ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Poker Face
日時: 2011/04/01 12:52
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)

初めまして、不知火です(・ω・)

初の投稿となるので
意味不明な部分が思います。
飽き性なので続くか分かりませんが
暇つぶし程度に
読んでやってください。


展開が遅くて申し訳ないです;

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Re: Poker Face ( No.3 )
日時: 2011/04/01 12:18
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)


高校生活が始まり1年が経った。
1年も経ったのだから
学校の内壁は
十分知り尽くしたはずだった。

なのに……。



ある日の昼休み。
内田がA組へ来て、ちょっといいか、
と声を掛けてきた。
「なぁ、溝内」
「ん?」
内田は言うか言わないか、
困惑した表情をしていた。
「なんだよ、焦らすなよ」
「や、…あのさ」
そんなに言いにくい事なのか?
と言おうとしたが、
もっと話が長くなりそうだから
そのまま話が始まるのを待つことにした。

「フェイスルームって…知ってる?」

ようやく話したと思ったら
何の話だ?これは。
「知らないけど、どこにあんの?」
学校の内壁は知り尽くしたはずだから、
学校にある部屋じゃないんだろう。
そう、思った。
「学校にあるらしいんだよね…」
「いやいや、嘘付け!ないないそんな部屋」
だって学校にある部屋だったら、
普通誰でも知ってるだろ。
内田だって知ってるだろ?
「つか、誰に聞いたの?」
まずそこからだ。
そのフェイスルームっていう部屋が
学校にあるってことを誰から聞いたかが。
もし、本当に学校にあるなら
ソイツにその部屋について、詳しく教えてもらいたいわ。
「桜だよ」
「ええ、桜田?」
内田はうん、と頷いた。
内田が桜って読んでるのは、
桜田が自分の名前が古風だからヤダ、
桜って呼べ、と言われたかららしい。

というか、その部屋の名前の発信源が
桜田とか、本当にあるのか信用できない。
それは多分、内田も思っているだろ。
「じゃあ今度詳しい話聞かない?」
その部屋が本当にあるか、とか
もしあるなら、どんな部屋なんだ?とか。
色々興味深い。
「そうだな、じゃあ明日の昼休みとかB組行こう」
じゃな、と手を振って内田はA組に戻って行った。

昼休み後の授業も、家に帰ってからも、
ずっとそのフェイスルームが
気になってしょうがなかった。


Re: Poker Face ( No.4 )
日時: 2011/04/01 13:42
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)

>>星夜 華凛さん

コメントありがとうございます!
がががが顔面探しです…w
山田悠介さんの親指探しが好きなので
こんなゲーム名になってしまいました(^∀^;)

更新頑張ります〜
ありがとうございました´`*

Re: Poker Face ( No.5 )
日時: 2011/04/01 12:51
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)


1時間目終了後。
1時間の授業がこんなに眠く、長く感じたことは
あるだろうか。
昨日、フェイスルームが気になりすぎて
ろくに眠れなかった。
目の下に隈だって出来ていた。
もう、今からなら3秒で寝付ける気がした。
「薫くん?大丈夫?」
隣の席の沢倉さんが、ほぼ無表情で俺を覗いてきた。
口数が多い方ではないが、陰気でもない。
「寝不足です…」
そんなに仲が良くないから、
なんとなく敬語だ。
「何かしていたの?」
何かしていた、というか…
「考え事…です」
あまりフェイスルームの名前を広げるのも
何か気が引けたため、考え事、とだけ伝えた。
「へぇ〜…」
考え事って何?!とか聞いてこなくてよかった。
よくいるじゃないか、あの、
スカートがすごく短くて、チャラチャラした雰囲気の…。
…沢倉さんが、大人しい子でよかった。
「…あ、それとね」
「ん?」
「敬語じゃなくていいよ」
あ…これは仲良くなれたのだろうか?
普段あまり女子とは関わらないから、
仲良くなれたの基準がよく分からない。
「うん、わかった」
これが俺にとって一番無難な答え方だと思った。

