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正義の悪魔と堕ちたい僕
日時: 2011/10/22 20:45
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: DYKeE8.j)

どうも、初めましてまたはこんにちは。
九龍と申します。

今回は、長編書いてみようと思います。
何となく、矛盾した物語。
「矛盾」をテーマとしたストーリーを描こうと思ってます。


ご注意。

チャーンメール、荒らしはお断りです。
あと、僕が嫌いな方は、急いで帰った方がいいです。






目次



お客様

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Re: 正義の悪魔と堕ちたい僕 ( No.1 )
日時: 2011/10/22 21:09
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: DYKeE8.j)

プロローグ





彼は、僕とは全く正反対の人だった。



綺麗な黒髪を、肩にかかるくらいまで伸ばした人。
白い長袖のシャツに、黒いズボン。腕には、大蛇が巻きついていた。
白く血色の良い肌。
じっとこちらを見ている目は、赤い目だった。
その目は、僕を見下しているように見えた。



「汚らわしい」

その赤い目が、そう言っているように見えた。
彼の腕に巻きつく大蛇が、僕に向かって赤い舌を出す。
僕はそんな事も気にせずに、目の前に立つ、綺麗な青年の目をじっと見ていた。




なんて、綺麗な人だろう——。


無言で人を威圧するような冷たさを持った、美しさ。
無慈悲な正義のように、凛としていて、静かな威圧感。




彼は、正義の象徴だと思えた。







悪に身を堕としたい僕とは違って。
彼は、純粋なる正義を求める人だと思ったんだ。



彼と僕は、とてもよく似た者同士でもあった。


どちらも、あるものを激しく求めていたんだ。

彼は、自分を正義に見立てるための悪を。
僕は、自分を悪に堕とすための正義を。






僕と彼は、正反対だった。

でも、彼と僕は、似た者同士でもあったんだ。

Re: 正義の悪魔と堕ちたい僕 ( No.2 )
日時: 2011/10/24 21:11
名前: 九龍 ◆vBcX/EH4b2 (ID: DYKeE8.j)

僕は、自分から進んで悪の道に堕ちようとしていた。



周りのみんなは、よく僕をからかった。
「なにいい子ちゃんぶってんの?」
「これくらい、あたりまえじゃねーの?」
「なに、お前こんなこともできないんだ。度胸ないのー」
みんなが、よく僕に言ってきた言葉だった。


高校生になったばかりの僕は、周りの人から見ると、異端の存在らしい。


クラスメートは、虐めを平気でするような人間ばかりだった。
クラスの中に一人、弱気な男子生徒がいる。
その男子生徒を、みんなが寄ってたかって虐めるんだ。

それに、薬を使う奴や、タバコを吸う奴もいた。
一時の快楽と引き換えに、自分の体が壊れていくなんてことは気にせずに。
僕に勧めてきたことがあったが、丁重にお断りした。
すると、そいつらは「つまんねーの」とでも言いたげに、舌打ちをした。


そんなクラスメートから見たら、僕は異端の存在らしい。





「凛翔ぉ、お前はさぁ、なんでそんなにお堅いワケー?」

ある日、友達にそう聞かれた。
僕にタバコを勧めてきた、男子生徒。

永沢 慧太。大人の前では優等生のように振る舞うけど、僕等の前では、タバコも吸うし虐めもする。
ぶりっこ優等生。
そんな言葉がよく似合う人。

髪はそのままの黒髪で、短く切っている。
肌は少し日に焼け気味で、身長が高い。
目はつり気味の切れ目。その黒い目で睨まれると、クラスメートのほとんどは震えあがる。


「え、堅い?」

「どこが?」と聞こうとする前に、彼が目を丸くして続ける。



「だってさ、お前って真面目じゃん。アレは駄目これは駄目って言われてるのに、ハイハイ従っちゃってさー」


慧太の言葉を聞き、僕は小さく首をかしげる。
それが、僕にとっては当たり前だから。

「凛翔は、このクラスのみんなみたいになりたいって思わないー? 一人だけ違うのが怖いとか、思わないのー?」



そう聞かれて、僕は口をつぐむ。
なにも、言い返せなかった。


慧太の言うように、僕はいつも、みんなと違うのが怖いと思っていた。
怖いよ、人と違うのは。
みんなと同じように話せない。
友達もできたが、一体感はなかった。

このままだと、いつか友達が離れて行きそうで。








圭太の一言から、僕は、悪の道に堕ちようとしていた。

Re: 正義の悪魔と堕ちたい僕 ( No.3 )
日時: 2011/10/24 22:32
名前: 燐 蜷 白亜 (ID: HK6OImIM)

九龍さんへ

面白いですね。
これからも頑張ってください。
応援してます^^


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