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天国から始まる物語
日時: 2011/04/03 12:37
名前: 叶 (ID: lJTa6URm)

こんにちわ。
叶(カナ)です。
荒らし、けんか、中傷は、分かっていると思いますが、お断りです。
コメント、アドバイスは大歓迎!!用語がいまいち分からないのですが・・・。

と、まあ、ここまでにししておき・・・。
早速、始めちゃいましょう♪
気長に更新をお待ちくださいっ。

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プロローグ ( No.1 )
日時: 2011/04/03 12:47
名前: 叶 (ID: lJTa6URm)

人は死ぬと、天へ帰る。
翼は、神の許し。
光は、神の祈り。
天使となり、転生の時を待つ。

天国とは、神の国。
天使たちの住む世界。
終わりのない、そして始まりもない世界。




一話 ( No.2 )
日時: 2011/04/04 15:37
名前: 叶 (ID: lJTa6URm)

私が見た最後は、たくさんの雪が空から降ってくるところ。
雪が降るのに、まわりはあったかくて・・・。
たくさんのおひさまの光と雪に包まれて、私は目を閉じた。
とてもきれいな、私の唯一の記憶・・・

目が覚めると、私はここ、天国に居た。
私が持っていたのは、真っ白な翼と最後の記憶、そして、「レイ」という名前だけ。

まあ、そんなこんなで、私もここに来てしばらく・・・。詳しく言うとなると、ここには時間の単位がないものだから、難しい。
天使は、だいたい私くらいの年の子がなる。お年よりはだいたいがすぐ生まれ変わっちゃうの。未練とかワケありな子は天使として生前の姿のまま暮らすんだ。私は、なんでかって?わたしは、ワケありな子だから。記憶が、死に際のものしかない。単なるミスだって言われたけど、記憶を落とすなんて、さすが私。ドジだなぁ。まぁ、記憶を取り戻すまで、気長に生活しようとしてるの。
天国っていうと、神々しいイメージを持つよね?まさにその通り。雲の上を歩くこともできるってわけ。建物は普通にお店や図書館はある。さすがに、カラオケやゲームセンターなんかはないけど、夢を壊さないためにはいいんじゃないかな・・・。中央には神の家、ゴッドハウス。豪華なお屋敷って感じかな。神殿って呼びなさいっていわれてるんだけど。
まあ、紹介はここまでにしておこうかな。

「レイ。なに、独り言いってんの?」
ひょっこりと私の背後から「アオ」が現れた。アオは私のいいお兄さんってとこかな。面倒見、優しさ、ルックス、どれをとってもベリーグット!私の憧れ。
「ね、なにしてんの。」
アオは聞いてくる。
「別に、なーんにもっ。」
私はクルリと身をひるがえし、真っ白な翼を羽ばたかせて、飛び出した。
「レイってば!」
アオもついてくる。
「あれっ。」
私は急ブレーキをする。
「どうした?」
「あの子。」
私は指を指す。
そこには、一人、たたずむ天使の少女。
切れ長のきれいな目。一言で言うと、まさに天使。ぴったりなきれいな姿・・・。の、はずなんだけど。その子には、天使の証、神の許しであるはずの・・・。
「な、なんで、片方しか翼が無いの・・・。」
そう。彼女は片翼の天使だった。

二話 ( No.3 )
日時: 2011/05/07 13:49
名前: 叶 (ID: lJTa6URm)

彼女はふわり、と笑った。黒髪と黒い目。日本人だ。
「レイ。」
「え。な、何で私の名前を・・・。」
私はびっくりして聞く。
「何でって・・・。」
彼女はぱちくりと目を見開いた。
「レイは、前世の記憶がないんだ。」
アオが私たちの間にわって入った。
「・・・。そう、なの・・・。」
彼女は呆然とする。
「レイは今、不安定だから・・・。
君、前世のレイを知ってるのなら、あまり余計なことはしないでほしい。無理矢理、思いださせたりとか・・・。」
アオが彼女に言う。
「ちょっ。アオ!
私、知りたいんだよっ。自分の前世!」
私はアオに言う。
「レイ。・・・そうね。気長に思い出しましょう。私、手伝うわ。
私は、ナチ。あなたの、親友だったの・・・。」
ナチ、と名乗った彼女は言った。
「親友・・・。」
「そう。親友。一番の友達って意味よ。
私たちは、親友・・・かけがえのない、存在だったの。」
ナチは言った。
「そうなんだ・・・。
・・へへっ。嬉しいな。ナチ。」
私は、ナチにむかって笑顔を浮かべて言った。
「私も、レイに会えて嬉しい。」
ナチは、とってもきれいな笑顔を浮かべて言った。

親友。
嬉しい。とても、とても。
記憶が無い。
それは、自分と現世を隔ててしまう。
だけど、ナチっていう親友がいたこと。これは、私という人が、確かに生きていたっていう、証になるんだ。
私は、確かに生きていたんだね。
天使の私ではなくて、人間として、一人の女の子として、私の記憶にはないけれど、広い広い世界で生きていたんだ。
父という人と母という人が居て、ナチっていう、親友がいたんだね。
そう・・・。
私は、生きていたんだ。



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