ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- LOVE*L∞P
- 日時: 2011/06/24 22:17
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
- 参照: 廻る、廻る、——終焉など、訪れるのだろうか……?
愛は永遠に、廻り続けます。
ボクに与えられたのは、小さな小さな桃色の花がついたピン止めでした。
***
ご無沙汰です、右左です。
初めましての人も、右左です、以後お見知りおきを。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐チュウイ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
■亀更新です
□作者に対する中傷等はお止め下さい
■荒らし、チェンメ等もお止め下さい
□誤字等がございましたら、気軽にお申し付け下さい
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*Table of Contents*
:Character >>03
:第一話 >>04、>>07
*dear guests*
:神楽 妖s :ERio...xxs : 風(元:秋空s
- Re: LOVE*L∞P ( No.4 )
- 日時: 2011/06/04 19:02
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
*第一話*
『死体で始まる夏休み』
五時間目の授業を睡眠で切り抜けたボクは、やっと目を覚ました。
夏の茹だるような暑さが、窓越しにボクを刺激する。
どうしようもなく暑くなり、イライラして横にいるクラスメートを叩く。
筋肉のついてない真っ白な腕はペチ、と軽く音を鳴らすだけだった。
強く叩けない事にも苛立ち、少しだけ不満そうに口を尖らせる。
「いった……くないけど……。 叩くか? 折角団扇で仰いでやってんのに叩くか!」
「煩い、手、止めんな」
長い茶緑の髪を机から垂らしながら、ボクは怠そうに突っ伏す。
ミカヤはボクの眠そうな怠そうな顔を、引き締まらない緩んだ顔で見つめながら団扇をひらひらと動かす。
「顔気持ち悪い、ゆるゆる」
「うるさいわぁ!」
大体アンタがそんなに美人だからいけないのよ! と覚えのない罪を着せられる。
ボクの色素の薄い肌が、日に当たり少しだけ赤くなっている。
「あーあ、焼けちゃってんじゃん。 日焼け止め塗らないからー……」
「もー黙って。 ボクの勝手でしょう?」
鞄からポッキーを一箱取り出して袋から三本まとめて頬張る。
行儀が悪いのは承知だけど、手が汚れるのも嫌だ。 面倒くさがりではない、至って女子高生らしい思考だ。
「あー、くるみんっ! ポッキーあたしにもチョーダイっ」
ポッキーを見たクラスメートがボクの前に来る。
ボクは「いいよ」と短く返し、箱を差し出す。
最後に見えたミカヤの日焼けした手から箱を遠ざける。 反射的にミカヤの頬も膨れた。
「なんでウチにはくれないの?」
怒りの混じった声だ。
「うざいから」
キッパリという物腰に、ミカヤはふるふると震える。
団扇をボクの顔に叩きつけて言う。
「だーもー! そゆの、ウチいけないと思う! 人類皆平等、はい、りぴーとあふたーみー!」
「そーゆーのがイヤなんだけども」
冷たく返す。
周りのクラスメートがクスクスと小さく笑う。
女子高なので、大して変わらない顔がそこらじゅうにある。 みんな、笑顔だ。
「ひどくね! ウチと水里さんの扱いの差、まじでありすぎだよ!」
「水里とミカは比べたくもないケド」
ミカヤの発言で、周りのクラスメートは「彼氏?」と聞いてくる。
幼稚舎から大学まで全て一貫のエスカレーターの女子高で、男性に免疫のない生徒も珍しくはない。
だからこそ、ミカヤの発言は周りに大きく広まっていった。
「ね、ね、男の人ってどんな感じ?」
黒髪で三つ編みの優しそうなクラスメートの山之内さんが、聞いてきた。
アンタの父親と一緒だよ、なんて言葉は言えない。
「手とか、大きい。 一緒にいると安心する」
ありきたりな言葉を並べてみた。
安心するのも強ち嘘ではないので、よしとする。
先程の事をまだ引きずっていたのか、
「ウチは親友なのにー!」
と大きな声で言う。
認めてないし、と心中で悪態をつく。
——これが、ボクのいつもの日常。
「あ、もしかしてその花のピン止め、彼氏からもらったの?」
山之内さんが清楚に笑いながら言う。
ボクは、一瞬少しだけ驚いた表情をしてから、嗤った。
「分かった? ——ステキ、でしょう?」
妖艶に、ふわりと包むように、誰も見た事のない綺麗な笑顔を向けるのだ。
同性でありながら、クラスメートも息をのむ。
嘘だけど、と小さく呟いて。
「何か、言った?」
「いーや、なんでも」
チャイムが鳴り、六時間目が始まろうとしている。
鞄を持って立ち上がり、トントンと靴を鳴らす。
暑い暑い、その場所から。
熱く熱く、ボクを癒してくれる彼の腕の中へ。
「ちょっと、包杷さん待ちなさい。 授業が始まりますよ!」
腹の出たボクより小さい女教師を目線で黙らせ、教室を出る。
「————水里、何してんのかな」
愛しい彼を、思い浮かべて。
心の中で、ボクは無限の愛を騙るのだった。
幸せな筈だった。
嗚呼、何故殺されてしまったの?
