ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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バスターワールド 企画参加者募集中
日時: 2011/08/23 12:05
名前: スフィア (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs2/index.cgi?mode=view&no=5660

初めまして、スフィアという者です。
他の掲示板でも小説を書いていたりするのですが、ふとこちらで書きたくりまして、こうして書かせてもらっている次第です。
以下、注意事項です。

※マナーを守って楽しく小説を読みましょう。駄作でも視点を変えれば面白く見えるはずです。荒らしなどはもってのほか。
※掛け持ちしている小説がありまして、そちらがメインとなりますので更新は遅くなるでしょう。ご了承ください。
※本作者とそのパソコンは非常に性能が悪いです。なので誤字脱字が生じることがままあるでしょうが、その時はご指摘願います。
※コメント、アドバイス等をもらえると本作者は喜びます。コイにエサをあげる感覚でもコメントをくれると嬉しいです。

なお、現在企画参加者募集中です。詳しくはURLをクリック。

とまあ、こんなところでしょうか。
登場人物は世界観は後々説明していくとして、そろそろスタートです。

登場人物 >>8
用語 >>3
災禍大全 >>19

オリキャラ一覧
葵那様/神崎 悠氏 >>9
篠鼓様/葉月 燕、ミキ >>12
グレイ様/夜月 連夜 >>13
明石様/諏訪部 春樹 >>23

Page:1 2 3 4 5



Re: バスターワールド オリキャラ募集 ( No.11 )
日時: 2011/08/19 11:40
名前: スフィア (ID: GSdZuDdd)

バスターズには、月に一度の遠征がある。
この遠征は決して強制参加ではないが、多くの災禍を倒せばその分報酬も多く、また昇進する事だって出来る。
そしてなにより自分を成長させ、また自分の力や普段の訓練の成果を見せる場でもある。
なので参加者は結構多い。まあ、それでも集まらない時もあるので、そういう時は一部強制参加になったりするのだが。



そして遠征当日。
凪人と伊織は西日本の京都へと向かう部隊に選抜された。
京都は西日本でも比較的災禍の出にくい場所だ。
京都の神社や寺院から発せられる魔力で、災禍の出現を抑えているらしい。
「さて、とりあえず京都に着いたが……まずは拠点を作るとこから始める。各々強兵一人と学徒四人で一グループとし、班を作れ。班が決まった所から適当に神社や寺院を探し、拠点とするんだ」
この部隊の暫定的な統率者である人が、皆にそう呼びかける。
ちなみに強兵というのは成人したバスターズを指し、学徒は未成年のバスターズを指す。
凪人はとりあえず伊織と組む事は確定なので、他の三人を探すが、もう概ね班は決まっているらしく、比較的親しい学徒はいなくなってしまった。
「凪人、あそこに有奈がいるよ」
伊織に言われ、凪人は伊織が指差す方へと向く。するとそこには確かに、瑞穂 有奈がいた。性格と大鎌から『闇夜の死神』と言われている有奈には、あまり人が寄ってこないのだろう。
「有奈さん。よければ、僕らの班に来ない? まあと言っても、今はまだ僕と伊織だけだけど」
そう言うと有奈は、コクリと頷く。入るようだ。
「さて、あとは強兵と学徒が一人ずつか……」
そう思って辺りを見回していると、凪人よりも背の低い小柄な少年が、凪人らの所へと歩み寄ってきた。
少年は薄茶色の髪の毛で、頭には狐のような耳が生えている。
災人だ。
「凪人先輩」
少年は凪人にそう呼びかける。一応バスターズも学校のような機関とも言えるので、目上の者には先輩と呼ぶ。
「君は……十和 光輝君、だったかな?」
「はい」
小柄な少年は、十和 光輝というらしい。一人でいる所を見ると、まだ班が決まってないのだろう。
「一緒の班になって構いませんか?」
「いいいよ、別に。こっちも人数足りなかったし」
というわけで、残るは強兵一人。
「つっても、強兵の知り合いなんてほとんどいないしな……」
学徒は基本、学徒だけでミッションや依頼をこなす。なので兵士区画に移って間もない先輩でもなければ、知り合いなどそういない。
「凪人」
抑揚のない声で、有奈は凪人の名を呼ぶ。
凪人は有奈の方を向き、有奈が指差している方向を見る。
「あれは……」
そこにいたのは、紅く鋭い目付きで肌が白く、背の高い男が立っている。年齢は若そうだが、おそらく強兵だろう。
「確かあの人は……今年から兵士区画に移った、神崎 悠氏先輩だったか……一人って事は、まだ班が決まってないのかな」
そう思い、凪人は悠氏のもとへと歩いていく。
「あの、悠氏先輩。僕らの班、強兵が一人足りないのですが、入ってもらえませんか?」
悠氏は鋭い目付きのまま、言葉を返す。
「その申し出はありがたいが、俺は災人だ。そんな奴と一緒にいて大丈夫なのか?」
「大丈夫ですよ、今はもうそんな時代じゃありません。それに僕は、ホルダーですからね」
悠氏は少し驚いた顔をしたが、すぐにいつも通りのクールな顔に戻り、「分かった」と一言だけ言って、凪人の班に加わった。
ちなみに災禍が現れて間もない頃、災人は差別されていた。
普通の人間とは違う力を持ち、外見も違う。そして何より暴走する事もあり、忌み嫌われていた。
だがしかし、最近はその暴走を止める薬剤や、暴走を抑える装置なども開発され、また災人は災禍に対して有効な力も持っているため、今では差別もなくなっている。
ホルダーというのは、特別な災人に付き添う者の事で、特別な災人というのは、基本的には幼い者が多い。
そういう災人は些細な切っ掛けで暴走したりする事もあり、心の支えとなる者が必要なのだ。
そして凪人は、伊織のホルダーである。



