ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 最後の審判 キャラクター募集中!
- 日時: 2011/06/06 19:44
- 名前: ショウタロー ◆mOYvzARW6k (ID: d.8YONjT)
小説を書くのは初めてですので、幼稚な部分(主に文章)があるかもしれませんが、よろしくおねがいします
目次
登場人物 >>1
序 >>2
第一話 >>3
キャラクターを募集中です!
お願いとしては、かなり個性的で強烈なキャラクターを望んでいます!
オリジナルキャラクター募集
キャラ名「」
性別「」
年齢「」
性格「」
設定「」
備考「」
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- Re: 七つの大罪・四終 ( No.1 )
- 日時: 2011/06/05 15:46
- 名前: ショウタロー ◆mOYvzARW6k (ID: d.8YONjT)
登場人物
伊原 清彦(いはら きよひこ) 主人公、少し臆病な普通の高校三年生。
堺 真美子(さかい まみこ) ボクサーを目指す筋肉少女。高校二年生。
欅 晃次(けやき こうじ) よくわからない残虐な男。フリーター。
神前 邦(こうざき くに) 軽そうな格好をした男。晃次と行動を共にしている。大学一年生。
道重 レオン(みちしげ れおん) 巨体の男。晃次と共に行動している。三十二歳。
稲田 美鶴(いなだ みつる) 弱虫な少女。高校一年生。
砂子 士気子(いさご しきこ) 謎の女。
- Re: 七つの大罪・四終 ( No.2 )
- 日時: 2011/06/05 14:49
- 名前: ショウタロー ◆mOYvzARW6k (ID: d.8YONjT)
序
月の光を受けて、白色に輝く海に浮かぶ、三日月の形をした島。森に覆われた島はそこだけがぽっかりと穴が開いたようだった。しかし島の中心だけは特異で、そこには辺りを埋め尽くす木々はなく、代わりに様々な機材に囲まれた大きなステージと、そのステージを囲うようにして傾斜がある階段状の観客席があった。アリーナだった。ただ普通のアリーナと違うところといえば、ステージと観客席の間に鉄格子があることだろう。
突然、スピーカーから甲高い音が鳴る。その不愉快な音で、観客席に座っている、つい先ほどまで眠らされていた約一万人の人々が目を覚ます。
次に、全ての照明が一斉に点けられた。眩い光に皆、目を細める。
照明が点けられた事により、ステージの中心に男が立っているのが分かった。男の姿は逆光になっていて、シルエットしか分からなかった。
男は手に持っていたマイクを口元に近づけて、叫んだ。
「紳士、淑女諸君、ごきげんよーう!」
別になんともない言葉だった。
光に目が慣れてきた観客達は、唖然とした様子で男を見た。それもそのはずで、彼らは自分達が何故ここにいるのかすら知らないのだ。
「おや?皆さんなんだか混乱気味ですねぇ……まあ、そうですよねぇ!突然誘拐されて、目が覚めたらこんな所にいたら、そうもなりますよねぇ」
観客の一人が、いったいなんなんだ!と叫んだ。それを引き金に、回りに伝染をして、観客達は困惑、怒りや、質問など、ざわざわと騒ぎ始めた。
「うーるーさいです!シャラップ!シャラップ!今から状況を説明してあげますから、シャラップ!」
男はすぅっと息を吸って、先程よりも気合の入った、大きな声で言った。
「皆さんは誘拐されて太平洋のどこかにある無人島に連れて来られましたー!つまり家には帰れませーん!」
観客達は驚き、先程よりも大きなざわめきを起こした。
「はいはいはいはいはい!騒がなーい!私の話はまだ終わってませんよー!皆さんには、やっていただく事があるんですからー!」
ふざけるな!やら、家に帰して!やらと男に野次が飛ぶ。時々男に、ゴミが投げつけられた。観客席を立ち上がってステージに上がりこもうとする者もいたが、鉄格子があったので、誰もステージには上がって来れなかった。
男はそんなのにはものともせず、右手を高く上げて、叫んだ。
「さあ、入場ですぅー!!!!」
その声と同時に、アリーナの七つの入り口からそれぞれ一つ、計七つの隊列を組んだ集団が入ってくる。集団は異様な姿をしていて、隊列ごとに皆同じマスクを被り、それぞれライオン、イヌ、オオカミ、クマ、キツネ、ブタ、ヤギと動物だった。そして皆、ナイフ、刀、剣、短剣、バット、斧、槍、弓矢、銃とそれぞれ武器を持っていた。
隊列はそれぞれの入り口から階段を下り、鉄格子の前で足を止めた。
ほとんどの観客達は得体の知れない者達に、怯えている様子だったが、一部の気が強い人間は、その集団に質問を投げかけたりもした。
「さあ皆さんにやってもらうのは一つ、この動物達に殺される、です!」
動物のマスクの集団が、それぞれの武器を構える。
「さあ、七つの大罪を背負いし者達よ!逃れよ、もしくは戦え!」
