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Lost technology~機動殲滅システム~
日時: 2011/07/16 09:47
名前: 1/5寸釘 ◆eZjnGnM.hU (ID: dOE8t2iG)

†プロローグ†

「——PMAS00-1、PMAS00-2のプログラム、作成完了しました。
データ書き込みと起動開始まであと十分です」
陶器のような純白の空間の中、白衣を身にまとった女性が言った。
彼女の目の前には、同じく白色のベッドにもの言わぬ屍の様な黒髪の男性と金髪の女性が乗せられている。二人とも平均的な体格で、体には幾つものコードが接続されており、その導線の先では幾つもの機械がプログラム通りにデータを弾き出していた。
「分かった。プログラムの書き込み中は絶対に異常を起こすな。
何かミスが発生したなら一大事だ」
近くに立っていた男性が喋った。彼は目の前のモニターに何かを打ち込んでいる。
表情は険しく、顔には脂汗が浮かんでいた。





「入力完了まであと五分」
暫くすると、男性の覗き込んでいたモニターにそう表示された。
研究員のような容姿の二人は、壁に掛けてあった時計に頻りに眼をやる。

「入力完了まであと三分——」
 機械が再び情報を表示しようとした刹那、激しい揺れが空間を襲った。
PMASと呼ばれていた二人はベッドに固定されていたようだが、研究員はその衝撃に耐えられず、清楚な床に倒れ込んだ。だがそれは一時的なものだったようで、軽くふらついてはいるものの、二人はすぐに立ち上がった。
「早く逃げるぞ! 崩壊する!」
まだ揺れが収まらない中、男性が言った。
「でも、PMASがいます! あいつらを放置していたら——」
「大丈夫だ! ここが崩壊したら、いくら強化金属でも耐えられんよ。さ、行くぞ!」
食い下がる女性を無理に納得させつつ、男性は女性の腕をぐいと引く。
壁に向かった彼は瞬間的に何かを呟くと、そこの壁は叩き割られたように崩れ、一寸どころか一尺も見えない闇が広がった。

二人はそこに飛び込み、空間にはベッドに乗せられた二人が残された。





数分後、その空間は音を立てて消失した。




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初めまして。又はこんにちは。1/5寸釘と申します。
元々某掲示板で書かせて頂いていたのですが、ちょっと理由があって移動してきました。
プロローグは使い回しです(コラ
取りあえず、また書く事があったら追記して行きます。

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