ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 【お題】さくらさくら【随時募集中】
- 日時: 2011/06/26 11:25
- 名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=htw64lA_ruM
はじめまして、華京と申します。
今回のは、ネタしか浮かばないのでそれを吐き出す短編集というかなんというか、まぁそんなトコです。
他に作品あるのに何してんだ自分^q^
ちょっと無理だわwwwwwって方はプラウザバックをお勧めいたします。
逃げましたね? 大丈夫ですね?
そろそろ始まりますよ。
迷ってしまわぬように【お気をつけて】
————目次————
———————————
- Re: 【お題】さくらさくら【随時募集中】 ( No.5 )
- 日時: 2011/07/03 21:01
- 名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
- 参照: 元るりぃ・桜音ルリ
彼女は、大量の大根の入った籠を背負ったまま、ただただ乾いた風を受けていた。
足元は熱された一面の砂。
白く黄色くけぶる空気。
熱い紫外線。
体中の水分を根こそぎ持っていかれそうなそこに長く居ても、進展はなかろう、と、彼女はそのまま前へと歩き出した。
巻き上がる砂に辟易しながら、それでも、前へと進んだ。
何故前へ進んだのかと問われれば、なんとなくと返ってくるだろう、彼女の足の運びは、重い。
身体が重くなっていくのを感じてはいたが、それでも、だいこんいっぱいの籠を置いていく気にはなれなかった。
なぜならソレは、彼女が親に収穫を頼まれたものだからだった。
更に言うならば、この水分がいつ取れるかわからない現状で、唯一水分を保っている食物を手放すことは自殺行為であると判断したためだ。
此処が本当の砂漠である可能性もある。
ならば、できる限り生存するための努力をせねばならない。
どれだけ歩いたであろうか。
はじめに目を開けたときに見た太陽の位置は、大きくずれ、雨は足元から顔を上げた。
何か見えるだろうかと立ち止まってあたりを見回せば、砂と岩しかなかったその景色に変化が訪れた。
とはいえ、微かな変化だ。
何かが、ある。
彼女は、そちらへと足を向けた。
「これは……苗?」
そっと手を伸ばした先には、弱々しく風に揺れる、木の苗があった。
この砂漠で。
植物が自然に生えるとも思えず、彼女はあたりを見回した。
きっと、これは人工的なもの。
このように整然と並んだ苗は、まるで実験でもしているかのように様々が揺れていた。
これから日が暮れる。
今日はもう人と出会うことは出来まいが、明日になればもしかしたら人がやってくるやも知れないと、彼女はその苗の根元へと腰をおろした。
じっと揺れる緑を見る。
そして、思う。
言葉が通じる人が来てくれたらいいな、と。
アフリカ大陸でないことを祈って、目を閉じた。
目を閉じているから、暗い。
彼女は、身体が重くて重くて動かないことに気がついた。
瞼も、自分の意思で持ち上げることはとうてい出来ないとわかった。
砂の中に沈んでしまう、と、何故か彼女は思った。
そのとき。
待ち望んだ、人の声が聞こえてきた。
その声の主は、大変だ、と叫んで彼女の方へと駆け寄ってくる。
耳と、肌は敏感にその気配を感じている彼女は、助けて欲しい、と意思表示をしたくても出来なかった。
けれど、偶然にも彼女を見つけてくれた人物は、常識と優しい心を持ち合わせていてくれたようで、すぐに助けを呼ぶように声をあげてくれた。
「お兄ちゃん!! 人が、人が倒れているよ!!」
「人が…? 旅人でしょうか…息はしていますか、砂綾。」
「……うん、大丈夫みたい!」
「そうですか、では、村へつれて帰りましょう。
このようなところで倒れていたのでは衰弱しているでしょうから。」
「そうだね。まってて、誰か呼んでくる!」
「村長にも報告しなければいけませんね。」
「うん!」
そっと、ほっそりとした指が彼女の額にかかった髪をかきあげる。
大丈夫ですよ、と、優しい男性の声が雨の身体の上に降って来た。
彼女は、なんとか、力を振り絞って目を開けた。
そこには、長い黒髪を風になびかせ、目を閉じた美しい青年が居た。
おそらく、お兄ちゃん、と呼ばれた彼。
彼女は彼の姿を確認すると、再び目を閉じた。
- Re: 【お題】さくらさくら【随時募集中】 ( No.6 )
- 日時: 2011/07/03 21:01
- 名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
- 参照: 元るりぃ・桜音ルリ
>>3
いえいえw
>>4
ファジーでお会いしましたねw
短編集っていいですよねー
はい、駄作製作機なりに精一杯頑張らせていただきます
- Re: 【お題】さくらさくら【随時募集中】 ( No.7 )
