ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

私とあなた。
日時: 2011/08/10 21:05
名前: 青蛇 (ID: cMSoX1Ah)

皆様初めまして、青蛇-aohebi-という者です。


小説カキコには以前まで小説をUPしていたのですが、
これからは心機一転として名前も変え、新たな小説を書こうと思います。


更新頻度は遅くなると思いますが、そんな小説でも見てくださる方、温かい目で見守って下さいw



【プロローグ】>>1
【登場人物】>>2

Page:1



Re: 私とあなた。 ( No.1 )
日時: 2011/08/10 21:02
名前: 青蛇 (ID: cMSoX1Ah)



今夜もまた、あの日の夢で魘される。






———お父さんはお母さんと綾を捨てたのよ


———梨野さんのところの旦那さん、綾ちゃんが産まれて直に行方不明になったそうよ


———もうお母さんね、楽になりたいの



———お母さああんっ!!!!!




そしていつものように魘された後、お父さんらしき人の後ろ姿が見えるの。






ねえお父さん、




お父さんの所為でお母さん、死んじゃったんだよ。

お父さんの所為で私、どれだけ周りの人に酷い扱いされてきたか分かる?

お父さんの所為で、もう何もかもぐちゃぐちゃになっちゃった。




絶対許さない


「あなた」を絶対許さない。










そして私は小学6年生になった









相変わらず「あなた」には出会わないけれど、


そのかわりに私は、


素敵な人に出会ったの


「あなた」なんかよりずっと素敵な人


そして何時の間にか私は、


その人に好意寄せていた


でもね、その人は、



































私の担任の先生なの。




-プロローグ-

Re: 私とあなた。 ( No.2 )
日時: 2011/09/06 18:25
名前: 青蛇 (ID: L3izesA2)


登場人物紹介

【海道(梨野)綾-aya kaido[nashino]-】
小学6年生の少女。
幼い頃に父親は行方不明、母親はその事が原因で自殺。
今は自分を引き取ってくれた義理の家族の家で生活している。

【海道瑠唯-rui kaido-】
綾の母親。
12年前の夫の行方不明が原因で家に火を付け自殺。

【?】
綾の父親。瑠唯の夫。
12年前に突然行方を眩ませる。

【梨野[nashino]
 章介-shosuke-麻里-mari-
 司-thukasa-
 秋穂-akiho-】
綾の義理の家族。

【上城祐二-yuji ueshiro-】
綾の担任の新人教師。
綾が想いを寄せる相手。


※今後更新予定※

Re: 私とあなた。 ( No.3 )
日時: 2011/09/06 18:37
名前: 青蛇 (ID: L3izesA2)


暑い。



あ、今もまた救急車のサイレン音が何処かで聴こえる

今年の夏は暑かった

私が知ってるだけでも、近所の人で2、3人は熱中症で病院行き。

初秋を迎えようとしてるのに、蝉も図太く鳴き続ける

もう夏は終わったよ

終わったんだよ

終わった...

















そう、終わったはずなのに。


「綾ちゃん!」

「あ、秋穂さん」


私の義理の姉、梨野秋穂さん

もうあれから何年も経ってるのに、
未だに埋まらないこの距離感。
未だに直らない「さん」付け。
未だに終わらない「ちゃん」付け。







———未だに忘れられない、あの夏の日。









「さっき母さんに買い物頼まれてたんだ、今日はカレーだよ」

「分かりました、後で追いつきますね」

「ん、じゃあお先に」




そう言うと秋穂さんは、下り坂に沿って見えなくなっていった






「私も行こ」


暫くして私も家路を歩きだした





ふと目の前にあった電柱に目をやる
















「やっぱり秋だなあ」



家路をカレーの匂いが包んでいた。









第1話【見るとそこには蝉の死骸】

Re: 私とあなた。 ( No.4 )
日時: 2011/09/06 22:42
名前: 抹茶プリン (ID: MIiIBvYo)

ふつう

Re: 私とあなた。 ( No.5 )
日時: 2011/10/16 14:32
名前: 青蛇 (ID: fDBw1c1j)



「ただいま帰りましたー…」

「お帰りなさい!綾ちゃん」

陽だまりの様な麻里おばさんの笑顔が、私を綻ばせる。




「..あら?秋穂、司も一緒じゃなかったの?」


..あっ。

その名を聞くなり、私の体は小刻みに震える


「え?司?学校で見なかったけど..」

「そう..全く、何時も何処で油売ってんだか」

おばさんは、はあっと溜め息混じりに呟いた。



「あ」



秋穂さんが玄関の方に目をやった


私も振り向く。




「…っ」




















「…ただいま」


「司っ!あんたまた何処に行ってたのよ!!」


「…別に、何処だっていいだろ」


「ちょっ、司、母さんに向かってその口は無いでしょ」


「…姉貴にも関係ない」


そう言い放つと、司君は私の居る階段の方へと向かった



「…あの、」


「どいて」



そうして二階へと上がっていった。



「…ごめんねえ綾ちゃん、司あんなんで」


「いっいえ!!全然!」


「…何時になったら心を開いてくれるのかしらね、私達にもあんなんだもん。」


「…」




正直、司君は苦手。
私がこの家に暮らす事になってから、ちゃんとした会話をした記憶が全くない。
私以外の人にも、いつも態度は同じだし。
学校も、休んだり早退を毎日の様に繰り返す。
私は正直言うと、司君と仲良くなりたい。
だから何時も話しかけようとするけど、一歩前に出る勇気が持てない










その夜、司君が二階から降りてくる事は無かった。







第2話【義兄司】






Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。