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- ゛狂愛゛〜短編集〜
- 日時: 2011/03/21 15:22
- 名前: 琉已 ◆y3J4S9STM2 (ID: 7n9.prOf)
初めましてっ♪
ヤンデレ系の短編集を書いていこうと
思いますっ!!
宜しくお願いしますっ
『*』←完結
『+』←未完結
林檎*『>>1』(私の彼氏。大好きな彼氏。…最近冷たいのは何故??…空想上の彼氏に依存する女の子の話です。)
密冠+『>>2』(束縛の激しい彼氏と束縛され続ける彼女の話です。)
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- Re: ゛狂愛゛〜短編集〜 ( No.1 )
- 日時: 2011/03/21 15:20
- 名前: 琉已 ◆y3J4S9STM2 (ID: 7n9.prOf)
〜林檎〜
「ねぇ、アタシの事、好き??」
「…毎日毎日しつけぇよ」
私は貴方に毎日その言葉を言って愛を確認する。…それなのにね。最初の頃は笑顔で『好きだよ』って答えてくれていた貴方はもういないの??どうして私に笑い掛けてくれないの??どうして冷たい言葉しか与えてくれなの??
「ねぇ、アタシの事、好き??」
「…しつけぇっつってんだろ!!」
只、『好き』って言って欲しいだけなのに…。貴方は私に怒声を浴びせると出かける準備を始める。
「ねぇ、何処いくの??私も行くわ。」
「ついてくんなよ。会社だ会社。」
冷めた声で私にそれだけ言い放つと貴方はスーツを着て私と3ヶ月前に選んで買ったネクタイをして足早に家を出て行ってしまった。
「ねぇ、今日も遅くなるの??…それより私の事、好き??」
家を出て行ってしまった貴方を急いで追いかけて私がそう叫ぶと貴方は少し迷惑そうな顔をする。…でも良いの。それも貴方の愛情表現だって私は理解出来てるから。
「企画が終わってねぇからしばらく遅くなるっつってんだろ!!黙ってろよ!!」
そう、言い残して私の元から去っていく貴方に抱いている感情を私は抑えきれ切れる気がしないから、今から発散しようと思うの。
—————————……・・・・・・・ ・ ・ ・
『ねぇ、私の事、好き??』
これだけで良い。自分にそれだけ良い聞かせると私はメールの送信ボタンを押す。……貴方の返信が来るのを待って。
…おかしい、おかしいわ。貴方は何をしているのかしら??
……返信が来ない。…ディスプレイに貴方の名前がうつし出させるのなんて待ってられないわ。
『貴方のせいよ。私がこんな風になったのは。』
それだけ文字を打ち込んで私は画像を添付して、送信する。…私の腕には無数の傷がある。貴方に冷たくされた数だけ。貴方の気を引きたいと感じた数だけ。…そして今、またその傷が増えたわ。滴る赤い血液と生々しい傷を撮影して添付すると貴方から確実に返信が来る事を私は知っているわ。
…アレ??貴方にメェルが送れない…。
どうして??どうしてどうしてどうして????
…アレ??貴方の荷物———……。
な く な っ て ル ???
…アレ??それより貴方っテ———……
誰 かし ラ ? ? ?? ?
fin...
(*完結致しました)
- Re: ゛狂愛゛〜短編集〜 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/21 15:19
- 名前: 琉已 ◆y3J4S9STM2 (ID: 7n9.prOf)
密冠
『なぁ、何時帰ってくんだよ』
『男といんの??』
『何でそんな態度なわけ??』
『マジ意味不明だわ、お前』
彼氏から来るメールに目を通すと無意識に小さな溜息が出てしまう。…数ヶ月前に付き合い始めた彼氏…井上 秋斗はある1点を除けばカッコイイし、何でもできるし優しいしで完璧なんだケド…。
「どうしたの??華花。」
友人の里穂が私の溜息に気づいて携帯の画面を覗き込んでくる。
「何コレ…。華花の彼氏…えぇっと確か秋斗君だっけ??ってこんな感じの人なの??」
メールを見た里穂の声は1オクターブ高い。…こういう他人の不幸には興味があるんだよね、この子。まぁ良いケド。
私は里穂に気づかれないようにそっと携帯の電源を落とした。
「うん、ちょっと心配性みたいで…。ごめんね??」
「ううんっ!!気にしないでっ!り〜も欲しいなぁ…。彼氏」
里穂は2週間前に彼氏と自然消滅で別れたらしい。…自然消滅って一番楽な別れ方で羨ましい。お互い、大した精神的ダメージも無いしね。…今の私と秋斗が別れたらきっと秋斗は———…
狂っちゃうと思うから。
—————————……・・・・・・・ ・ ・ ・
秋斗の連絡がしつこいせいかいつもより早めに私と里穂は解散をして、それぞれ帰路に着いた。
「はぁ…。なんだかなぁ。。。」
素直に『楽しめた』と感じられず、また溜息が漏れる。
「あ。電源付けるの忘れてた」
私は先ほど電源を切った携帯を『Bear』の限定物のジーンズから取り出して電源を入れる。
『受信メール:38件』
『着信:46件』
携帯にうつし出された文字を見て唖然として、言葉を失う。…38件…???変なサイトにでも私、登録したの??迷惑メール??…なんだか凄く嫌な予感がしてメールボックスを開くと其処は『井上秋斗』という名前で埋め尽くされていた。
『何なの??』
『何で電源切ってんの??』
『俺、何かした??』
『お前、マジウザい、消えろ』
『無視してんじゃねぇよ』
『キモイしウザいんだけど連絡よこせ』
『やっぱ浮気かよ』
『別れたいなら俺にちゃんと言えば良いだろ??』
『ごめん華花、酷いね俺でも連絡が欲しいんだ』
『もう酷い事言わないから返信かメール頂戴。』
『許してくれないの??』
私の眼球にうつし出されるメールを見ていると眩暈と恐怖がふつふつと湧きあがって来た。
「…もしもし??」
『あっ!!華花??お前何で携帯の電源切ってんの??』
『とりあえず』と思い、秋斗に連絡をすると1コールで秋斗は私の連絡に応じた。
「ごめん、でも友達と遊んでんだから…。」
『はぁ??だったら彼氏のメール無視すんの??意味分かんねぇ』
「違うよ…。でもさぁ、3時間しか経ってないのに何でこんなメールとかしてくんの??意味分かんないのは秋斗だよ。」
相変わらずの秋斗の態度にムッとして少し強く言い返すと『プツッ』という電子音が聞こえた。その後は『プーップーップーッ…』という会話が終わりの音。
Next....
(続きます*)
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