ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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-Black Chain-
日時: 2011/07/14 14:08
名前: 桔梗 ◆tZ.06F0pSY (ID: X..iyfAg)


〆挨拶

初めまして、桔梗です。
高校生の癖に暇を持て余す暇人の中の暇人ですorz
絡んでいただけると嬉しいです(*^_^*)
よろしくお願いしますw


〆この小説を読みにあたっての注意事項

ⅰ)グロ描写、暴力表現が出てきます。苦手な方は今すぐプラウザバック
ⅱ)この小説は完全フィクションです
ⅲ)犯罪など取り扱う小説なので、理解し難いという方にはお勧めできません
ⅳ)不定期更新、文章表現力無くてすいませんorz
ⅴ)コメ大歓迎です!しかし荒し、中傷、ひどいダメ出し類のコメをされると精神的にやられます。主に私が←

後悔しないというならばどうぞ見てやってくださいm(__)m


〆目次



〆事柄
【7/14】小説執筆開始しました!

Page:1



Re: -Black Chain- ( No.1 )
日時: 2011/07/17 19:23
名前: 桔梗 ◆tZ.06F0pSY (ID: OXTNPTt9)

『違う………俺はそんなつもりじゃ…俺は悪くない…!俺じゃない!』


俺はその真赤な鮮血を見て、その場に力なく崩れ込んだ。
息絶えた友人の血が目に焼き付く中で、俺はただ自分の中で何かが崩れ去るのを感じた。




【序章:絶望色に染まった世界】




「…でさ、梓が我儘言うもんだから本当困ったよ」

その日は、やけに空に雲が多かったと思う。
風は穏やかであるものの、雲の流れは速い。
時々太陽が雲に隠れ、日の光を遮られていた。

——それだけの、いつもと変わらない日々。
ただ、今日はやけにイライラしていたんだと思う。
と、いうのも全て…俺の隣でノロケ話をしている、俺の親友のせいだった。



「…悠氏?俺の話聞いてるのか?」
「ん、聞いてる聞いてる。お前の彼女の我儘が何だって?」
「“梓”な。親友の彼女の名前くらい覚えろよー」
「…言ってろ。ノロケも聞き飽きた」

…いや、覚えろも何も、知ってるに決まっている。
コイツの彼女…青嶋 梓は、俺・御堂悠氏の幼馴染で、そして…


『……俺の方がずっと前から好きだったのに…』


俺の初恋で、そして現在進行形で好きな人だった。

しかも、コイツ…永光謙一は、タチの悪い事にその事を知っている。
俺が梓の親友の事、昔から梓の事が好きだと言う事。
それを解っていてこの話を繰り返すコイツは…鬱陶しくて、正直羨ましかった。

梓と謙一が付き合い始めたのは、ちょうど二カ月ほど前だっただろうか。
その日は、今日とは違い、雲ひとつない晴天だった。
みんなの前で堂々と告白していた…俺もその場にいたから、ハッキリ覚えている。
いや、ハッキリ覚えているのはそんな事ではなく、告白を受けて頬を紅く染める…

…嬉恥しそうな、梓の顔だったんだ。


「…あのさー、そういえば何でお前彼女作んねぇの?モテるんだろお前」
「————ッ」

コイツ、時々本気で殺してやろうかと思う事がある。
『どうだ羨ましいだろ?』『梓は俺の女なんだからな』——そう言いたげな態度。
それが気にくわない。


「…別に。俺はそんなのに興味無いんだよ」

だから俺は、フッきる事にした。
恋愛に興味ない、恋沙汰には手出ししない。

———振り切ることで、辛さから逃げる。




…嗚呼、タチが悪いのは俺の方かもしれないな。




俺は深い溜息をつくと、謙一の方にゆっくりと顔を向けた。


「…で?最近彼女とは上手くいってるのか?」

「あー、ビミョ。つーかさぁ、前々から俺思ってたんだけど、アイツ我儘過ぎなんだよな」



…その時雲が太陽を遮った。

嫌な予感がした。
謙一の口ぶりからして、おそらくではあるが、きっとそうなのだろう。


「この前だってアレ買えコレ買えだの…自分でそれくらい買え!ってな。
 それにずっとイチャイチャしてくるんだぜ?束縛されてるみたいでイライラすんだよ」
「…」


「あの女とは別れるよ」


————ッ!
あぁ、その通りだった。予想通りだった…!

「…テメェそれは身勝手すぎるだろ…」
「はぁ?何でだよ…あんなに鬱陶しくされると疲れるっての。むしろ俺被害者だし?それに———」



「俺、もう一人女いるから」



この瞬間だった気がする、何かが音を立てて崩れたのは。



「俺」が最後に見た映像は、俺が謙一を土手の下へ突き飛ばした瞬間。
友人の歪んだ顔、ソイツを突き飛ばす自分の腕。

何もかもが遅くて、もうどうしようもなかったんだ。












土手を下りやすくするために、コンクリートで作られた階段。
その一番下で、血を流して倒れる友人。


何もかも信じたくない。
何もかも忘れてしまいたかった。









———そしてただただ、怖かった。

















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