て、顔の血が引いた。そして、突然の目まいが襲う。
そして、そのまま床に倒れた。腹部から流れる血は、一気に木の床を赤色に染め上げていく。
栄太は痛みを超えた痛みに声を出すこともできず、クラクラする視界の中を見上げた。


自分の目の前に誰かいる。


栄太は心の中で呟いた。その疑問が思い浮かんだ瞬間、すでに答えは出ていた。






「遊………な……ん…………で……………」















「さようなら。4年間君といた日々、決してつまらないものではなかった。」










その言葉を最後に、栄太の意識はプツリと消えた。

 


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