ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 俺の世界を壊さないでくれ! オリキャラ募集中
- 日時: 2011/08/19 19:51
- 名前: 流星 (ID: KjZyd1Q/)
こんにちは、私は流星といいます。
この小説はもちろんのこと、オリジナルです。
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- Re: 俺の世界を壊さないでくれ! ( No.1 )
- 日時: 2011/08/13 01:28
- 名前: 流星 (ID: KjZyd1Q/)
時夜市郊外に流れる星宮川の河原、普段から人通りが少ない上に今が深夜の午前二時のため人影なんて微塵もねえ……むしろ人影なんかが見えた方が恐ろしくて仕方がない。
星宮川は心霊スポットだからだ……正確には川の近くにある、大正時代からある洋館だ、噂ではこの洋館を作る際に人柱が使われたとか使われてないとか……考えるだけで身震いがする。
そんな未恐ろしい場所で俺はなにをしているか? 夏の定番である肝試しなんて青春イベントを行う為に来たわけじゃない、俺達地元人は本気であそこがヤバイのを知っているため間違っても近づこうとしない、確かにここでなら殺し合いをしても人目につかないと言う訳だ……。
クソ、いざとなればモブキャラに助けを求めようと考えていたのに……俺の淡い希望は断たれたか。
「なぁ、本当にその【アリス・イン・カタストロフ】って奴を倒せば、俺は解放されるんだよな?」
ああ、一体どんな奴が現れるんだろうか……不安でしかたがない。
名前からしてゴツイ化け物みてえな奴だと考えにくいので幾分かホッとしているが、どんな奴が来ても超能力者なのは変わりないんだろうが。
「ええ、倒せればね……。正味な話私ひとりでは【アリス・イン・カタストロフ】には勝てないから、私かアナタどちらかが殺されればゲームオーバーと思ってね」
黒い涼しげなビジネススーツを着こなした黒いロングの美人、雪咲刹那が何の感情も籠らない声で言った。
「……せちがらい現実をどうもありがとうございます。お陰で不安で胸がはち切れそうだぜ、17年か……あまりにも早すぎるぜ。アレっ? ていうかお前の超能力、全身が吹っ飛んでも細胞が残ってたら再生できる能力だろ?」
俺がそう言うと雪咲は嘆息しながらこう言った。
「【アリス・イン・カタストロフ】は広域破壊系超能力者なのよ、SSS(トリプルエス)級のね、アイツが本気を出せば私の体なんて一欠片も残らないわ、気が付いたらミートパテになってても不思議じゃないわ」
いや不思議あるな、気が付いたらミートパテは死んでも御免何だけど。
俺は深く深呼吸し綺麗な星空を見上げて息を大きく吐き言った。
「俺、この戦いが終わったらアイツに告白するんだ……」
「死亡フラグをどうもありがとう」
「違う、逆死亡フラグだ、先にそれっぽいフラグを立たせておけば死なない、最近そういうパターンのラノベや漫画あるだろ? あれとかこれとかよ」
「相変わらず、変な奴ね」
雪咲は苦笑しながらそう言った。
「ホントにこんな戦いに巻き込んで申し訳ないわ……私にもっと力があれば、自分の無力さ加減に反吐が出るわ」
「申し訳ないんだったら俺を早いところ解放しろ、俺の世界をこれ以上壊さないでくれ。超能力バトルだと? 二次元だけで十分だぜそういうのは。てことで帰らせてもらうぜ」
俺は震える足で元来た道を戻ろうとする、歩くと心地のいい風が吹いて涼しい。
いつのまにか俺は自分でもビックリするほど体全身に汗をかいていた。
ガッ……後ろから誰かが、いや雪咲しかいないのだが俺の服の袖を掴む、振替えると目を潤ませて「それはないでしょ?」と捨てられた子犬の様にせつない顔でこちらをみている。
「雪咲は一緒に戦って欲しそうにこちらを見ている……(一緒に戦ってあげると雪咲の好感度があがりそうだ)……戦いますか? A/はい B/はい」
雪咲は目に涙を浮かべ、顔を赤くして裏声で言った。
「AもBも「はい」じゃねえか! 別にお前の好感度なんかあげたくないんだよ!」
いや……例えBが「いいえ」だとしても、「はい」を選ばないと話が進まねえ無限ループのバターンだと思うが……。
「一緒に戦ってくれたら何でもするから!」
俺は無視してもうすぐ来るアリス・イン・カタストロフから逃げるため、 雪咲の手を払い走り出すと後ろから大きく震えた声が聞こえた。
俺の脚は【何でもするから】というワードに条件反射でブレーキをかける。
【何でもするから】だと……?
