ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 漆黒の風が吹く—生死をかけるGAME—
- 日時: 2011/03/02 20:08
- 名前: 紫炎 (ID: IzBKD/r0)
クリック、ホントに有難うございます><
初めまして、紫炎(しえん)と申します。
シリアスのほうでは初めとなります。
よろしくお願いします、駄作ですが全力をつくしたいと思います。
◆先に言っておきますが、本当に駄作かもですよ。
完璧なシリアス・ダーク作品とは保証できません。
◆時々、意味が変になって分けのわからない文章になるかも
しれませんが、ご了承ください。
(ホントにまだ未熟者なんで…)
○。___________登場人物_____.....
篠崎樹里【Shinozaki−Kiri】
高校を卒業したばかりで、アルバイト探しをしている少女。
家出をしているらしく、幼馴染の家で寝泊まりしている。
桐生恭哉【Kiryuu−Kyouya】
渋谷の街で樹里と出会った少しチャラチャラした金髪の青年。
大学生(?)らしい。札束をこよなく愛す男。
柴崎雄二【Shibasaki−Yuuji】
樹里の幼馴染。家出した樹里を住まわせている。
神田真咲【Kanda−Masaki】
何から何まで指揮をとる気品な女性。
—————————
・たぶん本文っぽいプロローグです…
↓
Prologue
高校を卒業してすぐに、自宅を飛び出した樹里は、渋谷でアルバイト探しをしていたところ、金髪の青年・恭哉と会う。
恭哉にもアルバイト探しを手伝ってもらい、様々な場所を駆け回っていた時、突然、黒服スーツの男たちにつかまり、麻酔で気を失ってしまった。
目が覚め、気づくとそこは車の中。周りには年の近いぐらいの人たちが乗っていた。連れて行かれた場所は、人気の少ないゴーストタウン化した街だった。
高層ビルの中へ連れて行かれ、そこでたくさんの試練が樹里へ襲いかかる。
欲望・裏切り・争い・生死等の試練が始まろうとする。
樹里の味方につくものはいるのか————…。
これから、どうなるのか——……。
樹里、そして恭哉の死闘たる日々の幕が切り落とされようとする。
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- Re: 漆黒の風が吹く—生死をかけるGAME— ( No.1 )
- 日時: 2011/03/02 21:17
- 名前: 紫炎 (ID: IzBKD/r0)
第1部
今日もまたアルバイト探ししないとなぁ…
アルバイトチラシを一枚一枚、地道に読んでいき、メモをする。
それを何度も続けていき、最後のチラシを取ってメモをしていく。
テーブルに置かれた、コンビニのツナマヨおにぎりの包装をとり、おにぎりにかぶりついた。
私、樹里は高校を卒業してからずっとこの調子で生活をしている。
生活って言っても、幼馴染ん家に住まわせてもらってるんだけどね。
毎日毎日、アルバイト探し。
高校を卒業した私の友人たちは今頃、大学に言っているだろう。
私だって、以前までは行きたい大学ぐらいあった。
絶対に行きたいと思っていた。
しかし、それも以前まで。途中からかったるくなって諦めた。
だからといって、ボケーと生活するなんてできないし、やっぱり仕事に就いたほうがいいだろう。
でなきゃ、凡人なまま生きていくなんてかっこ悪すぎる。
有名企業に入社して見返してやるんだ。
そういうのも遠い夢となるだろうけど、やるとこまではやっておきたい。次は絶対に諦めることなんてしたくない。
「ただいまー」
玄関から声がする。このマンションに住む私の幼馴染・柴崎雄二の声だろう。
