ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 悪夢 〜華〜 留守にしてます
- 日時: 2011/12/16 18:31
- 名前: 桃犬 (ID: vWi0Ksv5)
小説カキコには初投稿させていただきます。桃犬(ももいぬ)です。よろしくお願いします!
・悪夢 〜華〜 リスト
1、夜中の目覚め >>1
2、花の中の少女 >>2
3、13世紀の茶 >>3
4、仕事仲間たち >>4
5、刑事事件の依頼 >>5
6、豚に真珠 >>6
7、東都警察署 >>7
8、信じがたい光景 >>8
9、容疑者の証言 >>9
10、血塗られた花 >>12
イメージ画(自作)
・悪夢 〜華〜 >>10
・早瀬里桜(海ver) >>11
・森川瑞季(森ver) >>14
期間限定(〜8/20)オリキャラ募集 >>13
- Re: 悪夢 〜華〜 ( No.1 )
- 日時: 2011/07/20 16:14
- 名前: 桃犬 (ID: K6rfcNSS)
はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・
流れ込むそのイメージにうなされ、すぐに目が覚めてしまう。少し頭が痛いような気もしなくない。
私は寝室を出た。
「お嬢さま、一体どうなさいました」
驚いた・・・こんな近くにいたとは。
「あら丁度よかったわ、水無月。今何時かしら」
「夜中の2時でございます」
さらに驚いた。ほっといたら昼まで寝てそうな自分がこんな時刻に起きるなんて思いもしなかった。
「ハーブティーくれる?眠れないの」
たちつくしていた執事は一礼をして、そそくさとその場を去っていった。
私は食卓にむかう。
それにしても、悪夢なんていうのは不吉な象徴としか考えられない。ドラマの見過ぎか?どんな夢を見ていたのか、忠実に思い出そうする。
- Re: 悪夢 〜華〜 ( No.2 )
- 日時: 2011/08/12 23:00
- 名前: 桃犬 (ID: ptyyzlV5)
私、浜谷巳紀(はまや みのり)24歳は東京都清瀬市に住む弁護士。兼、皆のいうところの『お嬢様』である。
父、浜谷巧(はまや たくみ)が稲城セントラル病院の院長となってから一躍『浜谷家令嬢』となってしまった。
しかし令嬢というのも楽ではない。他人の目からみれば、ちやほやされていいご身分なのかもしれないが、こっちはこっちで気が気でないのだ。もし、同僚に変な目で見られたらどうしようだとか、帰りにつけられたら大変だとか、ハラハラしてしょうがない。
さて、悪夢の話をしよう。丁度いま、食卓の席についたところだ。
夢の中、花のある場所で1人の少女が血のついたナイフを持って泣いていた。
「どうしよう・・・私のせいだ・・・」
少女は私に背を向けている。
「お姉ちゃん・・・!ねえ、お姉ちゃん!!」
呼びかける先にはその子の姉らしき人物が横たわっている。
私が声をかけようとするとその子はふりかえって私をみた。
「私、わたし、ワタシ・・・助・・け・・・て」
- Re: 悪夢 〜華〜 ( No.3 )
- 日時: 2011/07/21 17:01
- 名前: 桃犬 (ID: K6rfcNSS)
「お嬢様、顔色が悪いようですが」
水無月がハーブティーを机の上に置く。
「え、そ、そうかしら」
無理矢理笑ってみせる。
夢の話なんかしても馬鹿にされるだけだ。
「何かお悩みごとですか?よかったら私に」
「なんでもないわよ」
「・・・そうですか」
きっと気のせいなんだ。昨日は出張で大阪までいったものだから疲れてるだけなんだ。
私はそう思うことにした。
「これは?」
「サンタ・マリア・ノヴェッラのティサーナ・リラックスでございます」
ふーん。サンタ・マリア・ノヴェッラといえば、フィレンツェで800年栄えてきた世界最古の薬局だ。なかなかセンスがある。いい香りだ。
- Re: 悪夢 〜華〜 ( No.4 )
- 日時: 2011/07/21 19:14
- 名前: 桃犬 (ID: K6rfcNSS)
ハーブティーを飲み終わった後、私は再び寝室に戻り、眠りについた。
不思議なことに悪夢はさっぱり消えていた。なんだ、やっぱりなんでもなかったんだと安心する私。
朝、気持ちよく眠れた私はなぜか早起きをした。その光景に水無月たちは驚いていた。へへん、私もやれば出来るんじゃない。
せっかくだから早く事務所に行った。浜谷法律事務所。ここが私が独立して創った仕事場だ。
「おはよ」
「お早うございます」3人の事務員が揃って挨拶した。
1人目。早瀬里桜(はやせ りお)私が開業してから最も早く入社してきた女社員。私のアシスタントである。顔はかわいいがなめたら危険。女は怖い、以上。
2人目。森川瑞季(もりかわ みずき)超真面目。少なくとも私は彼女がサボっているところを見たことがない。会計が担当。最近、数検1級をとったらしい。
3人目。新谷樹霧(にいたに しげむ)こいつさえいなければ。私は何度そう思っただろう。大問題児。ニックネームは「豚に真珠」。
- Re: 悪夢 〜華〜 ( No.5 )
- 日時: 2011/07/21 21:30
- 名前: 桃犬 (ID: K6rfcNSS)
「先生、今日は急ぎの用事でも?」と早瀬さん。
「ううん、気まぐれよ」
今は午前7時前。いつもは8時くらいに来る。
「朝早く、お電話が入ったのですが。三津井はな(みつい はな)さんという方と面会をしてほしいと」
「わかったわ。どこに行けばいいのかしら」
「東都警察署です」
「け、け、警察署!?」
ほとんど民事事件ばかり扱う私にそのような話が来たのは久しぶりだった。
「じゃあ、スケジュールくんどいてちょうだい」
「わかりました」
「珍しいな、能なし弁護士にそんな話」
「聞こえてるんですけど」
出た出た、問題児発言。だいたい、上に向かってその態度はなんなのよ!
「だって本当の事だしなあ」
「・・・」
言い返せない。こいつは先日のIQテストで私よりも好成績だったのをいいことに・・・
「今度、森川とやってみようかな」その指先は森川さんに向かっている。
「いや」即答。
「なんだよ。もしかして俺に負けるのがこえーのかよ」
「黙れ、豚に真珠」
出た!森川さんの『豚に真珠』発言。
この掲示板は過去ログ化されています。