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- 俺と変人達の勇者お供学
- 日時: 2011/08/02 08:32
- 名前: 王翔 (ID: /cDu3FaZ)
はい、王翔です。
ファンタジー……学園ものを書きます。
駄文ですが、よろしくお願いします。
感想・指摘など待ってます(・ω・♪)
◇世界観◇
多くの勇者が溢れる時代……多くの勇者育成学校と勇者のお供を
育成する、勇者お供育成学校があった────
勇者学校に行くつもりが間違ってお供育成学校に入学してしまった
アルカラは…………
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- Re: 俺と変人達の勇者お供学 ( No.1 )
- 日時: 2011/08/02 08:31
- 名前: 王翔 (ID: /cDu3FaZ)
第一話
雲一つない空は心が溶けそうなほど鮮やかなブルーで苦虫を噛み潰すような思いをしている俺をあざ笑うかのように綺麗に澄み渡っていて、忌まわしいことこの上なかった。
俺は身体から、焦りや暗いものが出てくるような感覚を覚えながらも目の前に建つ大きなどこかの国の城を連想させるような校舎を見上げた。
勇者お供育成学校───俺は、やってしまったのだ。
恐らく今後の人生に関わるであろう重大な失敗を……
─────勇者育成学校に行くつもりが間違ってここに入学届けを出してしまうと言うとんでもない失態。
自分に対して苛立ちを感じ、それと同時に時間を巻き戻したいとすら思った。
ここを卒業しても、勇者にはなれない。そう思いながら忌々しそうに校舎を睨みつけていると背後から殴られたような衝撃を覚える。
「何するんだよ!?」
そう言いながら背後にいた人物を睨みつけながら怒声を浴びせた。
背後にいたのは、金色の髪を鶏の鶏冠のように立てたバカで暴力を振るいそうな───不良、だよな?
「そこ邪魔なんだよ!最近の新入生は礼儀もなってないのか!?」
「あー……」
厄介だな……こういう奴は、話とか通じないからな。
どうすべきか模索していたところに何者かが割り込んできた。
漆黒の髪に燃えるような瞳の青年だ。
「何だお前、いきなり……」
不良が掴みかかろうとした瞬間、青年は腰に携えていた刀を鞘から抜き放ちまっすぐと不良の首筋に突きつけ静かに言い放つ。
「下級生の注意をする前に自分を正せ」
「お、覚えてろよ!」
不良は、まるで漫画にでも出てきそうなベタな捨てセリフを吐き捨て忌まわしそうな表情で走り去って行く。
「……大丈夫か?」
表情を変えることなく尋ねられ、俺は頷くと同時に答えた。
「あ、ああ……」
何だか、何かがこみ上げてくるような気がする。胸が苦しいと言うか、心臓の脈打つスピードが急激に上昇して顔が熱くなるような────恋だ!これだ!
俺はどこからか異常発生した勢いに任せ、その青年の手をがっしりと握り、口を開く。
「助けてくれてありがとな。俺、アルカラって言うんだ。お前は?」
「セガだが……」
「お前のこと好きになったんだ!だから、俺と付き───」
「断る」
全てを言い終える前に、遮るように断られてしまった。
俺の後押しをしてくれていた勢いは一気に消え失せ、次はダラダラと尋常じゃないほどの冷や汗が流れる。
「な、なんでだよ……?」
セガは複雑そうな表情をして顔を背け、
「同姓は対象外だ。お前───男だろう」
「心配いらないって!俺、パンを食べると性別が変わるからさ!うん、それに元々は女だしな」
これは、本当のことだ。
俺はマセルと呼ばれる種族でパンを食べると性別が変わる。
これなら大丈夫だろうと顔を上げ、セガを見上げたがセガはいまだに複雑な表情で俺を一瞥。
「断る。俺は恋愛に興味はない」
静かに言い放った。
振られた、のか。次はズキズキと胸が痛むような感覚が襲ってきて、精神を落ち着かせようと上空を見上げたが、空は相変わらず俺を嘲笑うかのように綺麗に晴れ渡っていて忌々しくてたまらない。
「う…うああああああああああああ!!うぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!ホギョーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「お、おい、うるさい黙れ」
「ふぎいいいいいいいいいいいいいいい!!」
辛くて辛くて、叫ぶしかなかった。
「黙れ!!」
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