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─PERFECT HOUR─
日時: 2011/08/26 12:22
名前: 氷川 (ID: ftamISp/)

[注意]
決められているルールは守って下さい。荒らしや喧嘩などは一切受け付けておりません。





  超能力者、大衆のためにあり─────






〜キャスト〜
>>01 凌駕学園高等学校 生徒
>>02 凌駕学園高等学校 生徒会執行部

〜インデックス〜

Page:1



Re: ─PERFECT HOUR─ ( No.1 )
日時: 2011/08/26 12:08
名前: 氷川 (ID: ftamISp/)

─ C A S T I N G ─
【 前田 恵太 / マエダ ケイタ 】
:シンクロ
触れた能力者の能力を使うことができる。
上書き機能であり、違う能力者に触れることで、使っていた能力は上書きされて使用不可能となる。
:詳細
凌駕学園高等学校の2年生。2年9組。生徒会執行部の役員であり、現在は会長選挙に出馬中。
父は防衛省副大臣、母は衆議院議員。双子の弟である京志郎とは意見が合わず、頻繁に喧嘩をしている。
成績は学年トップで運動神経も良く、両親が放任主義のため料理も上手い。幼馴染の八野まきと付き合っている。


【 前田 京志郎 / マエダ キョウシロウ 】
:発火
両掌から紅蓮の炎を噴出できる。本人は暑さを感じないため、直接触れても害はない。
:詳細
凌駕学園高等学校の2年生。2年1組。野球部のピッチャーで機体のエースと言われている。
運動神経は抜群に良いが、学力は抜群に悪い。全てにおいて万能な兄の恵太を嫌っている。 


【 小坂 守 / コサカ マモル 】
:機械操作
触れた機械を勝手に作動させることができる。壊れている機械は触れることで修復可能。
:詳細
凌駕学園高等学校の2年生。2年9組。恵太の小学校からの親友。学年で成績2位であり、知的な一面を持つ。
誰にでも敬語で話す癖がある。父親は10年前に交通事故で死亡しており、現在は母と二人で暮らしている。


【 八野 まき / ヤノ マキ 】
:非能力者
:詳細
凌駕学園高等学校の2年生。2年9組。前田兄弟とは幼馴染。恵太とは中学3年生の頃から付き合っている。
恵太、守とは仲が良く、常に一緒にいる。京志郎の相談相手でもある。


【 篠畑 武道 / シノハタ タケミチ 】
:怪力
筋力がアスファルトやコンクリートの壁を簡単に壊す程に発達する。自身の感情で力加減が変化する。
:詳細
凌駕学園高等学校の2年生。2年9組。空手部の副主将で黒帯。見た目は厳ついが心優しい。
そのギャップで友人も多く、恵太や守とは親友の中。稀にみる善人で、悪を絶対に許さない絶対正義の心を持つ。


Re: ─PERFECT HOUR─ ( No.2 )
日時: 2011/08/28 15:34
名前: 氷川 (ID: ftamISp/)

─ C A S T I N G ─
【 亜堂 新之介 / アドウ シンノスケ 】
:非能力者
:詳細
現在の生徒会会長。3年生。心臓に重い病を抱えているために、現在は都内の病院で入院中。
前田兄弟が超能力者であることを知っており、恵太に超能力者の戦い方を教えた恵太にとっての師のような存在。
友人、後輩にも恵まれており、常に前向きな意見を発言する。


【 花城 恋奈 / ハナシロ レンナ 】
:非能力者
:詳細
現在の生徒会副会長。3年生。現在は会長が不在のために会長も務めている。
凛として清楚に見えるが、行動は男よりも大胆で活発的。後輩思いの心広い女子生徒。元弓道部でもある。


【 黒丸 竜神 / クロマル リュウジ 】
:非能力者
:詳細
現在の生徒会書記。3年生。常に暗いオーラを放っており寡黙で影が薄い。同年の恋奈とは良く喋り仲が良い。
なぜか、恵太が超能力者であることを知っている。


Re: ─PERFECT HOUR─ ( No.3 )
日時: 2011/08/28 16:07
名前: 氷川 (ID: ftamISp/)

1話 『相対の兄弟』

──1997年 東京

お昼時、レンガ造りの家が立ち並ぶ高級住宅街から、一本の黒い煙が青い空へと延びていた。
「あぁ!!息子が……息子が2人まだ家にいるんだ!!!」
2階建ての家は、すでに紅蓮の炎に包まれて危険な状況だった。
スーツ姿の男性が燃え盛る家に飛び込もうとすると、脇に立っていた別のスーツ姿の男たちが止めにかかる。
「副大臣!!危険です!!お気持ちは分かりますが……行かれてはなりません!!」
「息子達が……まだ…まだいえにいるんだよ!!離せ!!行かせてくれ!!!」
現在の日本の防衛省副大臣である前田彦一は、男達の手を振り払うと玄関へと向かって走る。その直後だった。

   ガッシャアァアアーーン

爆発音と共に、家の2階が爆発した。爆風と飛んできた家の残骸に、集まっていた野次馬たちが悲鳴をあげて退がる。
空へと延びる黒い煙は太くなり、彦一の頭上からパラパラと、雪のようなものが降ってきた。
息子たちのものと思われる算数や国語のプリント、家族で撮った写真、そして息子たちの衣類。
彦一は空を見上げ、大粒の涙を流しながら、その場に崩れ落ちた。アスファルトの地面を何度も叩きつける。
「あああぁぁぁああぁぁぁぁ!!!どうしてぇぇ………なんでえぇぇぇぇ…………」
アスファルトの上に落ちた写真や衣類は、風に煽られ空を舞う。彦一は飛んでいく写真を目で追った。その時だった。



「あぁ……神よ………」



未だに炎に包まれている我が家の中から、2人の男の子が手を繋いで現れた。
彦一は嬉しさで笑顔を見せたが、すぐに異変に気付いた。
家が炎に包まれて1時間弱。そんな家から出てきた息子たちは、服に汚れ一つ付けず、暑さに嘆くことなく、無傷。
それは、普通ではない。現実ではありえないことだった。

「パパ!!」



              この瞬間、兄弟は禁忌に足を踏み入れた─────




 * * * * *

現在 ──2007年 東京

「京志郎、朝だよ。起きないと部活遅れちゃうよ。」
ベッドの上で布団に包まっている弟の京志郎を起こしているのは、兄の恵太だった。
一向に起きない京志郎にため息を吐くと、持っている弁当と水筒を机の上に置いて、再び京志郎の方を見た。
「また監督さんに怒られよ、僕は知らないからね。」

「っせぇ……大丈夫だよ。さっさと俺の部屋から失せろ……」

兄に対する言葉使いと思えない程の口調で、更には面倒くさそうに言った。
これが当たり前なのか、恵太はそんな言葉使いの京志郎を注意もせずに部屋から出ていく。
10年前の火事で家は全壊の状態だったが、今では隅から隅まで綺麗に直っている。全ては、両親のおかげだった。
父・彦一は防衛省の副大臣、母・春香は衆議院議員であり、それなりに経済面は問題ない。
無論、昔も今もだ。放任主義の両親だが、特に困ることはない。むしろ、気楽でスムーズに生活できている。
弟の京志郎は口は悪いが、根は良い奴だ。



※続きは今度更新します。


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