ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 【ヘル・エッジ】
- 日時: 2011/08/25 20:09
- 名前: 斑 (ID: Au8SXDcE)
▼Chapter1〝ファンタジア〟
≪プロローグ≫
音楽の街・ファンタジア。
世界的にも有名な街で、多くの偉大な音楽作家を生みだした。
街中のあちらこちらに音楽が流れている。
そこに住む人々は、その音楽を聞きながら成長していったのだ。
そんなファンタジアには特徴がある。
この町には『夜』がない———。
朝は音楽の街・ファンタジアとして
夜は、「夢がかなう場所」として。
それには多くの人が参加した。
しかし、誰もが叶うというわけではない。
自ら、命を神に差し出し、ある「ゲーム」に参加する。
ゲームの先にはどんな事が待っているのかは参加してからのお楽しみ。
傍にはいつも危険が隣り合わせ。
遊び半分で参加した男は途中で命を落とし——
欲望に満ちた女は喰われ——
天国か地獄、その先に待っているのは人それぞれ。
まさに〝DEAD or ALIVE〟。
そのゲームはいつでも挑戦者を待っている。
【目次】
・Chapter1〝ファンタジア〟>>1>>3
【作者挨拶&注意事項】>>2
【登場人物紹介 part1】>>4
Page:1
- Re: 【ヘル・エッジ】 ( No.1 )
- 日時: 2011/08/25 20:14
- 名前: 斑 (ID: Au8SXDcE)
▼Chapter1〝ファンタジア〟
(一)
ここは砂漠の町・バロック。
数百人ぐらいの人が暮らす町だ。のんびりと人々が暮らしている。
周囲には数えれるほどのテントがいくつか。此処に住んでいる人はテントで暮らす。
バロックにあるのは、わずかなオアシスと食料だけ———。
足りない分は隣町・サリファで補っている。
今日も、そのためにサリファに向かう青年と少女がいた。
青年は二十前後。黒のTシャツと膝が隠れるぐらいのカーゴパンツを身にまとっている。この服はサリファで買ったものだ。整った顔立ちをして、切れ長の目をしている。もう片方——少女は十代前半。マキシワンピースを見にまとっている。同じくサリファで購入。大人っッぽい顔立ちをしていて、かなりの美人だ。胸まである長い髪は、束ねてポ二ーテールにしている。よく見てみると顔が似ていた。——兄妹だ。
青年と少女は茶色の大きい紙と多少のお金を持ってバロックを出た。
サリファまでは片道三十分。サリファは、バロックよりも都会で、さまざまな品物が売られている。物価は高いが、食べないよりはまだマシだ。
「今日はどのくらい値切ってもらえるのかしら」
少女はふふ、と笑みをこぼす。
それを聞いた青年は呆れた様子だった。
「さぁね。店の人の気分次第だろうし……でも、店の人を泣かせるよう
なまねは頼むから二度としないでくれ」
「失礼ね。あれでも十分遠慮してたのよ!?」
少女はムッとして青年を睨む。青年は無視して速足で少女よりも前に出た。「……店の人に同情するよ」と言い残して。少女の耳にその声は届いて、少女の頭に血が上った。
「そんなこと言ったら同情するなら金をくれ、って店の人に言われそう
ね。兄さんだって、女の人に油売ってるじゃない!同じようなことよ」
少女は青年の後を追った。
「全然違うよ。それに俺がどこで油を売っているって?かってに寄って
来るだけだ。鳥肌が立って仕方がない」
どうやらこの青年、過去に女性にトラウマがあるらしい。
「あぁ、そうだったわね。兄さん、女嫌いだから」
少女がしてやったり、という顔をする。
「分かってたら言うな」
「今、思い出したのよ」
少女は舌をべぇ〜と出して青年を挑発した。
- Re: 【ヘル・エッジ】 ( No.2 )
- 日時: 2011/08/25 20:15
- 名前: 斑 (ID: Au8SXDcE)
【作者挨拶】
挨拶が遅れました、斑です。
冒険モノを書いてみたかったので挑戦してみた、というところでしょうか。初心者なのでお手柔らかに(笑)
【注意事項】
・荒らし、チェンメやりにきたよ〜(ドカンッ&爆弾爆破
・更新が遅くなる時があります
どうぞ、宜しくお願いします
- Re: 【ヘル・エッジ】 ( No.3 )
- 日時: 2011/08/25 20:16
- 名前: 斑 (ID: Au8SXDcE)
▼Chapter1〝ファンタジア〟
(二)
青年と少女の瞳には、大きな城と時計塔がある町が見えた。
この町こそが、青年と少女が目指しているサリファ。商人達がいきかう町でもある。世界中の食材が集められて、それを買うために此処へ訪れる人も少なくはない。
青年と少女は、いつも食材を買っている店に向かった。前に先客がいたが、店の店員が直ぐに気がついた。そして、不機嫌そうな顔をした。
「あんたらだね、うちの店員を泣かせたのは」
そう言うのは、ここの店長。顔に髭を生やして鋭い目つきをしているが、心の広い人。多少は値切ってくれている。いつもはこの店長が店番をしていたのだが、前行った時はたまたま違う人間が店番をしていた。そこで少女は「店長じゃないからどんどん値切れる!」と思いこみ、店員が「勘弁して下さい」というまで値切ったのだった。
「本当に、すみませんでした!」
青年は声を張り上げ、頭を下げた。横にいた少女の頭も手で押さえて下げさせた。少女は顔をムスッとさせて納得いかないようだった。
「……ったく、今度はねぇと思え」
店長はため息をつきながら言った。
「本当に…申し訳ありませんでした……」
青年はもう一度言うと、申し訳なさそうに顔を上げた。
「あの……いつものを下さい」
「いつものね。……で値段は?」
「それも含めて」
「あいよ」
店長は店の奥に行き、紙袋を取り出して、いつものを入れて青年に手渡した。青年はズボンのポケットからお金を取り出して店長にお金を渡した。青年は店長にお礼を言うと、少女を連れてその場を離れた。
「ねぇ…今日もまたカレー?」
少女が紙袋を睨んだ。
「仕方無いだろ、アイリーン?まだ、これぐらいしか買えないんだよ」
アイリーンと呼ばれた少女は不貞腐れたよう。
「そのうち『ブレッドはカレーしか作れない』って有名になるわね」
ブレッド、と呼ばれた青年は「それでも結構」と言い放った。
- Re: ヘル・エッジ【登場人物紹介part1】 ( No.4 )
- 日時: 2011/08/25 20:15
- 名前: 斑 (ID: Au8SXDcE)
【ブレッド・アルホード】(随時更新)
性別/男 年齢/二十前半 身長・体重/176cm・68kg
アイリーンの兄にあたる。家族構成は妹以外に不明。女性に対してトラウマを持っている。妹の面倒見は良い。
『姿』
茶色の髪の毛に、うすい青色の瞳。切れ長の目で、整った顔立ちをしている。普段はTシャツにカーゴパンツというラフな格好が多い。
【アイリーン・アルホード】(随時更新)
性別/女 年齢/十代前半 身長・体重/169cm・?(女の子なので)
ブレッドの妹に当あたる。物事は、はっきりと言う。容赦しない。
『姿』
オレンジ色の髪の毛は、よくポ二ーテールにしている。大人っぽい顔立ちをしている。オシャレには、女の子っぽく敏感で、流行は見逃さない。
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