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- 噺屋 ‐ハナシヤ‐
- 日時: 2011/03/23 01:04
- 名前: 八夜 (ID: mTvsqvpy)
嗚呼。
入らしていたのですね。
さあさあ、どうぞ中へお入り下さいな。
此処は“噺”を“騙る”場でございます。
あらあら、そんな嫌そうな顔をしないで下さいな。
おっと、自己紹介が遅れました。
私は“噺”を“騙る”者です。
そうですねえ…八夜とでもお呼び下さい。
さて、私目のことはこれくらいで。
おっと…まだ“噺”は終わってませんよ?
もう少し、此処でまどろんで下され。
何?もう、帰らないといけませんか。
それは、残念ですね。
では致し方ありません。
私目の“噺”を訊いてから、お帰り頂きませう。
ええ、大丈夫ですよ。
死にはしませんから。死には。
それでは“噺”をしませうか。
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- Re: 噺屋 ‐ハナシヤ‐ ( No.1 )
- 日時: 2011/03/23 12:56
- 名前: 八夜 (ID: BvmlmLmy)
まずは、手始めに壱つ話をしませうか。
そんな顔を強張らせずに。
なあに、少しばかり奇妙な話ですよ。
壱、旅館
これは、私の古い友人が聞いた話なんですよ。
戦争が終わり、長い年月が経ち、日本も裕福になった頃。
旅館やら宿泊できる所ができたんです。
ですが、まだ日本も治安は悪く貧富の差もあってか、殺人や盗みが多々ありました。
そして、多く狙われたのが旅館なんですね。
とある旅館では殺人がありました。
そこは二人の姉妹が経営していたんです。
ですが、旅館に強盗が入ったんです。
残念ながらその旅館には姉妹以外の人は誰もいなく、無残にもその強盗に殺されてしまったのです。
強盗は、金目の物を全て奪ったあげく、姉妹が建てたこの旅館を放火して逃走しました。
犯人は結局見つからず、この話は闇に葬られたんです。
何年か経ち、そこに新しい旅館が建ちました。
そこは繁盛し巷からは人気がありました。
しかし、ある日の晩あのように強盗がはいったんです。
その強盗は、板前さんや仲居さんが寝泊まりする部屋に向かいました。
深夜のためかとても静かで変な空気がしたんですね。
その強盗が廊下の角を曲がろうとしたとき、着物を着た女の人が佇んでたんです。
その強盗は心底驚きましたが、何事もなかったかのように話しかけました。
「仲居さんのお部屋はどこですか」と。
その着物を着た女性は無言のままでした。
強盗は不気味に思い、逃げようとしたんです。
殺 シ タ ナ 。
そう聞こえました。
強盗は、逃げようと走りだそうとしたけれど、体は固まったように動かない。
後ろからは、女が床をするような足取りで近づいてくる。
今 度 ハ 殺 サ レ ナ イ 。
強盗の耳元で言ったんです。
その後、その強盗も旅館もどうなったかは分らぬまま。
一つ解かると言えば、その着物の女性はあの姉妹のどちらかだったのでせう。
此処で“噺”はお終いです。
ああ、気を付けて下さい。
あなたの後ろ…
居るかもしれませんよ?
- Re: 噺屋 ‐ハナシヤ‐ ( No.2 )
- 日時: 2011/03/23 18:30
- 名前: クピクピ (ID: gHpB4F6k)
こ、怖い〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!
- Re: 噺屋 ‐ハナシヤ‐ ( No.3 )
- 日時: 2011/03/25 05:18
- 名前: 八夜 (ID: Zqou3CL2)
*
いらっしゃい、クピクピさん。
そんな怖いだなんて。
少しばかり奇妙な話なだけですよ。
ですが、此処へ立ち寄っていただきありがとうございます。
またのお越しでもして下さい。
- Re: 噺屋 ‐ハナシヤ‐ ( No.4 )
- 日時: 2011/03/26 17:19
- 名前: 走 (ID: VGf3vERk)
面白い。
更新楽しみです!
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