ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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99の扉 −死のゲーム−
日時: 2011/08/10 23:46
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://99notobira

 ある日目が覚めると知らない部屋にいた。

俺の他にも10人ほどの人達がいる。

座っている人、立っている人、うろうろとしている人。

様々だ。

 部屋は白で統一されている。

円形の部屋になっていて、壁にはたくさんの扉がある。

その為、一つ一つの扉が少し細くなってはいるが、

かなり広い部屋の作りとなっている。

 俺はどうしてここにいるんだろう。

どうやってここに来たんだろう----------。




 初めまして、でしょうか?
茉由(まゆ)です(^^)
コメディー・ライトの方でも小説を書かせて頂いてます。
良ければ此方も宜しくお願いします♪



目次 >>1

来てくれた人 >>2

登場人物 >>3

お知らせ

コメディー・ライト小説作品 >>4

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Re: 99の扉 −死のゲーム− ( No.5 )
日時: 2011/08/10 23:53
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://nekketusennsei!syousetukakiko

 部屋の中には、一つの丸いテーブルに10脚の椅子が並べられている。

扉には1から99までの数字が書かれており、

100枚目だけは数字ではなく天使の絵が描かれている。

机の真ん中には画面があり、映像が飛び出す仕組みになっている。

映像はまるい球体がまわっているだけで変化はない。

 「君も気がついたらここに?」

知らない男が声をかけて来た。

多分自分と同い年位だ。

「ああ。君は?」

「僕は高校三年生の宮川 愁」

愁はにこりと頬えんだ。

 愁が名乗ったので自分も自己紹介をする。

とりあえず、ずっと独りでいるよりは落ち着くので知り合いが出来て良かった。

Re: 99の扉 −死のゲーム− ( No.6 )
日時: 2011/08/11 00:35
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://nekketusennsei!syousetukakiko

突然映像が切り替わった。

音楽も流れたので皆が反応する。

俺も映像を見た。

 映像には顔を白く化粧した人間が映っている。

顔の大きさなどからして、多分男だ。

『おはようございます。

皆様お目覚めになられたようですね』

 声は機会で変えられている。

部屋にいる人間数名が悲鳴をあげた。

『早速ここに来て頂いた主旨をお話しますね。

【人間】とは理性を保てる生物です。

ですが、それを保てなくなった時、

それらはどのような行動をとるのでしょう』

 「意味不明だ!

早くここから出せよ!

仕事に遅れてるんだ!」

さっきまで黙っていた者達が急に騒ぎはじめる。

『私は実験をしてみようと思い、皆様を招待しました。

勿論、実験料金は支払います。

しかし貴方達を閉じ込めるだけでは意味を成しません』

 俺達は実験台ということなのだろうか。

話しを聞くにつれて訳が分からなくなってくる。

固まって声を発せない。

愁も固まって映像を見つめている。

『そこでゲームをするという考えを思いつきました。

皆様にはそれに参加していただきます。

拒否権はありません』

 ゲーム?

理性を失うようなゲーム。

そんなものは存在するのか?

『では、ルールを説明します』

Re: 99の扉 −死のゲーム− ( No.7 )
日時: 2011/08/11 13:51
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://nekketusennsei!syousetukakiko

 『ルールは単純です。

この扉のどれかが外の世界へとつながっています。

そこから脱出できれば、貴方達の勝利となります。

しかし、それ以外の扉に入ってしまうと……。

地獄へ落ちるでしょう』

地獄へ落ちるって……。

それは死をあらわしているのか?

『このゲームにはタイムリミットがあります。

今のところ24時間です。

タイムリミットがすぎれば、貴方達は全員失格です。

その瞬間に毒ガスがここにまかれ、

貴方達全員死んでしまうでしょう』

「死ぬだって!?

ふざけんじゃねぇよ!!」

 また騒ぎ出す。

それを見た白い男が嬉しそうに笑う。

どうやらこっちが見える仕組みになっているらしい。

 『しかし、タイムリミットをのばす方法が一つだけあります。

扉の一つに天使の絵が書かれていますよね?

その扉のなかに入るだけです』

Re: 99の扉 −死のゲーム− ( No.8 )
日時: 2011/08/11 14:48
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://nekketusennsei!syousetukakiko

 「それだけ……?」

隣にいる愁がつぶやく。

俺も思った。

 それなら何度も扉に入れば、ずっと生きられるではないか。

それよりもこのゲームは本当なのか?

何かのドッキリ番組では?

しかし本当だとすれば……。

簡単に動くわけにはいかない。

安全にここから出るには、今は黙っておくのが最善の方法だ。

 『では……。

ゲーム スタート--------』

Re: 99の扉 −死のゲーム− ( No.9 )
日時: 2011/08/12 10:31
名前: 茉由 (ID: AUvINDIS)
参照: http://nekketusennsei!syousetukakiko

部屋には泣いている奴、叫んでいる奴。

精神が安定しているのは俺と愁だけだ。

といっても、ギリギリで保っている状態だ。

 とりあえず落ち着かせるために、俺は状況の整理をはじめることにした。

 ここにいるのは全部で10名。

女が3人、男が7人だ。

 白い男のことはとりあえず【管理人】と呼ぼう。

管理人はゲームの説明をした。

タイムリミットの24時間までにここから出る。

扉のどれか一つが正解の扉。

まだ誰も扉を開けていない。

天使の絵の書かれた扉もまだだ。

 しかし扉を間違えれば死が待っている。

 こんな感じか。

24時間もあれば考える時間は充分ある。

「だれか携帯持っている人はいませんか?

他にも脱出出来そうなものとか」

 誰も答えない。

答えるとこのゲームを認めることになってしまうからだろうか。

「俺持ってる」

 愁が答えた。

「つながる?」

「ちょっと待って……。

無理だ、つながらない」

 これで警察に連絡するという希望はたたれた。

 このまま黙っていても仕方がない。

何か話し合わなければ。

 「なあ、お前ら二人はあの男の話しを信じてるのかよ」

さっきまで座っていた男が突然立ちあっがった。

よく騒いでいた男だ。

俺と愁のことを思いっきり睨みつける。

「信じるもなにも黙っているだけじゃここから出られない」

「そうですよ。

皆で話し合いませんか?」

「もしかしてお前らがこれを仕組んだんじゃねぇか?

こんな状況で落ち着いてられるなんてありえねぇからな。

しかも年も近そうだ。

高校生くらいか?

いかにも餓鬼が考えそうなゲームだ!

おい皆聞いてくれ。

犯人はこいつ等だ」


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