ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 斬鬼
- 日時: 2011/03/05 20:18
- 名前: まる (ID: 1deg7EE.)
始めましての人は始めまして。クリック感謝です!!
まると申す者です。
お見苦しい点は多々あると思いますが、ここは改善した方が良い点などコメントしていただければ、飛び跳ねて喜びます←バカ
更新も非常に遅くなると思います0rz 只今、「葬送楽団」を執筆中?でして……(´;ω;`)
宣伝になってしまいましたねorzスミマセン(´・ω・`)
ぐだぐだな初心者ですが、どうぞ宜しくお願い致します。
▼報告▼
知っている方も居るかと思います。←鈴鹿御前とか
鎌倉時代に書かれた説話集をもとに執筆させて頂きました。
二次創作に行ったほうが良いかなーとか思いつつ…(´;ω;`)もし問題がありましたら、お手数ですが連絡くださいませorz
▼お客さま▼
羅螺さま
▼登場人物▼
鈴鹿御前
長く艶やかな黒髪に美しい容姿を持つ古の鬼姫。
悪路王の妻でありながら坂上田村麻呂を愛し妻となってしまった鬼女。
大通連、小通連、釼明を三本の銘刀を持つ。
悪路王
▼目次▼
序章 >>3 第一夜,儚い夢>>4
Page:1
- Re: 斬鬼 ( No.1 )
- 日時: 2011/02/20 15:41
- 名前: 羅螺 (ID: 9QYDPo7T)
- 参照: rara=羅螺
来ましたー
まるさんってリク掲示にいたまるさんですか?
そうだったら久しぶりですね(!?)
もといraraであります☆
更新頑張ってください♪
- Re: 斬鬼 ( No.2 )
- 日時: 2011/02/20 15:51
- 名前: まる (ID: r23iY2yR)
羅螺さん
そうですよー(*^ワ^*)
ありがとうございます((嬉´∀`嬉))ノ
がんばりますっっ!!!
- Re: 斬鬼 ( No.3 )
- 日時: 2011/03/05 14:02
- 名前: まる (ID: 1deg7EE.)
序章
紅い月が闇を裂き、辺りを淡く染め上げる。
闇は暗く渦巻き、静寂がその場を支配していた。聞こえるのは風の唸り声と、そのたびにからからと揺れる木々の擦れる音だけだ。
ふと、男は目を開ける。底冷えする深い闇が彼を出迎え、誘うかのように風の乾いた音が彼を嘲笑う。
ふいに強く生暖かい風が吹き荒れ、男の雪のように白い髪を舞いあげた。
男は目を閉じ、風が凪ぐのを待ってゆっくりと瞳を開ける。——刹那、男を出迎えたのは薄紅色の無数の花弁。風に舞う無数の花弁は、踊るように彼を取りまき、ゆらゆらと辺りを漂う。
風に舞う小さな花びらに、男は手を伸ばす。そして、握り閉めていた手をそっと開け、真紅の瞳を細めた。
そこにあったのは小さく柔らかな一片の花びら。
咲くはずもない花が咲いていたのだ。“あの時”から蕾も付けず、ただ長い季節を無常に見送り続けた花が。
男は口元を歪め、薄く笑う。彼の笑みは酷く美しく、その場に人が居たならば誰もが息を飲み、羨望の眼差しを向けたであろう。高い鼻梁、薄い唇にシャープな輪郭。着物の上からでも分かる見事な肢体は、細く引き締まりしなやかであった。
—— 彼の笑みは酷く美しくもあったが、酷く残忍な色を浮かべていた。
「時が来た」
彼の囁きは暗闇に飲み込まれた。それと同時に、彼の手にあった花びらがするりと風に踊り舞い、闇に消えて行く。
男はそれを、無言で見つめゆるりと笑みを浮かべた。
「この世で最も愛しく憎い鬼姫——鈴鹿御前を、ここへ」
- Re: 斬鬼 ( No.4 )
- 日時: 2011/03/05 15:45
- 名前: まる (ID: 1deg7EE.)
- 参照: 斬鬼とかいてざんきと読みます←てか、わかんなww
第一夜
白い紙を墨で塗りつぶしたかのような黒。いや、さらにそれよりも濃く深い黒。まるで世界が断絶されたかのような、黒い世界が無限に広がっていた。
一歩先さえ、何も瞳が捕らえることはできなかった。音も匂いも何もかもが絶たれ、完全に全てが遮断されている。
少女は一人、深い闇のなかで茫洋と立ち尽くしていた。
右手に刀を携えているのは、何も見えない闇のなかでも、重い感触で確かめることが出来た。
少女は小さく肩を震わせた。じわじわと体を闇が侵食していくような感覚がして、肌が不快に泡立つ。 完全な孤独だと彼女はそう悟り、体の震えを抑えることが出来なかった。
どれほど一人が辛いことか。
何よりも少女は孤独が恐ろしかった。酷く悲しく恐ろしい。
いつから一人でいることに恐怖を覚えたのだろう。
少女は小刻みに震える体を左手できつく抱きしめる。
この世で最も醜く罪深い行為、許されない罪。この世で生きている限り、いや死してもなお許されないだろう。
生きている事が罪か——神が彼女に与えた罰は計り知れない恐怖だった。
決して許されることはないのだ。
同胞を、人を—— 殺した自分には。
「——鈴鹿よ」
突如、擦れた声が背後に聞こえ、澱んだ思考を素早く切り替える。
沈黙を破った声の主はすぐ後ろに居るのだと、背中から重い気配を感じていた。
片手に持つ刀を両手に持ち替え、きつく握り締める。
「鈴鹿よ」
低くざらついた声が聞こえた刹那——瞬時後ろを振り返った。
- Re: 斬鬼 ( No.5 )
- 日時: 2011/03/07 16:13
- 名前: まる (ID: 1deg7EE.)
- 参照: 斬鬼とかいてざんきと読みます←てか、わかんなww
——闇の奥底から異様な光を発する二つの目。それが誰のものかと、少女はすぐに察する。
瞳を憎悪と欲望で滾(たぎ)らせ、赤く燃える激しい閃光。
——少女を憎み欲してやまない鬼の目だ。
すぐ間近にある瞳は少女を鋭く睨みつけ、朱色の瞳の奥では激しい業火が揺れていた。
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