凪人達の班は、京都北部にある寺院にて、拠点を作る事となった。
「拠点を作り終えたら、次はこの近辺の捜索だ。もしかしたら、災禍の生え変わった牙や、抜け殻なんかの素材があるかもしれない。そういう物は開発部に渡し、災禍に有効な武器を作れるからな」
各班での指揮系統は強兵が行う事となっており、そのため悠氏は凪人達に指示を出している。
素材というのは、まあゲームなんかでよくある物とそう変わらない。素材を手に入れ、強力な武器を作る事ができるのだ。
「捜索は各個人で行う事とする。何かあれば、すぐに無線で伝えろ」
そうして、凪人達は今は荒廃した京都の街に向かって行く。

Re: バスターワールド オリキャラ募集 ( No.12 )
日時: 2011/08/19 12:16
名前: 篠鼓 ◆6rD.0ypKNs (ID: ty0KknfA)


——————————————用紙——————————————

名前/読み
【葉月 燕/Haduki Tubame】
性別
【♀】
年齢
【20】
容姿(出来るだけ詳しく)
【黒の腰下までの長髪。目の色は両目とも黒(能力使用で変化)。基本的に目は半開き(薄目)な上に眠たげ。
 基本は黒縁の眼鏡をかけているが偶にコンタクトにする。
 服装は白の長袖のブラウスに紺色のシンプルなジーンズ、上に黒い白衣(?)みたいなのを好んで着用】
性格(上に同じく)
【自他共に無関心。何事にもゆるーく適当に接する適当主義者。発言だけはやけにはっきりしている】
人種(人間of災人)
【人間】
武器(なしでも自作でも、名前とか特殊機能とかあってもOK)
【メスと注射器と薬品(硫酸とか)。基本的に投げたりする】
二つ名(なくてもOK)
【歩く化学薬品】←揶揄した渾名
スペル(なくてもOK。あるなら詳細を、魔法名とか)
【自身の手で物体に触れ、念じる事によって物体を『固体』『液体』『気体』のいずれかに変える
 作用は現在の目の色で変わり、『固体(赤色)』→『液体(青色)』→『気体(緑色)』→『固体』…の順番で五分毎に変色する
 物質を『固体』に変化させ守護壁を作成したり、逆に相手の攻撃を『気体』に変化させて防ぐ、自身を『液体』に変化させて水面に隠れるなど多彩な芸当が可能
 欠点は三つの内どれを扱うか選べない事と、対象に触れないと効果が出ないと言う事】
技(なくてもOK。あるなら詳細を)
【↑以外の攻撃寄りの一例 空気中の窒素を『固体』化させて地上に槍の雨を降らせる。
 かなり難易度が高いが、変色ギリギリで相手の攻撃を『気体』化させ、赤色に変色した瞬間に『気体』化させた物を『固体』化させ攻撃を加える事も可能
 但し、タイミングがかなりシビア】
備考(なくてもOK)
【ふらふらしている旅人。特に目的もなくふらふらと歩いている。現在は東京でふらふら。
 ミキ以外に対しては誰も彼もアンタと呼ぶ。相手の名前とかは覚えないし、自分も覚えられていないだろうと考えている。
 変な事を口走っている場面が多く見られ、もっぱら扱いは変人。実際に変人だけど】
サンボイ(三個以上ならいくつでも)