2時間目も、3時間目も、眠くはなくなったが
長かった。
フェイスルームの事で頭が破裂しそうになり、
授業の内容も全く頭の中に入ってこなかった。

そして、ついに待ちに待った昼休み。
俺はすぐさま立ち上がり、C組へ向かった。
「内…」
内田の名前を呼ぼうとしたが、
やめた。
だって内田が2人の女子に質問攻めされてるのだから。
でも…、今はそれより
早くフェイスルームについて知りたくてしょうがなかった。
「内田〜!行こうよ」
内田は俺に気付き、
「ごめん、行くね」
と2人の女子に伝え、こっちへ小走りできた。
その2人の女子は内田を呼んだ俺を一度見たら
ため息をついて、すぐそっぽを向いた。
「何だあいつら…」
「ちょっとしつこい…」
と内田は苦笑い。
妥当だな、と思った。
「そんじゃあ行くか」
おう、と頷き俺達はB組へ向かった。

Re: Poker Face ( No.6 )
日時: 2011/04/01 13:34
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)


「桜田〜」
桜田は4人くらいの女子と固まって話していた。
俺が呼んだだけだといつも見て見ぬふりだ。
内田を見ると即飛んでくるのだが。
「桜ちゃん」
内田が手をクイクイ、とやると
見事に飛んできた。
「昌人くん!何?どうしたの?」
ああえっとね、とまた戸惑っている。
何、早く言えよ、と体がむずむずする。
しょうがないから俺が言ってやった。
「フェイスルームって何だ?どこにあんだ?」
桜田はこっちを見た後、すぐ内田の方を向き直り
「え〜昌人くん言っちゃったの?」
「ごめんね」
と内田が頭を下げると
「大丈夫だよ〜」
俺がこんな事しても許さない癖に。
俺の場合は軽く土下座させられるわ。

桜田は再び俺の方を向き
「で、あんた、信じてないんでしょ」
それは内田も一緒だと思うけど…。
「うん」
桜田の言う事はあまり信用できない。
「っはぁ!馬鹿ね、あったのよ!」
わざとらしいため息が結構むかついた。
「どこにあるんだ?」
「そりゃ学校内に決まってんじゃない」
「んなこたぁ内田から聞いたわ!学校のどこにあんだって聞いてんだ!」
桜田の口調がいちいち頭にきて
ちょっと強めに言ってしまったからか、
一度桜田がビクッとしたように見えた。
クラスの視線も一気に俺に集まった。
「ちょっと…溝内…」
「あぁ…わり」
内田は目立つのがあまり好きではないからか、
移動しよう、と小声で言った。
「そうだな、移動する…ぞ」
なるべく優しく言った。
そうすると桜田は首を何度も縦に動かし、
俺達の後をゆっくりついてきた。

東側の階段はいつも人通りが少ないので
そこで話すことにした。
「で」
と、ただ一文字言っただけなのに
桜田は反応してこっちを慌ててみた。
これ以上は内田に任せようと思い、
内田の肩をポンと叩いた。
「あのさ」
「…うん」
やっぱり内田の話は聞くんだな。
「俺も学校のどこにあるか、知りたいかな…」
内田スマイルで話しかけると
だんだん桜田の調子が戻って行くような気がした。
「えっとね…、理科準備室だよ…」
俺は、ん?と思った。
フェイスルームっていう部屋が
部屋の中にあるのか?
「部屋の中に部屋があるの?」
内田も疑問に思ったようだ。
「…うん、準備室の一番奥のロッカーの中がフェイスルーム」
…普通だとあり得ない。
部屋の中のロッカーの中に部屋?
俺には嘘としか思えなかった。
「ロッカーにフェイスルームって書いてあったの?」
桜田はコクリ、と頷き
「私は鍵持ってなかったから、開けられなかったんだけど…」
そろそろ桜田の調子が戻ってきたと思い、
俺はちょっと気になることを聞いてみた。
「準備室にいったのは何で?」
「先生に、道具持ってきてって言われたから…柳本と一緒に行ったの」
柳本は去年同じクラスになったことあるやつだ。
ほとんど喋らなくて、内気なやつだ。
でも、うるさい桜田が何で内気な柳本と?
「道具準備係だから…」
俺の言いたいことが分かったらしい。
「ほ〜」
「フェイスルームは柳本が教えてくれた」
「喋らないのに?」
教える時って、普通喋るよなあ…。
「喋ったよ。なんだろうね、って」
へえ、喋るんだ。
「だから私もなんだろうね、って返した」
女子相手に喋ってる柳本なんて想像できねえや。
「でね、そのロッカー、すごい古かったから怖かったの」
お前に怖いものがあるのか。
そして、内田はうんうんと頷きながら
真面目にずっと聞いている。
「だから昌人くん言って、一緒に来てもらおうと思ったの」
それじゃあ、俺より内田の方が頼れるって
思ったってことじゃねえか…。
まあ内田頭いいからなあ。
「そっか」
とりあえず、実際本当にあるらしいし
場所も分かったんだから…
「今度3人で行こうぜ」
内田も同じことを思っていたらしく、
「そうだね」
と言った。後は桜田だが…
納得しない様子だったが、内田が居るなら、
という感じで
「…うん」
と言った。