何故、ボクに最初に見つけさせたんだい?
何も、彼の家の前で殺されなくても。
- Re: LOVE*L∞P ( No.5 )
- 日時: 2011/06/04 08:41
- 名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
初めまして、ERioといいます。
タイトルにひかれてやってきました\(^o^)/
内容も読みやすいです(`・ω・´)b
これからも楽しみにしております**
- Re: LOVE*L∞P ( No.6 )
- 日時: 2011/06/04 19:05
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
タイトルホイホイですね笑
そう言ってもらえると、嬉しいです
亀更新でごめんなさい
- Re: LOVE*L∞P ( No.7 )
- 日時: 2011/06/20 16:58
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
「あ、蓮乃おかえり」
ソファでくつろぎながら、ボクに柔らかい笑顔を向ける。
ボクの細い腕には、ベットリと血がついているというのに、彼は眼中にないとでも言うようにソレにふれてこない。
ボクが暫く立ち尽くしていると、ようやく水里がボクの腕を見て言った。
「何で腕、汚れてんの。 汚いよ」
それだけか、とボクはため息をつく。
「水里こそ、殺しちゃったの?」
「煩いんだもん。 アイツ、蓮乃の事聞いてきてたけど、蓮乃はアイツの何知り合いなわけ?」
「お友達かなぁ……。 ま、水里には関係ないからだいじょぶだよ」
洗面台に立って、ジャバジャバと水音を立てる。
学校出てから土手で寝るんじゃなかった、とワイルドにしてみた一面を反省。
「蓮乃はさぁ、俺の隣にいればいいんだよ。 ずっと傍にいて、ずっと俺に壊されてればいいんだよ。 余計な事、しなくてもいい。 あんなの、放っておけよ」
ボクの人権無視っすか。
「でもねぇ、水里が補導されちゃったらボクも悲しいからさぁ」
聞きましたか。 ボクのこの優しい彼女っぷり!
蛇口を捻って水を止め、タオルを無視して手を振りながら
「自動乾燥機ー、うにゃーっ」
と言って水里の服に手を突っ込む。
思ったより温かくならなかった。
残念そうに顔を顰めていると、水里がボクの腕を引っ張ってきた。
子供のように髪を弄って、可愛いのは可愛いのだが。
正直、体勢がきつい。 なんか背骨が曲がりそう。 日ごろの運動不足が仇になりました。 あらら。
「フザけんなよ?」
髪を引き千切るくらいの勢いで引っ張られる。 すでに数本抜けたような音がした。
「いだっ……いだだだだだだっ痛い痛い痛いッ!!」
ボクのスーパーな髪の毛が抜けていく。 やばいはげになる、はげるはげる。
だけど水里は離そうともしないし、逆に引っ張る力が強くなる。
「ねぇ水里これ以上いくとボクはげるからぁ!」
「別にいいよ。 愛する自信はある」
いや、この状況で言われてもうれしくねーよ。
愛されてるだのどーのこーのはこの際どうでもいいから。
——このバカをどーにかしてください。
そう思っていたら。
急に玄関が開く音がして、荒い息遣いも聞こえて。
ローファーを履いたまま上がってきたセーラー服を着ている人が、妙にイラついた口調で言う。
「おいこらぁ! 水里てめぇ、女を襲うなっつっただろ!!」
「あー、アリサ」 「なにあれ!?」
衝撃すぎて「ARE」発言が出たが、気にしないでもらおう。
いやね、だって。 思いっきりセーラーを着た人が、男口調。
更に言うと、胸は成長に乏しい……というより、男。
「兎に角髪を放しちゃれ」 「……ボク、オカマって初めて見たよ」「オカマじゃねぇわ、ボケ」
なんだか切なくなってきた、と彼(?)は項垂れる。
「いったいんだけど。 水里、放す気ないでしょ」
「誰もアリサの言う事聞くなんて言ってないから」
「いや、聞けよ?」
どうやら、この人はアリサというらしい。
顔は中性的だし、別に声を聞かない限りどうみても女なんだけど。
口調からして男と判断せざるを得ない。 もうわけわからん。
「あの、えっと、おかま、さん?」
「オカマじゃねーからー!」
「水里と、どーゆーご関係で? まさか、そーゆーイケナイ関係で! ほうほう」「ちげーよ」
もっと口数少ないって聞いたんだけど。 と水里に話しかけてる。
ボクは知的好奇心を擽るモノはだーいこーぶーつっ! なのである。
「俺の、おとーさん」 「DEATH★」
ああ。 今日は悪いことだらけだよ。
クラスメートは殺されるわ、変な人が恋人の父親だと紹介されるわ。
もう、カンベンしてほしい。
- Re: LOVE*L∞P ( No.8 )
- 日時: 2011/06/20 17:00
- 名前: 右左 (ID: 8hgpVngW)
やっと更新できた
終わった。 オトーサン気持ち悪いとか言わないでね
亀更新でごめんなさい(´・ω・)
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