「…名前? …葉月燕、別に覚えなくてもいいよ。私もアンタの名前覚えないし」
「…海の水をコップ一杯飲むと、一日に最低限必要な塩分の何倍を摂取する事になるのかな…」
「…眠い、だるい、面倒臭い。ミキー、かえろー」
「アタシの力は人間も対象だよ。…まー、腕とか脚とかが影響受けるだけなんだけど」
「旅の時喉渇いてさ、そこらの石を液体にしてみたんだけど…飲めたもんじゃなかったよ、うん」

——————————————用紙——————————————

名前/読み
【ミキ/Miki】
性別
【♂】
年齢
【不明(外見年齢18、その上精神年齢はちょい低い)】
容姿(出来るだけ詳しく)
【黒のショートカット。目は両目とも赤。着用は黒のジーンズのみ。半裸で素足。
 能力の都合上で上を着ていると面倒臭く、また素足なのは本人の主義
 稀に背中に虫(蝶や蛾、蜻蛉等)の羽が生えている事がある(スペル参照)】
性格(上に同じく)
【温厚で天然気質。ユルさは葉月に引けをとらないが、
 こっちは稀に空気を破壊(ムードブレイカー的な意味で)する事がある。】
人種(人間of災人)
【災人】
武器(なしでも自作でも、名前とか特殊機能とかあってもOK)
【かんざしを大量に所有。主に投げる】
二つ名(なくてもOK)
【】
スペル(なくてもOK。あるなら詳細を、魔法名とか)
【虫(何でもいい)を食す事で虫の力を宿す事が可能。主に飛行能力や毒物の使用、吸血が多い。
 使用時は背中に虫の羽が生えるが、それ以外は普段と変わらないので一見すると唯の仮装にしか見えない
 虫特有の異様な生命力を所有し、傷も数分で癒える上に流血は一時的に小型の蝶になり相手の視界を塞ぐ
 …そう言う事もあってかハヅキ以外には嫌われがちな力である(特に女の子とか)】
技(なくてもOK。あるなら詳細を)
【】
備考(なくてもOK)
【ハヅキがドイツで拾って来た災人。ハヅキを慕っている。
 ドイツでの名前は『Insekt(インゼクト)』だったが、ハヅキが「覚え難い」を理由にミキ(由来は何故か木の幹)と名付けた。
 基本的にいつも腹を空かせており、その上何でも食べる(汚物は論外)。本人は天然(木や動植物)よりも人工物(合金やコンクリート)が好みらしい
 火と殺虫剤が本当に駄目。見ると大騒ぎして虫の死体をばら撒きます。迷惑。
 能力の関係上、変な目で見られる事が多いが本人は天然で心優しい変人です…間違えた、青年です
 普通の人と食べる物が根本的に違うせいか料理の腕は壊滅的。天然物と人工物の見事なコラボレーションがお目見え】
サンボイ(三個以上ならいくつでも)
「あ、えっと…初めまして、ミキと申しますです。以後見知りおきを」
「上に服を着ていると羽を出す時に引っ掛かっちゃって…こう…メリメリ言うんですよ。それが痛くて…」
「今日の朝御飯はモンシロチョウとブラウン管の和え物ですー。塩かけると美味しいですよー」
「あああああああっ! ハヅキさん捨てて! 殺虫剤捨ててください!」
「俺はスペルのせいか嫌われる事が多くて…苦手な人多いんでしょうね、虫…」