Re: Poker Face ( No.7 )
日時: 2011/04/01 15:01
名前: 不知火 (ID: or.3gtoN)



「ええ?!」
驚いたものだから、思わず発した声が
響いてしまった。
「やべ…」
「いいでしょ?別に!」
桜田はいつもの調子に完璧戻っていた。
内田は笑みを浮かべながら、
「俺はいいよ」
俺はいいよって、別に俺もいいけどさ…けどさ…。
「俺もいいけど…」
「けど何?!」
いやだって、あの内気で喋らない柳本が
僕もフェイスルーム一緒にいいかって桜田に言ったらしい。
そんな姿想像できないし…!
さらに柳本が放課後に行こう、と提案したらしく、
それに桜田が賛同し放課後に、準備室の前に集合
と決まった。
「い、意外だなあ…」
「あっそ!」
あっそって…、投げやりすぎだろ。

そして放課後。
桜田、内田、俺、3人が理科準備室の前にいるのだが
肝心な柳本の姿がどこにも見当たらない。
「柳本くんは?」
と内田が周りをキョロキョロしながら言った。
「鍵取りにいったんだよ〜」
一気に内田に近づき甘えた声で言った。
俺、そういう甘えた声と甲高い声苦手なんだけど。

そして理科準備室の前で
柳本が鍵を持ってくるのを待っていると
少し息が切らせながら
右手に準備室の鍵らしきものを持っている柳本が
走ってきた。
「……鍵」
鍵を桜田が受け取り、
準備室をガラ…とゆっくり開けた。
「おお…」
俺は理科準備室に入ったことがない。
だから、当たり前のことなのだろうけれど
少し感動してしまった。
「あのロッカーだね?」
内田が一番奥にあるロッカーを指差した。
ロッカーは大人一人入れるくらいの大きさをしていた。
「そう」
内田はロッカーをよく観察しながら
「確かにすごい古いね…」
「開けよう」
中身が気になってしょうがないので
とにかく早く開けたかった。
とすると、
「ロッカーの…鍵…ない…って」
「ないの?!」
と桜田。
俺も持っているかと思っていたから
ない、とは思わなかった。
しかも持っていない、じゃなくて
鍵自体がない、って…。
「う〜ん…」
内田がガンガンロッカーの扉を叩きながら言った。
「無理やりなら、開きそうだね」
確かにそうだけど、
一応学校のものなんだしそういう事は
しちゃいけないんじゃないか?
けどなあ…中身気になるよなあ…。
もう開けてしまえば終わる事なんだから…
「あけまーす」
と言って扉を無理やり何度も引っ張り続けた。
「ちょ、薫!」
焦りながら桜田が俺に抵抗するが、
開けるつもりで来たんだから開けないとしょうがない。
と次の瞬間、ガンッと
扉がついに開いた。
中には、黒い闇が広がっていた。
内田がそっと、中に手を入れた瞬間
スッと内田の体が消えた。
ロッカーの中の闇に引きずり込まれたのだ。





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