- 日時: 2011/07/12 17:16
- 名前: 朝倉疾風 (ID: LdHPPNYW)
「彼女」はきっと長けた判断力を持っている子だと思います。
砂漠のような場所で、たとえ重くても大根は水分をとれる
唯一の食物だと、判断しているので。
倒れた「彼女」を助けた兄弟も気になります。
- Re: 【お題】さくらさくら【随時募集中】 ( No.8 )
- 日時: 2011/07/13 18:29
- 名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
>>7
戦えないけど頭の良い子を目指してみました。
もともとは長編の冒頭部分だったのですが、続きが浮かばないので短編になりました。
なのでこれでおしまいでs(ry
- Re: 【お題】さくらさくら【随時募集中】 ( No.9 )
- 日時: 2011/07/20 06:42
- 名前: 華京 ◆wh4261y8c6 (ID: ThA8vNRQ)
私には大切な友達がいる。
入学した時に私と趣味があって、何かときにかけて話しかけてくれた友達だ。
一回目の席替えの時、名前順で彼女と私は席が離れていたため、一緒になろう! と誘って、彼女が私の前の席になった。
私達二人と同じ班になった男子3人は、二人の男子は彼女の幼馴染で、もう一人は学年一位で頭も良い上に、身長の低い小動物のように可愛らしい男子。
しかも彼女の幼馴染の二人も、一人は整った顔立ちに高身長、アルトボイス、女子男子関係なく接せるという気さくな性格で、もう一人も背は高いが声が高く、ほわほわした雰囲気を持った面白い子で、とにかく3人ともとても人気のある男子だった。
アルトボイスの男子、倭流星(やまとりゅうせい)は私の隣の席で、何かと話しかけてきてくれて、からかわれることも多々あったが、それでも前の隣の席のヤツよりずっと優しくて面白かった。
そして、学年一位の男子、萩原亮(おぎわらりょう)も友達と仲良く喋っていたし、話題を作ってくれる優しい奴なので、安堵した。
私の斜め後に座る男子、平田智之(ひらたともゆき)も倭とショートコントのようなやりとりをしていて、笑顔の絶えない日々を、しばらくは送る事が出来た。
今思えば、そこから何かが変わっていったんだろうと思う。
入学してから日数がたつにつれ、彼女は私から離れていった。
他に友達ができたからだろう、彼女も皆と仲良くしたいはずだし、仲良くなるのは良いことだ。
私はそう思って自分のわがままを心の奥底に閉じ込めた。
私も何人かと仲良くなってきた。
でも、一番の友達は彼女だと思ってた。
だから、清里のバスの座席の時、私は彼女と一緒に座ろうとおもっていた。
ほら、彼女が私に向かって歩いてくる。
内心で高揚しながらも、私は平静を装った。
彼女が私の、とても近くに接近し————通り過ぎた。
え? と思った。
何故か泣きたくなった。
彼女は私が立っていた背後の席に座っている3人の女子に、一緒に座ろうといったのだ。
私が視線を向けても、気がついていないのか、いや、気がついているだろう。
でも、目をあわせようともしない。
そして、何より心が痛んだのは、友達の彼女と、学年二位の頭脳をもった女子、そして、愛嬌のある大柄な女子に囲まれて笑顔を見せている、桃色のふちの眼鏡をかけた、小柄で愛くるしい女子。
その女子がいる場所は、前まで私がいた場所だった。
臆病で席から動けない私の所に、皆が集まってきてくれた。
でも、今はもうその場所は私のものではない。
ハッキリ、そういわれた気がした。
中心にいる彼女の笑顔が、勝ち誇ったような笑みに見えて仕方が無かった。
清里のバス座席決めで、彼女以外の人間と隣になる気がなかった私は、バスの中で一人座席を選んだ。
清里当日、私は一番前の座席で一人、隣にナップザックをおいて、それを枕にして寝るフリをした。
背後から聞こえてくる、彼女達の楽しそうな声に、一人静かに泣いた。
数日後、彼女達が教室に残っているところを目撃した。
彼女達は私に気がついていないが、咄嗟に隠れた。
そして、聞いてしまったのだ。
彼女が、私の事を嫌悪感を滲み出させて語るところを。
「アイツ、構ってやってるといい気になってくる」
「今まではウチらのグループにいたのに、あっちのグループの奴らと仲良くしている」
「もういいじゃん。新しいオトモダチと仲良くさせておけば」
「裏切り者にはアイツらがお似合いだよ」
うらぎり、もの。
うらぎりもの。
ウラギリモノ。
なんで? どうして? 色々な人と仲良くするのはそんなにいけないことなの?
わからない。
私は鞄を抱えると、静かに全力疾走して校舎を抜け出した。
七月二十日の早朝。
今日は、席替えをする。
九月の新学期には新しい席になるのだ。
今日席替えをして、彼女と別れたら、もう取り返しのつかない事になる気がした。
私は、どうするべきだろう。
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