時計を見るともう9時だ。
「雄二、早かったね。」
「あーまぁな。今日はいつもより早く片付いたんだ。」
この人は本当に優しい人なんだ。私は心からそう思う。
でも、いつまでもお世話になるわけにはいかないだろう。
雄二だって、もし仕事先で何かがあって生活が厳しくなるかもしれない。そんな場合、自分だけでも精一杯なのに私なんかまでいたら迷惑に決まっている。
ここまでしてくれた、この人に苦労をかけさせたくはない。
「仕事のほう順調なの?」
「あぁ。何だよ急に」
「私、明日にでもこの家でられるように、アルバイト探し頑張るから」
「そんな、急がなくったっていいよ。ゆっくりしていけって。どうせ昼間はずっと俺、いないし」
革靴を脱ぎながら、そう言い返す雄二。
でも、ちがう。私が言いたいのはそういうのじゃなくて。
「そういうんじゃない!」
つい、大声で言ってしまった。
雄二も驚いた顔で私を見てくる。
雄二、今はそんなに平気でも、絶対あとから苦痛なことが起きると思う。その際、雄二は私のことまで面倒見きれるの。
仕事なんて、すべてが楽なものばかりじゃない。そんなものは一つだってないんだよ。
「落ち着けって、どうしたんだよ樹里?」
「私、雄二には苦労かけさせたくないんだよ。」
「苦労って、そんなの思ったこと今までないぞ?」
「今はよくても、絶対あとからキツくなることがあるんだって」
すると、雄二が私の肩に手を置いて「心配すんな」と言いニッと笑顔を出す。
私は申し訳ない顔で雄二を見た。
雄二の笑顔を見れば心が和らぐ。
けど、この先、雄二のこの笑顔を見られなくなるかもしれない。
でも今は、あんまり言うと逆に雄二も不安になるし嫌気もさすだろう。
一旦、この話はやめよう。
「うん…。ごめん雄二。ありがとう」
雄二の手を取り、軽く一礼した。
本当に雄二には感謝しているんだ。
この先、雄二には心配をかけたくない。困らせたくもない。
夜10:30
コートを着て、ブーツをはく。
「ちょっと渋谷らへん行ってくるね」
「渋谷って。危なくないか?おれも一緒に行こうか?」
「大丈夫だって、雄二は明日も仕事あるんだし休んでて。」
心配そうな表情を隠せない雄二。
私は精一杯笑顔を作る。
「じゃ、言ってくるね」
「本当に気をつけろよ。あのあたりは危ないんだからな」
「分かってるって」
そういうと、パタンとドアを閉めた。
「よっし!アルバイト探し頑張るぞ!」
夜の渋谷へと足を踏みだす。
- Re: 漆黒の風が吹く—生死をかけるGAME— ( No.2 )
- 日時: 2011/03/02 21:44
- 名前: 紫炎 (ID: IzBKD/r0)
第2部
暗い路地。そこにいたのは黒いスーツの男たち。
「分かっているな、お前たち」
一人の男が、つぶやく。
他の男たちは、コクっとうなずく。
男のポケットから数枚の写真がだされた。それを1枚1枚男たちに配っていく。
「分かったな。今夜中に写真にのっている奴らを一人残らず捕まえるんだ。でなければ、あの方がお怒りになる」
そういうと、男たちは少々、肩を震え上がらせた。
「はっ!」
背筋を伸ばし、敬礼をする。
「写真の裏にはちゃんと名前も書いてある」
「もう一度、一人一人名前を言っていくからな。自分の耳でも覚えておくんだ。」
すると、男は4つに折った紙きれを取り出して、それを広げる。
「まず、東京地区に在住されていると思われる者たちだ」
「神埼英助、真鍋さや、小田切信也、江上トシ、結崎可奈、〜〜〜〜〜〜〜…そして、桐生恭哉…。それから…」
「“篠崎樹里”。以上だ!」
解散!といって、男たちがあちこちに散らばった。
一体、この男たちは何者なのか?
