ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- カゲビト
- 日時: 2011/02/12 00:26
- 名前: BAAL4420 (ID: RcmqhTov)
プロローグ
ひとつ、キミに問題を出そう。
と言ってもややこしい数式なんか使わない。
幼稚園生並みの頭さえあればすぐにわかる。
———光がいないと存在できないのに、
いつも光から隠れるようにして
人や物の後ろにいるモノ、何?
答えは・・・
影
簡単だったかな?そう、影。
影とは、物が光を遮って、光源と反対側にできる、
その物の黒い像。
でも、世界は広い。
影のないものがいたり、
影だけがどこかをうろうろしていたり
するのがたまにバラエティ番組で 取り上げられる。
なぜ?
それは、本当に此処に実在するから。
<彼ら>はそれを<ジョーカー>と呼んでいる。
<彼ら>も<ジョーカー>も両方影がない存在。
なぜなら、それらの存在自体が影だから。
しかし、<ジョーカー>は<彼ら>と違い、
人間に悪事を働く。
例えば、心霊写真。
映り込んでいるのは、 低俗な<ジョーカー>共。
よく幽霊と誤解されるが、ほとんどは <ジョーカー>
の仕業である。
まぁ、ごく一部は本物の幽霊だったりするけどね。
じゃあ、<彼ら>は誰だって?
それはこの先、すぐに出会えるさ。
さて、私はこの辺で。
いずれまたキミと会えるような気がする。
何処かでね。
プロローグ end.
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- カゲビト ( No.1 )
- 日時: 2011/02/12 00:29
- 名前: BAAL4420 (ID: RcmqhTov)
——————作者より。
はじめまして。 BAAL4420です。
まず、軽く人物紹介をば。
・ウィル 15歳の少女。主人公。
・カイ ホワイトシティのバー「K A I」のオーナー
今のところここまでしか書けません。
「少なすぎるやろ!」って言うツッコミは心の中で。
ストーリーは、
<ジョーカー>が人間世界に入り込んで
悪さをしているのをウィル含め<彼ら>が
片っ端から始末していく
って言う、自己満足も甚だしい作品です。
バッドエンド・・・っていう目標で続けていきます。
それでもいい!と言ってコメントを残して
くださる心の広い方、神として崇めてもいいですか?
- カゲビト ( No.2 )
- 日時: 2011/02/12 00:34
- 名前: BAAL4420 (ID: RcmqhTov)
第1章〜謎の少女〜
少女は不思議な闇を纏っていた。
夏、晴天の空の下、人々は波となってアスファルトの
海を流れる。何もしていなくても、不快感を覚える。
そんな中、その少女はシャッターを降ろされて、既に
5年は経っているであろう店の軒下に佇んでいる。
彼女は足首まで丈がある黒のロングコートに身を包み、
足元は膝下までの黒のロングブーツ。深く被ったフード
からは艶のある長い黒髪が色白の顔を印象的に縁取って
いるのが見える。歳は15、6ぐらいだろうか。
真夏にもかかわらず、全身黒ずくめである。
今時そのような格好で街に出ればかなり目立つ上、
通報もされかねない。
しかし、不思議なことに、人々は皆黒ずくめの少女に
見向きもしない。見て見ぬふりではなく、まるで少女が
この場に存在しないかのようだ。
否、彼女の存在を認識した者がいた。
俯く人々のなかにこちらを向き、顔をしかめた
男が一人。慌てて人混みの中に紛れる。
しかし、少女は見逃さなかった。フッと微笑み
波の中へ足を踏み入れる。少女に気がつかない人
が勢い良くぶつかってきた。
ぶつかってきたはずだった。
しかし人は少女を すり抜け、何事もなかったように
通り過ぎる。 その後も幾人もの人が少女をすり抜ける。
誰も 避けない。
少女は、そんなことは気にせず先ほど自分を
認識した男を捜す。
———いた。
何食わぬ顔で信号待ちをしている。時々 、何気なく
首を回している。何かを探しているようだ。
「逃がさないよ・・・、ジョーカー。」
小さく呟き、波を横切る。
あと、5m。男と目が合った。
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