ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

  私は私を壊した / 覚醒剤中毒者
日時: 2011/08/21 20:50
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: 3mpQ0ToE)

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 ───朝、

 欲しい、欲しい、私が叫んでる。
 自分の喉をひっかいて、欲しい、と叫んでる。

 まるで朝になると餌を求めてもがく虫の様。
 腕はぐちゃぐちゃ、頭もぐちゃぐちゃ、

 求めるのは「快感」──、ただ、それしかなかった。



*  *  *  *

      → 注意事項

 □荒らし目的でしたら即退場でお願いします。(中傷等も含む)
 ■チェーンメール等もお断りします。
 □宣伝目的だけで来た方もお断りします。
 ■この話は不適切な内容、単語が含まれます。苦手な方は退場を願います。

 ※その他、常識などが守れない方は退場でお願いします。
 ☆pixiv >>046

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

      → 目次

 Prologue>>001
 001♯ >>002  006♯ >>014  011♯ >>043  016♯ >>080
 002♯ >>003  007♯ >>020  012♯ >>048  017♯ >>083
 003♯ >>004  008♯ >>025  013♯ >>054
 004♯ >>005  009♯ >>032  014♯ >>060
 005♯ >>008  010♯ >>040  015♯ >>077

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

      → 登場人物

 ♀ 藤和 瑠璃 / Towa Ruri (15)
                      覚醒剤中毒者/主人公
 ♀ 橋川 由梨 / Hashikawa Yuri
                      瑠璃の幼馴染/親友
 ♀ 川崎 真紀 / Kawasaki Maki                      
                      ...??
 ♂ 橘 玲 / Tachibana Rei
                      瑠璃の彼氏      ...etc??

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

     → お客様リスト ※敬称略ですいません!

 とも* / yu-hi / 魅音 / クリスタル / 桜ウサギ / レナ / 前城刹那 /
 ゆき /

- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18



Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.4 )
日時: 2011/06/05 11:46
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=17178

→003♯


───また朝がやってきた。


今日は仕方ないから学校に行こう。
んー、はっきり言って、行きたくないけどね。

水筒は絶対必要だね。


「おはよ瑠璃!久しぶりだね、どしたの?」

「おはよー、由梨、うん、ちょっと家の用事でね?」

「そっか、色々大変だね!」


由梨は私の親友。一番信用できる、友達。
けど覚醒剤のことは言わない。言えない。いくら親友でも。

…知られたら嫌われちゃうよ。
由梨にだけは嫌われたくない、絶対に。


早く授業終わらないかな。
なーんにも頭に入りはしないんだけどね。授業ってつまらない。

喉渇いたし、早く休み時間になってほしい。



授業も終わり、放課後になった。やっと帰れる。
ちょっとフラフラするけど、頑張って歩いたよ。
もうペットボトルの中身は既に空だし、自動販売機で水でも買おうかな。

鞄をあけると、注射器発見。……駄目だ、今は駄目駄目。家に帰ってから!
だって、人の目も気になるし……ほら、近くにいるじゃん。

抑えろ私。ほら、財布、財布を出すんだ。


───快感。

                             ぷつり。


薬がほしい…薬が…ほしいっ……!


早く家に帰らなくちゃ。

───薬が私を待ってる。

Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.5 )
日時: 2011/06/05 11:45
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=17178

→004♯


───家に着いた。

さあ、早く快感を。快感が私を待ってる。
もう待ちきれない。

快感の後には苦しみが待っている。その時間が来た。
早く…薬を……!


「…はぁ……はぁ……早くっ……」


注射を腕に打つ。


「……はぁ………はぁ……ふぅ…」


楽になった。しばらくしたら快感が私を迎えてくれる。

あ、携帯が鳴ってる。相手は由梨だった。


「…もしもし?」

『……瑠璃?』

「うん…由梨、どしたの?」

『…あのさ、今日自動販売機の前で何してたの?』

「………え?」


もしかして……覚醒剤使ってることがバレた?
バレてたらどうしよう。由梨に嫌われちゃう。どうしようどうしよう。

注射器を握った手が小刻みに震える。


「そ…それは…ただ…水を買おうとしてただけで…」

『嘘。何かおかしかったじゃん。私声かけようと思ったら走っていったから』

「……おかしくなんかないよ…!」

『そう…?私の思い込みだったかも。ごめん…でも、何かあったら言って』

「うん、何でも言うから、だって由梨は親友でしょ?」

『そだね…ごめん…』


電話を切った。

注射の針の跡……跡が増える程、由梨に対しての罪悪感は増えるばかり。

Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.6 )
日時: 2011/06/07 18:54
名前: とも* (ID: npqOTMbR)

面白いです!(●´∀`●)


以外に面白かった。


書き方うまいですねっ(´∀`)


Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.7 )
日時: 2011/06/07 19:36
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode



>>6 ともさん

ありがとうございます!
意外に…ですか?wwwww

書き方上手いですか?
読みやすかったらうれしいですっ

Re:   私は私を壊した / 覚醒剤中毒者 ( No.8 )
日時: 2011/06/07 19:57
名前: ERio...xx ◆2fprVGDylE (ID: C0UsoifF)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

→005♯


そして、とうとう覚醒剤が発覚する。
私がリビングに居る時だった。


「あんた、何これ」


おもむろにお母さんが私の目の前に出してきた。それは注射器だった。

私は一瞬で冷や汗が溢れた。だらだらだらと流れて行く。
冷や汗が止まらない。止まれ、止まれ。そう言い聞かせた。


「……これはっ…その、友達が渡してきて…っ…」

「これは何なのか……そう聞いてるの、答えなさい」


冷たい視線と言葉がグサリと刺さる。


「………注射器…覚醒剤……」

「何故あんたがこんなものを持ってるの?」

「だからっ……友達に「腕を見せなさい」


間髪を入れずにそう言われた。
私は腕を見せたくなんかない。針の跡だらけの腕なんか。


「や……嫌だっ……見せない…」


抵抗する。やっぱりお母さんの力には負けるなぁ。完敗。
見られちゃった。こんな腕、お母さん、嬉しくないよね。

お母さんごめんなさい。心の中で唱え続けた。


「……この腕…注射の跡なのね?」

「……うん。ごめんなさい…」

「……通帳も、あんたが引き出してたのね…?」

「…うん…ごめんなさいっ!ごめんなさいっ…!」


本心が言ってる。本心がそう告げてる。
何もかも、全部お母さんに話してしまおう。

心臓が引き裂かれたような、そんな気持ち。


「……これは絶対やめないとね…」

「え?」

「ちょっと、こっち来なさい」


私とお母さんは私の部屋に移動した。


「今日から出入り禁止ね。お金も渡さないし、携帯も没収」


…え?出入り…禁止?


「…そんな、そんなっ!お願い!もうしないから!」

「駄目よ、今のあんたは信用できないの」

「お願い!お願いだから!学校には行かせてっ!」


お母さんは私の部屋にある荷物をある程度持ち出した。
そして、鍵を閉めた。こちら側からは……開かない。


「私がいない間はずっとそこにいなさい」

「やだ!ねぇ!嫌だよ、嫌だ!お願い!出して!」


お母さんからの返事は、なかった。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18



この掲示板は過去ログ化されています。