- Re: 漆黒の風が吹く—生死をかけるGAME— ( No.3 )
- 日時: 2011/04/07 21:31
- 名前: 紫炎 (ID: IzBKD/r0)
第3部
ガヤガヤ…。人がたくさんいる、渋谷の中を、不安そうな気持を頑張って押さえて、その細い足で進んでいく。途中、ポケットの中からメモを取り出して、それを見ながら、お店の看板に目をやって探していく。しかし、見つけるのにも、そう上手くいかず、深くため息をついて、壁越しに背をつける。そして、もう一度「はぁ」とため息をついて、下を向く。数分ぐらい経ったところで気の抜けた目をして、前方をゆっくりと見上げる。渋谷ギャルといった女の子たちが、ゾロゾロと目の前を歩いて行く。ほとんどの人が、ケータイばっかをいじくっていた。
その時、ケータイが鳴った。どうやらメールがきたようだ。
パカッと開くと、受信箱に3件もメッセージがあるではないか。さっきまで、ボケーと考えていたために、気付かなかったのだろう。メールの内容を見てみると、すべてが雄二からだった。樹里は、心配をかけさせている、察知し困ったふうな顔をする。
『もう渋谷ついたか?なんかヤバそうだったら電話しろよ』
その20分後のメールが
『マジでそっち大丈夫?やっぱ俺も今からそっち向かおうか?』
そして、10分後のが——
『樹里、ぜんぜん返事こないけど、ほんとに大丈夫なのか?』
———————…どうしよ…。雄二…に心配かけさせてる…。
ケータイを、あごのところに触れさせ、じっと考え込む。このまま、雄二にウソで「自宅に帰ることにした」とも言って、身をひそめるか。
そんなことを考えながら、無意識に、道端にでていくと——…
2人ほどの、30代ぐらいの男の人が、取り囲むようにして現れた。一人は樹里の手をつかみ、もう1人は、なれなれしく樹里の肩に手をおいた。樹里はおびえた顔をして、二人をみた。
「君、もしかして、仕事さがしてんの?だったらいい仕事あるよ?」
「あ、あのー…。」
「うん、君にすっごく合ってる。さ、手続きしにいこうか。」
「……っ!やめ…っ、やめてください」
男の人が、樹里の腕を引っ張る。さすがに力が強すぎるため、振りほどけない。しかし、力いっぱいに手を振り続ける。
「あのさ————…もうちょっと、大人しくしてくれないと、
お兄さんたちも男だ。君に手を上げるかもしれないからね?」
そう言われた瞬間、樹里は、「ひぃ…ッ」と小さくおびえた声をあげる。男たちの不気味な微笑みをみて力も抜けていき、うつむく。
その時だった——————————…
金髪の人の手が、樹里の、腕と肩に触れている男たちの両手をガシッ力強くつかんだ、男たちは「いてぇ!」と苦々しい声をあげて、しゃがみこむ、金髪の人は、余裕そうな笑みを浮かべていた。
「駄目っしょ?こんな若い子に、やらしいバイト勧めんのは」
- Re: 漆黒の風が吹く—生死をかけるGAME— ( No.4 )
- 日時: 2011/04/08 17:08
- 名前: 紫炎 (ID: IzBKD/r0)
第4部
男たちは、怯えて一目散へと逃げていった。樹里は、ホーと安心したせいか腰の力が抜けてしまったように、その場に、しゃがみこんだ。金髪の青年は、そんな樹里を見て、面白そうに笑い、手を差し伸べした。しかし、さっきのことがあったせいか、どこか険しそうな表情で青年を、若干にらむ樹里。
「んー?何だよ〜助けてやったんだぞ?お礼ぐらい————」
「ありがとうございました」
即答でいうと、樹里は、青年の差し伸べてくれた手を振り払い、スタスタと歩いて行く。青年は不思議そうに頬をポリっとかく。
(どうせ、また悪い奴でしょ…。だって、ピアスはめてるし金髪だしー…)
ブツブツとそんなことを心の中で思っていると、樹里は、目の前を通っていた、濃いメイクをしたギャルたちの集団とぶつかった。ぶつかりかたが、すごく乱暴で、樹里はその場に突き飛ばされる。「ったたぁ…」と、腰に手を置きながら、ムクッと立ち上がる。
「ちょっと、ぶつかっておいて謝らないとかアンタ何なわけ?」
「マジ、むかつかんつくだけど」
「つーっか何その格好、マジ地味くね?キモー」
連発しながらギャルたちがそういっていくにも関わらず、樹里は、ギャルたちを睨んで、スッと背を向けて歩みだした。ギャルたちは「はぁ?」と声を合わせる。頭にきたようで、ギャルたちの先頭にたっていた女が目の前を平然と歩いて行く樹里の肩をつかんだ。樹里は、「離して」といい、手を振り払う。そうすると、後ろにいたギャルたちが樹里のほうへ近づいてくる。樹里は、焦ったように唾を飲み込んで、ギャルたちを見る。
(絡まれる!!……どーしよ…。私……。)
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