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・・・交替し〜ましょ・・・
日時: 2011/04/01 18:53
名前: 乃久保 野美 (ID: TI5XYu0n)

(交替し〜ましょ・・・。)
「きゃっ!!」
後ろから、とても強い風が吹いた。

私は、影宮 舞、中学2年生だ。
このごろ、よく強い風が吹く。その吹く前には、
何故か幼い少女の声が聞こえる・・・。
いつも、交替し〜ましょと聞こえる。後ろを振り向いても、誰もいないし、友達と一緒にいても、聞こえないと言い気味悪がって
今は友達はいない。
ブワ!!
まただ、今度も聞こえた。何なのこの声・・・。
なんとなく、聞き覚えのある声。これは
「あっ!!」
私は気が付いた。幼い頃の自分の声だということを・・・。
寒気がした。夏の夕方、この恐怖は家に帰るまで続いた。
私は、走って帰ろうとした瞬間、携帯がなった。
「・・・。」
「も、もしもし?」
「・・・。」
「だ、だ・・・」
「ま〜ちゃん、交替し〜ましょ・・・。」
頭の中は真っ白で、目の前がクルクルと回りそう。
「♪い〜ち に〜い さ〜ん し〜い ご〜お ろ〜く し〜ち は〜ち
きゅ〜う じゅう!!おまけの おまけの きしゃポッポ〜
ポ〜ッと鳴ったら変わり〜ましょ ポッポ〜 ♪」
歌が終わった瞬間、いっきに風が吹き始めた。風は、
私を取り囲んだ・・・。

「んっここ、何所・・・ッ!!」
周りは真っ暗だが、上には何かの形の窓の様な所があって、
そこから見えたのは・・・

幼い頃の自分

多分私は、影の私と今の自分と入れ替わったんだろう。
何度叫んでも、自分には全く聞こえていない様子だ。
自分はスキップする。
私の体も、真似るようにスキップする。
そして私の方を見ると、嫌な笑みを浮かべこう言った・・・。
「♪ 年たったら変わりましょぉ ポッポ〜 ♪」

絶望的だった・・・。

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