ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Fist of light
日時: 2011/03/30 10:39
名前: hikuru (ID: 3CNtvX8U)

は…初投稿です!!(キリッ
 文章下手だけど宜しくお願いします。
※ ・獣人出てきます。特に変な事はないけどw
  ・戦闘いっぱい。でも戦闘表現するの苦手っていう
  ・血とか腸とかが出てきたりします!注意!!
  ・意見、質問、迷惑メール(笑)などなどどしどし募集してます。
  ・更新頻度は…

 世界観
・主に
  獣人 (半分以上、獣人の血が入ってる人間)
  人間 (半分未満、獣人の血が入ってる人間)
  純人間(一切獣人の血が入ってない人間)
 と分けられてます。 因みに一番多いのは人間
・時代的に現代の少し進んだ程度
・獣寄り と 人寄り があっての違いは見た目。
  人寄り:耳、尻尾、毛並み、他部分的な所が獣や動物、または何ら人間と同じ身体を持っていること。
  獣寄り:筋肉や骨格等が人間で五本の指のある手足を持つこと。
 人間の場合でも獣人場合でも寄り方は様々。兄妹でも違うことがある。 

 え?自分でもよくわかってないだろって?
 …………

主人公設定
  隆 流士(たか りゅうじ)
性別 男
年齢 一六歳(高校一年)
種族 獣人 犬 シェパード系
容姿 獣寄り 体育会系
性格 正義感が強い(?) 鉄拳制裁 機械に強い

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Re: Fist of light ( No.1 )
日時: 2011/03/30 10:40
名前: hikuru (ID: 3CNtvX8U)

「—大昔、神と対立した人間と人間を倒すべく神によって創られた理のある獣達がいました」
 隆 流士は頬杖をついて、あくびをした。
 現在3時24分、あと5分もすれば授業も終わり、帰路に着ける状況。流士はこの時間にいつも同じような姿勢でチャイムが鳴るのを待つ。
「神は獣を人間に向かって放したが、理のあった獣達は次第に社会に惹かれていき—」
 これは、この世界に纏わる神話。獣人がどうやってできたのかとかが書かれている本のコピーされた物である。
「ったく、こんなの聞いて何になるんんだよ」
 流士は頭の上部にある耳を掻きながら、小声で漏らした。
「だよなぁ、俺ら既に獣人だしな」
 隣の席の親友、雅吉 明憲が答えた。
「そういあよ、明日って転校生くるらしいぜ?」
「どうせ誰かからの流しだろ、それ」
「耳のイイヤツから聞いただけなんだけどよ、なんか、そうとうな金持ちらしいぜ?」
 転校生なんてどうでもいいが、一つ気がかりなことが流士にはあった。
「そいつは…獣人なのか?」
「ああ、そっか。オマエってよく知らない純人間は嫌いだったな」
 明憲はボタンイヤーを ピクッ とさせて言った。
「別に嫌いなわけじゃないが、単に…苦手なんだ…」
 流士が住む町「世辰町」では、数年前まで獣人を迫害的扱いにしている「人保会」という集まりの本拠地だった。
 幼い頃に「純な人間」から受けた差別が、今も少しだけ心の内を抉っている。
 この学校は世辰町から離れているので、迫害をするような人間は少ないが
 今の
「世界の3分の1が獣人」
 という世界でも、迫害をしたり、理解の無い人間はいるのだ。
 キーンコーンカーンコーン
 チャイムが鳴った。先生の号令で授業を終える。
「はーい、じゃあ終礼始めるから動いちゃダメよー」

Re: Fist of light ( No.2 )
日時: 2011/03/30 10:40
名前: hikuru (ID: 3CNtvX8U)

 この 1—C の担任、浅木 美恵子は欠かさず授業が終わった瞬間に終礼を始めるようにしている。
「どっからか流れたから聞いてるとは思うんだけど明日、うちのクラスに転校生が入るわ。まだ私もどんな子なのか聞いてないんだけど、宜しく頼むわね」
 本当に来るのか。明憲の情報はアテにしてないから、俺は少し驚いていた。
 とうの明憲と言えば…
「へっへーん」
 とまあ、ボタンイヤーをぴくぴくさせ、どや顔でこっちを見ていた。
「なんだよ」
「いやぁ、いつも「俺情報」を信じてないから驚きを隠せない流士に、追い打ちを掛けようと—」
「ちょっと、みんな黙って聞いてくれる?」
 明憲の言葉を遮り、担任がクラス全員に向かって大きめの声で放った。
 大事な連絡の時はこの声で通しているが、今の美恵子先生の顔は何時になく真剣だった。

