ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 引き摺る靴と殺人本・感想待ってます!
- 日時: 2011/03/05 20:58
- 名前: 真由子 ◆NCebuCi9WY (ID: 87ywO7pe)
こんにちは
知ってる人は知っている真由子です
もういちいち説明するの面倒臭いので手短に。
はい、ド素人です。
そのくせにはスレ何個もたてているという・・・。
とにかくよろしくです。
下手ですが大目に見てやってください
感想くれると嬉しいです。
※荒らし、ユーターン!
※文章が可笑しかったりします
※誤字脱字等ありましたら教えていただけるとうれしいです
という事ですね。
頑張りますのでよろしくお願いいたします。
::本編::
>>1 プロローグ
=第一章=
>>2 ビニール傘
>>4 殺人本
>>5 後悔
>>6 巻きつく手
>>7 元カノの死
::本編::
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- Re: 引き摺る靴と殺人本 ( No.1 )
- 日時: 2011/03/04 18:20
- 名前: 真由子 ◆NCebuCi9WY (ID: 87ywO7pe)
=プロローグ=
ちょうど5年前の9月10日午後4時38分。
僕、三國遊基の兄、三國遊走は交通事故で死んだ。
当時小学6年生だった僕はまだ「死」の意味を理解しておらず、兄はきっと雀の様に起き上がって戻ってくるだろう、なんて馬鹿げた事を考えていた。
が、高校2年生にもなるとそうはいかない。
兄は死んだのだ。
交通事故で———・・・。
残されたものは、その時兄が履いていた「靴」。
ところどころボロボロに擦り切れていたその靴——・・・スニーカーは、事故現場に二足きちんと揃えられていた。
誰もが不思議に思っただろう。
死人が靴を揃えるか、と。
しかし、今ではその事も忘れられている。
僕意外の全員が。
その靴は家に保管されており、あの事故以来、誰も履いていない。
雨が降る中、僕はただ一人。
憂鬱な気分に存分と浸りながらこれからの行く末を考えている。
こんなどうでもいい事に時間を潰せるのは世界中を探しても僕ぐらいしかいないのだろう。
これから、本当にどうしようか。
就きたい仕事も無ければ、絶対にやりたくない、と言う仕事も無い。
とはいえ、適当に決め、適当に就職してもクビになるか自分からやめるか、このどちらかが落ちだろう。
しかし、案外矢っていけるのかもしれないぞ。
そんな自問自答を頭で繰り広げながら僕は大事な事に気付いた。
「・・・墓参りいくの忘れてた」
これこそ、正真正銘の時間潰し男だ。
しかし、あの「靴」と「本」により、僕の運命は大きく変わる。
この時は、あんな悲劇が起こるなんて夢にも思わなかった。
- Re: 引き摺る靴と殺人本 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/04 17:55
- 名前: 真由子 ◆NCebuCi9WY (ID: 87ywO7pe)
=第一章=
「ビニール傘」
窓の外に目を向けた。
雨は未だにちらちらと降っていたが、太陽も顔を出していた。
そしてお茶に付いてくるおまけのように虹がかかっている。
傘を差すほどに雨は降っていないが、差さなければ差さないで濡れる。
遊基は結局傘を差す事にした。
透明のビニール傘。
つまらない、と言ってしまえばそこで終わりだが、何故か愛着が沸いて捨てられない。
それに捨てるほどボロボロってわけでもないし。
遊基はグレーのパーカーを羽織り、顔を歪ませ緑色のきつくなったスニーカーを履いた。
雨は優しく降り続ける。
もうすぐ秋本番だからか、または夕方だからか、少し肌寒い。
遊基は花屋に立ち寄った。
2年位前に出来た近所の「花屋・レイン」。
まだ若い独身で忘れっぽい女店主は花の手入れをしていた。
遊基を見ると「いらっしゃい」と一瞬手を休めたが、また手入れをし始めた。
色とりどりの花を眺めながら水溜りの水を弱く蹴る。
水が靴に滲んで、底の方の色が替わった。
「百合を—・・・3本下さい」
手入れをしていた女店主は
「あいよ」
と不良のように答えると、専用の鋏で百合を丁寧に切りとる。
「お兄さんかい?」
女店主は少し躊躇ったようだが、遊基に訊いた。
遊基は首を縦に振った。
「新聞紙で包んでいいよね?」
と、遊基の返事も聞かずに新聞紙で3本の百合を包んだ。
「線香持った?燃やす物は?」
「持ってますよ。瑠奈さんじゃないんですから。」
遊基がそう答えると、女店主、瑠奈は顔を膨らませた。
代金を払い、店を出ようとしたら
「いってらっしゃい」
と、瑠奈に手を振られたので、遊基もいい顔をして振り返した。
濡れてぐちゃぐちゃになった墓前にしゃがみこみ、がさがさと百合を新聞紙の包みから取り出した。
ぬかるんだ土に足をとられそうになりながらも、無事花立に百合を入れた。
「兄ちゃん、どうだ?綺麗だろ?瑠奈さんくらいに。」
遊基がそうお世辞を言う中、墓はだまってそれを聞いていた。
「それと、ポッキーとか、いろいろ持ってきたんだ」
いかにも小学生らしい考えに天国の兄も呆れているだろう。
遊基はリュックから極細ポッキーと薄塩味のポテトチップスと兄が吸っていた煙草を取り出すと、墓にお供えした。
そして、持ってきた新聞紙に火をつけると、その火を線香に移した。
燃えた新聞紙に水をかける。
線香をあげると、遊基は顔の前で手を合わせ、目を閉じた。
顔を上げる。
ビニールの傘越しに虹が見えた。
「んじゃ、兄ちゃん。また来るよ」
そう墓に向けて笑った。
遊基はぬかるんだ地面の上を歩き出す。
ふと、兄の吸っていた煙草のにおいがした。
未成年だというのに、煙草を吸っていた兄がいるような気がして、遊基は振り向く。
しかし、兄はいない。
「じゃあな、兄ちゃん」
その場に居る筈も無い兄に向けて遊基は手を振った。
遊基はまたるかるんだ地面の上を歩き出した。
- Re: 引き摺る靴と殺人本 ( No.3 )
- 日時: 2011/03/04 19:38
- 名前: ☆★*[桐乃]*★☆# (ID: SC19bw3f)
お!発見!!!
まだ読んでないんだけど(汗)暇があったら読むねwww
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