俺の意志とは裏腹に頭の中がピンク色に染まりはじめようとする。
〜主人公(篝 裕也)の脳内〜
「ご、ご主人様〜、こ、こここ、これでいい訳?」
顔を真っ赤にさせながらメイド服を着た雪咲、恥ずかしくて死にそうな顔……あまりの可愛らしさに思わず意地悪をしたくなる。
「そうじゃねえだろピーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
〜〜〜妄想強制終了〜〜〜
「雪咲、ホントに何でも言う事を聞くんだな? 何でも! 何でもだな!!?」
「う、うん……」
しまったという様な顔で少し顔を俯かせて引き気味でそう言った。
続く
- Re: 俺の世界を壊さないでくれ! ( No.2 )
- 日時: 2011/08/19 19:40
- 名前: 流星 (ID: KjZyd1Q/)
「【アリス・イン・カタストロフ】は複数の超能力を併せ持つ超能力者よ、一番厄介なのが相手を【不思議の国のアリス症候群】にかける事かしら」
「ああ、見えるもんが異常に大きく見えたり小さく見えたりさせる病気か……何だそれだけだったら意外に何とかなりそうじゃねえか」
「……そうかしら? アナタ、5ミクロンの極小人間を見つけて攻撃できるの? 50メートルの巨人に立ち向かえるの? 実際は私達と同じサイズだけどね」
「クソ、勝てるわけねえじゃねえか!」
「極めつけは【ザ・マッドボマー【狂った爆弾屋】】ね、生物以外の物質を爆発させる事が出来る能力、さらに時間差で発動可能、要はただの石ころも彼女にしたら時限爆弾なわけよ」
その時だった俺達の会話を文字通り槍をさすように何かが飛んできた瞬間、雪咲が俺の体を突き飛ばした。
俺は不意の出来事に対応できず、吹っ飛ばされると爆発が俺の立っていた位置で轟音と共に巻き起こる、雪咲が俺を突き飛ばしていなければ完全に爆発をモロに喰らって死んでいた・・・・・・そう考えるだけで背筋が凍り血の気がひく。
ていうか雪咲は・・・・・・?
「おいおい、嘘だろ? 何だよ何だよ、そのお粗末な反応は、引くわ〜むしろドン引きだよ」
いつのまにか金髪碧眼の人形のように美しい少女が悩ましげに頭を抱えている、ゴスロリって奴なのだろうか? 黒いフリルの付いたドレスを着ている割には性格がなんともかわいらしくない……見た目は12、3ぐらいのくせにやけにふてぶてしく荒々しい辺にオッサン臭い少女だった。
「何だあの子は?」
俺はその個性のバーゲンセールの少女に唖然としながら呟くと、黒煙の中から雪咲の声が聞こえた。
「あのクソガキが【アリス・イン・カタストロフ】よ。本名はアリス・アシリング」
「雪咲!? 良かった生きてたのか……って当たり前だよな! なんたってお前は超能力しゃああああああああああああああ!!!!!!?」
俺は黒煙が消え焼け野原の上に血まみれになり体全身に火傷を負った雪咲が立っていた、右手は吹っ飛び、腹から焼き焦げているのか真っ黒になった内臓が飛び出し、右目はだらしなく飛び出ていた。
「大丈夫よ、すぐに再生するわ」
もう慣れたという感じでたんたんと言う。
バシュ……ゴキュ……メキ……グロテスクな音ともにグロテスクに再生し始める雪咲、思わず俺は目をふさぐ。
「おいいいいい!!! モザイクかけろバカヤロー! 再生するなら再生するって言えグロすぎんだよ!! もっとスタイリッシュに再生できねえのか!!?」
自分でも何言ってるか意味分からなかったが、それほどまでに雪咲の生成する姿はグロかった……例えるならヒロインが風呂から全裸で主人公のところへ颯爽?と飛び出していきニャンニャン的展開を経て実は非処女という事実が発覚するほどの衝撃だった。
「おえええええええ!!!」
あまりのグロさにアリスちゃん、つまりは敵が嘔吐した、膝をつきハァハァと荒い息をたてながら苦しそうに吐き続ける、何かエロいをと思うのは俺だけじゃないはずだ……ていうか、いいのか? 美少女のゲロってどんだけ残念なんだよその上どんどんバトル的な展開から離れていってるような気がするが……。
「分かった? 今のが彼女の能力の一つ【ザ・マッドボマー【狂った爆弾屋】】よ」
グチュ……ベチャ……と再生する音と遥にかけ離れている様な不快な音を立てているモザイクがかった雪咲が言った。
「分かったけどよ、ホントに強いのか? お前の再生姿ですでに疲労困憊じゃねえか。もうお前の再生姿をみせつけるだけで勝てるんじゃねえのか?」
「……そんな悲しい勝利はいらないわ。でも思わぬアドバンテージなのは確かね、不意打ちが仇となった訳よ。それにもうすぐ再生し終わるわ」
少し寂しそうな声で雪咲は言った。
「おええええええええ!!」
今だにゲロを吐き続けるアリスちゃん、顔面蒼白で号泣しながらゲロを吐いている最早戦う余力は無いようにすら見える。
「今のうちにトドメを刺しましょう」
どこぞのガキ大将の様に拳を鳴らしながらアリスに近づく雪咲。
「お前は鬼か……」
俺はジト目で雪咲の背中を見る。
「ていうかコイツ本当に超能力を持つ傭兵共なのか? 豆腐メンタルすぎるだろ」
「箱入り娘だからでしょ彼女が」
「箱入り娘ねぇ」
「正確には封印されていたというべきね」
ボソッと雪咲が小声で何か言った。
「何て言った今?」
「……何でもないわ。それより早くトドメをささないと !?」
雪咲は急に立ち止まり辺りを見回して舌打ちする。
何かを探す様な鋭い目つきで。
「どうした?」
俺はとまどいながら聞くと雪咲はいった。
「消えたわ。いつのまにか【不思議の国のアリス症候群】にかけられた見たい」
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