ありがとうございました。

オリキャラ書かせていただきましたー
スペルを激しく勘違いしているわたs((蹴
しかも二人も書いているわたs((殴
誤字脱字はご愛嬌、設定のズレは極刑宣言でどうぞ((
不採用全然大丈夫ですのでお気軽に辻斬りしてくださいー

Re: バスターワールド オリキャラ募集 ( No.13 )
日時: 2011/08/19 14:25
名前: グレイ (ID: RXugjDaQ)

——————————————用紙——————————————

名前/読み
【夜月 連夜/よづき れんや】
性別
【男】
年齢
【18】
容姿(出来るだけ詳しく)
【白く、腰ぐらいまである髪を結っていて、藍色の目、災禍のDNAにより、白い髪に藍色の目になった。】
性格(上に同じく)
【明るく、冷静沈着だが、めんどくさがり…】
人種(人間of災人)
【災人】
武器(なしでも自作でも、名前とか特殊機能とかあってもOK)
【】
二つ名(なくてもOK)
【破壊神】
スペル(なくてもOK。あるなら詳細を、魔法名とか)
【自分の意思で、全ての物を破壊することができる。
 やろうと思えば、世界だって壊せる、しないが。
 唯一の欠点は、触れていなきゃ発動不可能と言うこと、敵や、魔法、武器、ちゃんと破壊したい物のどこかを触れていなければならないため、リスクも高い。】
技(なくてもOK。あるなら詳細を)
【頭の中で、破壊する物をどんな形に破壊するかイメージして力を使うと、その通りに破壊できる。
例えば、氷を数字の形に破壊したり。】
備考(なくてもOK)
【戦闘や、自分がしたいこと以外はめんどくさいとか言って、絶対に無視する。
因みによく、東京とかをフラフラしている。
スペルを一部の人に恐れられていたりする。】
サンボイ(三個以上ならいくつでも)
「俺は連夜、夜月連夜だ。まぁよろしく。」
「買い出し?めんどくせぇ…俺は行かないぞ。」
「おいおい、そんな半端な力で立ち向かうのか?俺の破壊のスペルには無意味だぜ。」
「…何だよ?俺の化け物じみた力が怖いのか?…なら、今すぐ消し飛ばしてやろうか?その内俺の敵になるだろうからな。」
「ッ…分かったか…このスペルは…諸刃の剣…下手したら死ぬな…おい…」


ある意味反則キャラですが、良かったら使ってください。

Re: バスターワールド オリキャラ募集 ( No.14 )
日時: 2011/08/19 18:38
名前: スフィア (ID: GSdZuDdd)

篠鼓様
オリキャラありがとうございます。
スペルに関しても人数も全然構いませんよ。特に制限は設けてないですし。
ありがたく使わせていただきます。


グレイ様
オリキャラありがとうございます。
世界でも破壊できる力……凄いですね。
ありがたく使わせていただきます。

Re: バスターワールド オリキャラ募集 ( No.15 )
日時: 2011/08/19 22:18
名前: スフィア (ID: GSdZuDdd)