「実は…ここ最近、世辰町で殺人事件が起きています。しかもそれの殆どが変死体、ありえない形になってる遺体よ、何が起きてるのか解らないけど、くれぐれも行くときは注意してね? あと、隆君も登下校は人気のあるところで帰るようにしてね?」
 周りがザワつき始めた。変死体…確か、

 外傷は全く無く
 内蔵のみが正に真っ二つになってる
 って言う事件。警察も犯人の見当が使ないだとか。

 世辰町と言っても広いし、事件の発生している場所は不規則、被害者も種族に関係なく殺されているはずだ、変な場所に行かない限りは大丈夫だろう。
「以上。じゃあ終礼終わり、委員長号令を—」

Re: Fist of light ( No.3 )
日時: 2011/03/30 10:40
名前: hikuru (ID: 3CNtvX8U)

 帰りの電車の中。俺はつい、事件を聞いたせいか、小さかった頃の両親が殺された事を思い出していた。
 今も鮮明に覚えている、腹から血と見たこともない肉の塊が飛び出していたこと…
「おい、どうした流士? まさか恋の予感とかか?」
 明憲がボーっとしてた俺に声を掛けた。
「何でそうなる。少しボーっとしただけだよ。特に意味はねぇよ」
「そっかぁー、流士もとうとう恋かあ」
「だからちげえよ!」
 明憲は笑いながら俺の耳を弄っていた。シェパード系の獣人の耳が珍しいのか、親しくなった奴の大半が触って来るからもう慣れている。
 …耳を触られるのに慣れているとか哀しいことこの上ないが…
「間もなく、相宮、相宮です—」
「おっ、もうここか、じゃあな流士!」
「ああ、また明日」
 明憲はせっせと電車から降り、手を振った。
「次は、東世辰—」
 東世辰は、人保会の本部が近くにあった場所だ。ただ、海外の獣人連盟に目をつけられ、あっと言う間に取り壊された。
 そういえば、新しく城みたいな住宅が出来ていた様な気がするが、どんなヤツが住むのだろうか…。
「人保会…か…」
 俺の親は二人とも獣人連盟の工作員だった。
 父は俺と同じシェパード系の獣人で、母は純ではないが、見た目は普通の人間だ。
 多分、世辰に住んでたのは人保会の情報を連盟に伝える為だったのだろう。  
 あのムゴい殺し方をしたのも人保会で、人保会を潰せるのが固まったのも、その事件が決定打になっているらしい。
 事件については…あまり詳しく聞かされてない、たまたまそんな状態になっている死体を見かけただけで、死因やどうやって殺されたとか、全てが秘密にされた。
「北世辰、北世辰です—」
「むっ。もうここか…最近考え事が多いな、俺」
 鞄を持って電車を降り、改札に定期を通す。
「おい坊ちゃん、いいもん持ってるなぁ。ちとお兄ちゃんらに貸してくれない?」
 駅から出たすぐそこで、見慣れない顔で俺より3歳位年上の獣人3名が、小学生位の人間を取り囲んでいた。
「ヤダ! これはおつかい用に預かったものだ!」
 えらく強気な子だな…。
「んなこと言わずによぉ、頼むよー。怪我ァしたくないだろぉ?」
 …カツ上げってやつ…か…、ここら辺りのやつじゃないな。少なくとも北世辰の住宅地が並ぶところでこんなことするような馬鹿はいない、と思う。
 だが、
「うわー!誰か助けてー!!」
「うっせえぞガキ! ブッ殺すぞ!」
 なんかこう助けないわけには行かないな。
 俺は、男の子に向けられ振り上げている腕を掴んだ。
「止めろ。お前らココのヤツじゃないだろ」
「あぁ? テメーには関係ないだろ!! 失せろっ! 
 ぶちのめされてーのか?!」
「やれるものならどーぞ」
 隣に居た馬系の獣人が殴りかかってくる。
「遅いっ!」
 掴んでいた腕を離し、その手で馬の腹に一撃を放つ。
「うげぇええ!?」
 馬はよろけたあと、嘔吐しながら悶絶した。
「まずは一人」
「ナめやがって!!」
 今度はさっきまで腕を掴まれていた牛系ともう一人の狼系がポケットから折り畳み式ナイフを取り出していた。
「む…」
 ヒュン! と音をたてて刃物が上に振り上げられた。少し後ろに下がり回避したが、まさか武器を持っているとは予想外だった。
「武器を持たれるとこうするしかない…な」
 地面に放っていた鞄から、「パッと見革の手袋」を取り出した。
「死ねやあぁ!!」
 二人が一気に飛び掛ってきた。
「敵攻勢感情カンチ、キドウシマスカ?」
 グローブが光を放つ
「ああ、頼む」
 すると、グローブの光は一層強く、目映く輝いた。
「毀すぞ、死ぬなよ御二人さん」
「!?—」


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