その言葉が終わると同時に、ヤギのマスクを被った女が、近くに居た男を槍で突き刺し、ブタのマスクを被った男が、太った男の首を斧で切り落とし、キツネのマスクを被った男が金持ちそうな女を銃で撃った。ライオンのマスクを被った女が中年の女を絞め殺し、イヌのマスクを被った男が女をナイフでズタズタに引き裂き、オオカミのマスクを被った女が背の高い男の頭をバットで潰し、クマのマスクを被った女が、逃げ出そうとしている男に弓を打った。動物達の殺戮が始まった。
アリーナは混乱と悲鳴、怒号で埋め尽くされ、人間達は我先にと駆け出し、アリーナを飛び出した。
ステージの中央に立っている男もまた、マスクを被った。
人間のマスクを……
- Re: 最後の審判 キャラクター募集 ( No.3 )
- 日時: 2011/06/05 16:58
- 名前: ショウタロー ◆mOYvzARW6k (ID: d.8YONjT)
第一話
森の中を伊原は無我夢中に、がむしゃらに走る。後ろにはイヌのマスクを被った男が伊原を追いかけている。
「なんで、なんで……なんでこんな事に……」
僕が一体何をしたっていうんだ。伊原はこの状況に苛立ちを覚えた。自分をこんな目に合わせた人間が目の前にいるならば、躊躇なく殺せるのではないか。すでに限界を超えている身体に鞭を打ち、伊原は走り続けた。
イヌマスクの男は疲れていないのだろうか、執拗に伊原を追いかけ続けていた。
呼吸は乱れている、足は震え、意識は朦朧とし始めていた。伊原にはあまり体力が無かった。
「!?」
地面に突き出ていた木の根に足をとられ、伊原は転び、地面に叩きつけられた。疲れと身体の痛みで、立ち上がる事ができなかった。
イヌマスクの男は倒れた伊原の背中を踏みつけ、手に持っていたチェンソーのエンジンを点けた。伊原の耳元でチェンソーの電動音がなる。抵抗する間もない。もうだめだ。尿をちびらせながら伊原は、目をギュッと瞑り、地面に生えている草を掴んで、覚悟をした。
イヌマスクの男がチャンソーを振り下ろす。伊原は唇を噛み締めた。頬には涙が流れていた。下半身は尿で大洪水だった。
なかなか男は伊原を殺そうとしなかった。……。伊原は背中が踏まれている感覚が無い事に気付く。そういえばチャンソーの電動音もしていない。
恐る恐る体を起こし、後ろを見てみると、そこには倒れ込んでいるイヌマスクの男と、それを踏みつける少女が居た。混乱気味に伊原は少女を見つめた。少女はショートカットで、背が低かった。
「……」
視線に気付いたのか、少女は真ん丸な瞳で伊原を見つめる。リスみたいな顔だった。リス顔の少女は急に目を三日月の形にして、くすくすと笑い始めた。
「漏らしたんだね」
いや、哂った。
伊原は顔を真っ赤にした。
「これ、着ときなよ」
少女はハーフコートを伊原に渡した。
「いいの?」
「着ときなよ、それじゃあ恥ずかしいでしょ?」
伊原はありがとうと呟いて、ハーフコートを着てズボンの染みを隠した。ハーフコートのサイズは少し大きめだった。少女の物にしては大きすぎだった。
「君の?」
「いや、コイツのだよ」
「えぇっ!?」
少女は地面に転がっているイヌマスクの男を爪先で突付いた。男は既に息絶えていた。伊原は死体と、死体の衣服を身につけている事に吐き気を催し、すぐにハーフコートを脱いだ。
「あ、脱いじゃうんだね」
「こんなの着れるか!」
伊原はハーフコートを死体に被せ、そして少女を化物を見るかのような目で見た。少女はおかしい。何故、簡単に人を殺せて、そして平然としていられるのか。罪悪感とか、感情はないのか。
そんな伊原の考えを読み取ったかのように、少女は呟いた。
「言っとくけど、感謝されこそすれ、怖がられる筋合いなんてないからね。アナタはマミに助けてくださいって頼んだわけじゃないけど、死にたくないとは思ってたでしょ?それをマミがどんな形であれ叶えたんだから、怖がらないで欲しいな」
少女は死体のそばに落ちていたチャンソーを拾った。
「それに、アナタとマミが同罪って考え方も出来るんだからね」
少女の真ん丸な瞳と、伊原の垂れ目な瞳が見詰め合った。
「アナタが襲われてなかったら、マミはコイツを殺してなかった」
少女はニッコリと笑って、チェンソーを伊原に無理やり持たせた。
「と、いうわけで、マミの名前は堺真美子。気軽にマミって呼んでね。アナタの命はマミが助けたんだから、マミの物。一緒に行動してよね」
マミは親指を立て、ウィンクをした。
「……え?」
状況についていけず、伊原は素っ頓狂な声を上げた。
「ほら、君の名前!マミが教えたんだから、君も教えてよ!」
「え、あ、伊原……清彦」
「よろしく伊原!」
冗談じゃないと伊原が言う前に、マミは伊原の腕を引いて、走り出した。
「それじゃあ、狩りに行こうか!」
「ええぇぇぇええ……」
マミの力は強く、伊原は抵抗することができなかった。
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