結局の所、今回の遠征は特に変わった事は起きなかった。
それなりに災禍が現れ、皆それなりに災禍を倒し、それなりの負傷者が出た。
遠征は三日間行われ、今日はその三日目。今は山梨県の辺りを移動している、間もなく東京に着くだろう。ちなみに、移動は昔使われていた新幹線という乗り物と同じくらいのスピードが出せる大型の自動車だ、一度に十人ほど乗れる。
今回も大きな負傷がなく遠征を終え、気が緩んでいた凪人。しかし、事はそう上手くいくものではなかった。
ズガァン!
という爆発音が聞こえ、凪人達が乗っている車の前を走っていた車が吹っ飛んだ。
「な、なんだ!?」
車を運転していた強兵は急ブレーキをかけ、車から顔を出す。
すると正面には、5mはありそうな、巨大な怪物——災禍がいた。
体の色は白っぽく、頭部からは紫色の四本の角が生えている、四足歩行の鳥獣型災禍だ。
「ヴァラーハだと……!? なんでこんな所に!?」
ヴァラーハはF〜Sランクに格付けされる災禍で、ランクはB。普通なら魔窟と呼ばれる大阪に生息するはずの災禍だ。
運転している強兵が驚愕している中、悠氏は車から降りた。
「お、おい神崎!どこ行く気だ!? まさか戦うのか!?」
「勿論だ。ここにはランクAのバスターズが四人いる。それならば、ヴァラーハくらいなら倒せる。それに……」
そのから先は、凪人達には聞こえなかった。
「ともかく行くぞ。何故、奴がここにいるのかは後回し。とりあえずは周囲に被害が広がらないうちに、奴を滅するぞ」
そう言って、悠氏は小太刀ほどの剣を二刀流に構え、突撃していく。
凪人達も各々の武器を取り、悠氏へと続く。
「凪人……」
凪人も行こうとすると、伊織はか細い声で凪人を呼ぶ。伊織は最低ランクのF、ランクBの災禍と戦わせるわけには行かない。なので車に置いていくつもりだ。
「大丈夫だ、伊織はここで待ってて」
凪人はそれだけ言い残し、ヴァラーハへと向かって行く。



ヴァラーハと交戦しているのは、バスターズランクAの四人。
一人は凪人、一人は有奈、一人は悠氏。
そしてもう一人が、神風 神影という、凪人と同い年のバスターズだ。
悠氏と有奈がヴァラーハの接近して核を叩き、凪人と神影は後方から銃で援護、という配置だ。
核とは、簡単に言って災禍の弱点である。これは大型の災禍や、強い力を持つ災禍にのみ存在する器官で、災禍はその核から空気中に含まれる災禍にのみ力をもたらすエネルギーを吸収して生きているらしい。
ちなみに、コヨーテなどの低級災禍は核がないので他の災禍を捕食して命を保っている。
「ふっ!」
掛け声と共に、悠氏は重ねた二本の剣を叩きつけるようにヴァラーハの額へと振り下ろす。
ヴァラーハはその一撃を受け、後ろに後退した。かなり喰らっているようだ。
「奴の核は四本のうちのどれかだ。その核を破壊すれば奴は生命維持ができなくなり、消滅する」
消滅する、といってもそれは魂が消滅する、つまりは死ぬというだけで、体は残る。
残った体は、某モンスターを狩るゲームのように素材となるからだの一部を剥がされたり、また時間が経てばバクテリアが分解してくれる。
「四本のうち一つ、ですか。なら四本全て撃ち抜けば問題ないですね」
二丁拳銃に新しいマガジンを素早く再装填しながらそう言うのは、神影だ。
「だが、四本の角は骨でできている。並みの銃弾では撃ち抜けないぞ」
「大丈夫です。遠征に出る前に、開発部から対災禍用の銃弾を購入していますから」
と言う事は、さっき装填したマガジンに、その対災禍用の銃弾が入っているのだろう。
「……分かった。では、俺達三人で奴の動きを止める。その隙に撃て。……行くぞ!」
悠氏の掛け声と共に悠氏と有奈はヴァラーハに向かって駆け出し、凪人はヴァラーハの顔面——額の辺りを狙って発砲する。
悠氏はヴァラーハの左足に重ねた剣を叩き込むように振り下ろし、足を封じる。
有奈もヴァラーハの右足の裏に回り、大鎌を一振りしてアキレス腱を切り裂いた。これでヴァラーハはしばらく動けないだろう。
「今だ!」
ババババババッ!
悠氏の声で、神影は二丁拳銃のフルオート射撃で、ヴァラーハの四本の角を全て撃ち抜く。
ヴァラーハは数秒間硬直した後、その場に崩れ落ちた。


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