ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 未定
- 日時: 2011/03/05 15:01
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
はじめまして。くじらです。
コメしてくれると嬉しいです。
- Re: 未定 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/05 15:42
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
第一話
探偵アダム・ルーカスは低血圧で朝が苦手だ。
だから、いつも助手であるエドワード・ロッソにいつも起こされていた。
「先生、起きて下さい!!今日こそ朝市に行くんでしょう?」
「・・・今日は・・・・やめておく・・・また・・明日でも・・」
「はぁ・・・またですか!?」
そう、またである。毎日毎日こんなことの繰り返しだった。
エドワードはいつもいつもこうやってアダムを起こしに来ている。
それが、助手の役目だと思って。
「もぅ!!いいですよ!!僕が朝市で先生の分も買い込みますから!!」
エドワードはいつものようにアダムの家から出ようとした。
そしていつもと違うことに気がついた。
玄関に誰かが立っていた。
そこに立っていたのは警察官のマイク・J・ヴェントと同じく警察官のナタリー・カレンだった。
「何の御用ですか?先生はまだおやすみしているんですが。」
正直エドワードはマイクのことが嫌いだった。
マイクもエドワードのことは好きではなかった。
「ガキには関係ない。」
マイクはエドワードに言うとズカズカとアダムの部屋まで上がりこんで行った。
「おい、探偵。仕事だ、起きろ。」
「ん・・・・。」
アダムはそう簡単に起きるほど寝起きが良い方ではない。
しかし、ナタリーが入ってきた瞬間アダムが飛び起きた。
「イヴ!!」
ナタリーの肩を掴み抱きしめた。
しかし、すぐに離した。
そして体に感じた感触を酷く拒絶した。
「・・・イヴじゃない。・・・あ、カレンさん。」
「おはようございます。探偵さん。」
「申し訳ありません。つい、寝ぼけてて・・・」
「いえ、気にしてませんよ。」
ナタリーはアダムに愛想よく笑った。
「目が覚めたんだろうな?探偵。仕事だ。」
マイクは少し不機嫌そうに言った。
アダムはそんなマイクに微笑みながらうなづいた。
「最近この辺りで騒ぎが起こっているのは知っているな?」
「えー・・・エドワードに聞かないと分からないです。」
アダムはエドワードに目を向けた。
エドワードはアダムに説明した。
最近この町で起こっている事件を・・・。
- Re: 未定 ( No.3 )
- 日時: 2011/03/05 15:52
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
ただただ目の前が暗い。
少年はもうこの生活を4年間続けていた。
そして、その生活は彼が死ぬまで続く。
どんなことをしたって誰も彼の前に光を与えることはできない。
そう、どんなことをしたって・・・・誰も・・・。
- Re: 未定 ( No.4 )
- 日時: 2011/03/05 16:26
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
第二話
「連続殺人事件、ですか?」
アダムがエドワードに聞き返す。
エドワードは真剣な顔をしてうなづいた。
「そうです。しかも、ただ殺すだけではなくて殺した後に必ず目玉を持って行ってしまうんです!!」
エドワードはおびえながら言った。
その様子を見てマイクが馬鹿にしたように笑った。
「まぁ、そういうことがこの町で起きているんだ。俺達がお前のところに来たのはその犯人を捜してほしいということで来たんだ。」
「・・・なるほど。分かりました。協力しましょう。」
アダムは笑顔で言った。
「これが、被害者の名簿です。」
ナタリーが手際よく資料を並べた。
エドワードが興味津々と見ている。
「ありがとうございます。・・・それで、あの、ヘビ達のこと何か分かりましたか?」
アダムが不安に満ちた顔で言った。
マイクはナタリーに目で何かを合図した。
するとナタリーは優しい笑顔でアダムの頬に触れた。
「大丈夫イヴさんはちゃんと見つかりますよ。」
「・・・・はい。そう、信じています。」
アダムは悲しそうな顔に変わった。
「じゃあ、そろそろ俺達は帰るわ。見つけてくれよ、探偵。」
「私にできることは全てやりますよ。」
アダムは顔を上げずに言った。
マイクとナタリーはアダムの家から出て行った。
「先生・・・大丈夫ですか?」
「ああ、なんでもないですよエドワード。」
アダムはエドワードに微笑んだ。
それでもエドワードは不安そうだった。
「さて、朝食を作ってくれるかなエドワード。」
「はい。」
「ありがとう。では、食事を済ませてからのことを言うね。
まず、事件があったところを一通り見に行こう。次にメリーのところに行って、最後にこのマーシー姉弟に話を聞こう。」
「マーシー姉弟?」
「うん。両親が二人とも被害に遭っているんだ。」
「そうなんですか・・・・かわいそうに。」
「・・・早く、犯人を捕まえなくてはいけませんね。」
「先生ならすぐ解決できますよ!!」
エドワードが言った言葉にアダムは黙って微笑んだ。
- Re: 未定 ( No.5 )
- 日時: 2011/03/06 14:04
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
少女が少年を抱きしめた。
「待っていてね・・・。もうすぐだから。」
彼女の透き通った声を聞き少年の体か強張った。
彼女は少年の体を強く強く抱きしめた。
「大丈夫。もうすぐ全部終わるから・・・。」
少年は彼女の体にしがみついた。
- Re: 未定 ( No.6 )
- 日時: 2011/03/06 14:39
- 名前: くじら (ID: CwXyXkbt)
第三話
朝食を終えたアダムとエドワードは初めの事件が起きた人気のない公園に行った。
静かで音がしているのは公園の中心にある汚れた噴水だけだった。
「汚いところですね・・・。」
エドワードが顔をしかめながら言った。
アダムは辺りを見回しながらエドワードの言葉にうなづいた。
「人気もないから、ここを選んだのかもしれませんね。」
「そうですね・・・。」
「先生、あれ・・・。」
エドワードが指差した先には黒いしみがあった。
アダムはポケットから手袋を出し黒いしみの近くに何か落ちていないか探した。
「・・・とくに何も落ちていませんね。」
アダムは周辺を見て言った。
しかし、大きくしみが残っている所の近くに何か文字が書いてあった。
「・・・消されかけていて見えないですが、何かアルファベットが書かれていたようですね。」
「あ、本当だ。あれ?近くにまだ何か書いてありますよ!!」
エドワードが見つけた文字をアダムが読んだ。
「貴方を・・・許します・・?どういうことでしょう?」
「殺されたことを許したんでしょうか?」
「いや、多分これは犯人が書いたものでしょう。震えている様子も無く書かれているので。」
「本当だ!!」
「でも、何について許したのでしょう?殺している時点で許す気なんて微塵も感じませんが。」
「殺してやっと許したのではないですか?」
「そうかも、しれませんね。けど・・・どうして書き残したのでしょうか?」
「というと?」
エドワードが意味がわからないといった顔をしてアダムを見つめた。
アダムはゆっくりとした口調で話した。
「だって、言葉で伝えればいいじゃないですか。それに、犯人は目玉を取ってしまうのでしょう?書いたって見えないじゃないですか。」
「それもそうですね・・・。いったい何がしたかったんでしょうか?」
アダムもエドワードも困った顔をした。
それから残り3件の事件現場に二人は行った。
けれど、どこも何の手がかりもなかった。
あるのはただ一つ・・・
『貴方を許します』
という文字だけだった。
「・・・では、次はメリーに話を聞きに行きましょうか。」
アダムはエドワードに言うと足を進めた。
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